77 / 355
帰還
13
しおりを挟む
*
「話はわかった。
とにかく、そのオルジェスって奴を探せば良いんだな。
……しかし、悪魔と人間の間に出来た子…しかも、女の悪魔が産んだ人間の子なんて初めてだ。
物好きな奴もいたもんだな。
で、そいつの容貌はどんな感じなんだ?」
ゾルファは手帳のようなものを取り出し、アズラエルの言ったことを書き留めていた。
「年は18。
人間の18よりは多少大人びて見えるようだ。
体格は長身で、細目の筋肉質だということだ。
顔は、母親そっくりだということだったから、整った顔立ちだと思う。」
「思う…って、あんたは会ったことないのか?」
「あぁ、知人の息子なのでな。」
「知人…?母親の方か?」
「いや…オルジェスの母親はすでにこの世にはおらん。
父親も身体を壊していて、自分で探すことが出来ないのだ。」
「なるほどな…そういうことか、わかったぜ。
ところで、報酬の方はなにをくれる?」
「……これを…」
アズラエルの差し出した宝石を見て、ゾルファの顔色が変わった。
「これは、もしかしたら妖精の宝石じゃないのか?!」
「その通りだ。
無事、オルジェスを見つけてくれれば、おまえにこれをやる。」
「本当か?本当にこれをくれるんだな?!」
「あぁ、おまえがオルジェスを探してくれたら、これはおまえにやろう。
無理を言ってすまないが、なるべく早い方が助かる。」
「わかった。
今、抱えてる仕事はいくつかあるが、一番にそいつを探そう。
その代わり、その宝石は絶対にくれよ。」
「心配するな…そんなことで騙したりはしない。」
「まぁ、あんたのことは信用してるがな。
じゃあ、数日、待っててくれ。
必ず、見つけ出すから。
それと、もう少しそいつのことを詳しく話してもらおうか。」
アズラエルとゾルファの話し合いは、明け方近くまで続いた。
*
「オルジェス、みつかるかな?」
「あぁ、ゾルファならきっとやってくれるさ。
私の方でも、伝手を尋ねてみよう。」
「……どんな息子になってるんだろうな…」
「さぁな…
だが、きっと、良い子に育ってるさ…
早くトレルと和解してほしいものだな。」
アズラエルのその言葉に、リンクは黙って頷いた。
「話はわかった。
とにかく、そのオルジェスって奴を探せば良いんだな。
……しかし、悪魔と人間の間に出来た子…しかも、女の悪魔が産んだ人間の子なんて初めてだ。
物好きな奴もいたもんだな。
で、そいつの容貌はどんな感じなんだ?」
ゾルファは手帳のようなものを取り出し、アズラエルの言ったことを書き留めていた。
「年は18。
人間の18よりは多少大人びて見えるようだ。
体格は長身で、細目の筋肉質だということだ。
顔は、母親そっくりだということだったから、整った顔立ちだと思う。」
「思う…って、あんたは会ったことないのか?」
「あぁ、知人の息子なのでな。」
「知人…?母親の方か?」
「いや…オルジェスの母親はすでにこの世にはおらん。
父親も身体を壊していて、自分で探すことが出来ないのだ。」
「なるほどな…そういうことか、わかったぜ。
ところで、報酬の方はなにをくれる?」
「……これを…」
アズラエルの差し出した宝石を見て、ゾルファの顔色が変わった。
「これは、もしかしたら妖精の宝石じゃないのか?!」
「その通りだ。
無事、オルジェスを見つけてくれれば、おまえにこれをやる。」
「本当か?本当にこれをくれるんだな?!」
「あぁ、おまえがオルジェスを探してくれたら、これはおまえにやろう。
無理を言ってすまないが、なるべく早い方が助かる。」
「わかった。
今、抱えてる仕事はいくつかあるが、一番にそいつを探そう。
その代わり、その宝石は絶対にくれよ。」
「心配するな…そんなことで騙したりはしない。」
「まぁ、あんたのことは信用してるがな。
じゃあ、数日、待っててくれ。
必ず、見つけ出すから。
それと、もう少しそいつのことを詳しく話してもらおうか。」
アズラエルとゾルファの話し合いは、明け方近くまで続いた。
*
「オルジェス、みつかるかな?」
「あぁ、ゾルファならきっとやってくれるさ。
私の方でも、伝手を尋ねてみよう。」
「……どんな息子になってるんだろうな…」
「さぁな…
だが、きっと、良い子に育ってるさ…
早くトレルと和解してほしいものだな。」
アズラエルのその言葉に、リンクは黙って頷いた。
0
あなたにおすすめの小説
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」
魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。
――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。
「ここ……どこ?」
現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。
救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。
「ほら、食え」
「……いいの?」
焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。
行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。
旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。
「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」
「ウチの子は天才か!?」
ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。
これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。
※若干の百合風味を含みます。
黄金の魔族姫
風和ふわ
恋愛
「エレナ・フィンスターニス! お前との婚約を今ここで破棄する! そして今から僕の婚約者はこの現聖女のレイナ・リュミエミルだ!」
「エレナ様、婚約者と神の寵愛をもらっちゃってごめんね? 譲ってくれて本当にありがとう!」
とある出来事をきっかけに聖女の恩恵を受けれなくなったエレナは「罪人の元聖女」として婚約者の王太子にも婚約破棄され、処刑された──はずだった!
──え!? どうして魔王が私を助けてくれるの!? しかも娘になれだって!?
これは、婚約破棄された元聖女が人外魔王(※実はとっても優しい)の娘になって、チートな治癒魔法を極めたり、地味で落ちこぼれと馬鹿にされていたはずの王太子(※実は超絶美形)と恋に落ちたりして、周りに愛されながら幸せになっていくお話です。
──え? 婚約破棄を取り消したい? もう一度やり直そう? もう想い人がいるので無理です!
※拙作「皆さん、紹介します。こちら私を溺愛するパパの“魔王”です!」のリメイク版。
※表紙は自作ではありません。
崖からポイ捨てされた不運令嬢ですが、銀髪イケメン竜王に『最愛の伴侶』としてスカウトされました!
有賀冬馬
恋愛
不作も天災も、全部わたしのせい!?
「不運な女」と虐げられ、生贄として崖から捨てられたわたし、ミラ。
でも、落ちた先で待っていたのは、まぶしいほど綺麗な銀髪の竜王・アルベルト様でした!
「君がいたから、この国は守られていたんだよ」
えっ、わたしって実はすごい聖女だったの!?
竜宮城で贅沢三昧&溺愛生活スタート!
そんな中、わたしを捨てて大ピンチになった元婚約者が「ミラ、戻ってきて!」と泣きついてきて……。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる