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帰還
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*
「アズラエルさん…オルジェスを探すといっても、何かあてはあるんですか?」
「残念ながら、ない…
ただ、力になりそうな奴がいるにはいるんだ。」
「誰なんだ?」
それは、ゾルファという三流悪魔のことだった。
ゾルファは、とにかく悪魔のことにも人間のことに対しても情報通だということで知られている悪魔だ。
「ルシファーのことを調べる際にも、奴には何かと力になってもらった。
ただ…奴を動かすにはそれ相応の報酬を与えてやらねばならんのだ。
奴は報酬次第でどうにでもなる者なのだが、逆に言えばそれを与えない限りは動いてはくれないということなのだ。
残念ながら、今の私にはそれがない…」
「……そういうことなら、ボクに任しときなよ!」
「えっ!おじさん、そんなにお金持ちでしたっけ?!」
「ボクには、出来の良い弟がいるからね。」
そう言ってリンクはにっこりと微笑んで見せた。
*
「本当に良いのか?」
「あぁ、ティンガも了承してくれたからこうして持ち出す事が出来たんだ。」
リンクがアズラエルに手渡したものは、妖精の宝石だった。
リュタンの森だけで採れるものだけに、人間の世界にも悪魔の世界にも出回る事は極めて少ない。
それだけにとても価値の高いものだ。
「これをやると言えば、ゾルファって奴も一生懸命に探してくれるだろう。」
「それは間違いない。
元々、ゾルファという者は、報酬さえ与えればやることはきちんとやってくれる奴なんだ。
悪魔にしては律儀な方だな。
まぁ、だからこそそんな商売を続けていられるのかもしれんがな。」
「じゃあ、決まりだな!
早速行こうか!」
「行こうかって…リンク、まさか…」
「当たり前だろ。
あんたがちゃんとこの宝石をオルジェス探しのために使うかどうか見張ってなきゃならないからな。」
「おじさん、ぬけがけはずるいですよ!」
アズラエルとリンクが振り返ると、そこには不機嫌な顔をしたアルグが立っていた。
「ボクも一緒に行きます!」
「おまえは必要ない。
オルジェスを探すのは、ボクとアズラエルだけでたくさんだ。」
「おじさん、忘れたんですか!
父を説得するのに、ボクがどれだけ協力したか…!」
「え……そうだったっけ?」
「おじさん!!」
「アズラエルさん…オルジェスを探すといっても、何かあてはあるんですか?」
「残念ながら、ない…
ただ、力になりそうな奴がいるにはいるんだ。」
「誰なんだ?」
それは、ゾルファという三流悪魔のことだった。
ゾルファは、とにかく悪魔のことにも人間のことに対しても情報通だということで知られている悪魔だ。
「ルシファーのことを調べる際にも、奴には何かと力になってもらった。
ただ…奴を動かすにはそれ相応の報酬を与えてやらねばならんのだ。
奴は報酬次第でどうにでもなる者なのだが、逆に言えばそれを与えない限りは動いてはくれないということなのだ。
残念ながら、今の私にはそれがない…」
「……そういうことなら、ボクに任しときなよ!」
「えっ!おじさん、そんなにお金持ちでしたっけ?!」
「ボクには、出来の良い弟がいるからね。」
そう言ってリンクはにっこりと微笑んで見せた。
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「本当に良いのか?」
「あぁ、ティンガも了承してくれたからこうして持ち出す事が出来たんだ。」
リンクがアズラエルに手渡したものは、妖精の宝石だった。
リュタンの森だけで採れるものだけに、人間の世界にも悪魔の世界にも出回る事は極めて少ない。
それだけにとても価値の高いものだ。
「これをやると言えば、ゾルファって奴も一生懸命に探してくれるだろう。」
「それは間違いない。
元々、ゾルファという者は、報酬さえ与えればやることはきちんとやってくれる奴なんだ。
悪魔にしては律儀な方だな。
まぁ、だからこそそんな商売を続けていられるのかもしれんがな。」
「じゃあ、決まりだな!
早速行こうか!」
「行こうかって…リンク、まさか…」
「当たり前だろ。
あんたがちゃんとこの宝石をオルジェス探しのために使うかどうか見張ってなきゃならないからな。」
「おじさん、ぬけがけはずるいですよ!」
アズラエルとリンクが振り返ると、そこには不機嫌な顔をしたアルグが立っていた。
「ボクも一緒に行きます!」
「おまえは必要ない。
オルジェスを探すのは、ボクとアズラエルだけでたくさんだ。」
「おじさん、忘れたんですか!
父を説得するのに、ボクがどれだけ協力したか…!」
「え……そうだったっけ?」
「おじさん!!」
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