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さらなる復讐
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「皆、起きているか?」
「ベルナール様!もう起きられて大丈夫なのですか?」
突然、使用人の部屋に現れたベルナールに、使用人達は慌てて起きあがった。
「朝早くからすまなかった…
昨夜のことを話しておこうと思ってな…」
ベルナールは、部屋の片隅の長椅子に腰を降ろし、ゆっくりと話し始めた。
「もうわかっている者も多いと思うが…
エドガー様をあんな目にあわせたのは……シャールだ……」
その言葉に使用人達の溜息が漏れた。
「昨夜、エドガー様は私とオルジェスを二人同時に可愛がってやると言って寝室に呼ばれた。
しばらくして、そこにシャールが現れたのだ。
『僕だけ仲間外れなんて酷いです。』と、子供のようなことを言って、エドガー様に甘えた。
エドガー様は、ならばおまえも来いとシャールを呼ばれた。
……私はあの時、なんとなくおかしな気がしたのだが、深くは考えなかった…
それが、間違いだったのだ…」
ベルナールは、俯き、白いハンカチで瞳の涙を拭う。
「私達は三人で代わる代わるに、エドガー様に可愛がられた。
ちょうど、私とエドガー様が交わっていた時…シャールが、エドガー様の口の中になにかを放りこんだ。
私は、その時はすでに良い気持ちになっていたからよくわからなかったのだが、オルジェスがはっきりと見たそうだ。
エドガー様もそれに気付き、私の身体を撥ね退けて起きあがり、大声でシャールに怒鳴られた。
それからすぐだ…
エドガー様の顔の色がおかしくなり、脂汗を流して苦しみ始めたのだ。
私はなにが起こったのかわからず呆然としていた。
すると、シャールがどうやって持ちこんだのか、私とオルジェスにナイフを手渡し、エドガー様を刺せと命じてきた。
私達にそんなことが出来る筈がない。
情けない話だが、私達はすっかり混乱してしまっていたのだ。
シャールは、そんな私達には構わずにエドガー様に切りつけた。
何度も何度も…
私はそれを見てやっと、エドガー様をお救いしなければと感じ、シャールに立ち向かったのだが、敵わなかった。
あちこちを切り裂かれ、頭を殴られ気絶した…
シャールがあれほど強いとは、思っていなかった…
それに、一体なぜ、シャールはエドガー様を……今でもまだ信じられん…
……そういえば、シャールの行方はわからないのか?」
「……あの時、寝室の窓が開かれてました。
シャール様はきっとそこから…」
「……逃げたというのか……」
ベルナールは、がっくりと肩を落としてうな垂れる。
「皆、起きているか?」
「ベルナール様!もう起きられて大丈夫なのですか?」
突然、使用人の部屋に現れたベルナールに、使用人達は慌てて起きあがった。
「朝早くからすまなかった…
昨夜のことを話しておこうと思ってな…」
ベルナールは、部屋の片隅の長椅子に腰を降ろし、ゆっくりと話し始めた。
「もうわかっている者も多いと思うが…
エドガー様をあんな目にあわせたのは……シャールだ……」
その言葉に使用人達の溜息が漏れた。
「昨夜、エドガー様は私とオルジェスを二人同時に可愛がってやると言って寝室に呼ばれた。
しばらくして、そこにシャールが現れたのだ。
『僕だけ仲間外れなんて酷いです。』と、子供のようなことを言って、エドガー様に甘えた。
エドガー様は、ならばおまえも来いとシャールを呼ばれた。
……私はあの時、なんとなくおかしな気がしたのだが、深くは考えなかった…
それが、間違いだったのだ…」
ベルナールは、俯き、白いハンカチで瞳の涙を拭う。
「私達は三人で代わる代わるに、エドガー様に可愛がられた。
ちょうど、私とエドガー様が交わっていた時…シャールが、エドガー様の口の中になにかを放りこんだ。
私は、その時はすでに良い気持ちになっていたからよくわからなかったのだが、オルジェスがはっきりと見たそうだ。
エドガー様もそれに気付き、私の身体を撥ね退けて起きあがり、大声でシャールに怒鳴られた。
それからすぐだ…
エドガー様の顔の色がおかしくなり、脂汗を流して苦しみ始めたのだ。
私はなにが起こったのかわからず呆然としていた。
すると、シャールがどうやって持ちこんだのか、私とオルジェスにナイフを手渡し、エドガー様を刺せと命じてきた。
私達にそんなことが出来る筈がない。
情けない話だが、私達はすっかり混乱してしまっていたのだ。
シャールは、そんな私達には構わずにエドガー様に切りつけた。
何度も何度も…
私はそれを見てやっと、エドガー様をお救いしなければと感じ、シャールに立ち向かったのだが、敵わなかった。
あちこちを切り裂かれ、頭を殴られ気絶した…
シャールがあれほど強いとは、思っていなかった…
それに、一体なぜ、シャールはエドガー様を……今でもまだ信じられん…
……そういえば、シャールの行方はわからないのか?」
「……あの時、寝室の窓が開かれてました。
シャール様はきっとそこから…」
「……逃げたというのか……」
ベルナールは、がっくりと肩を落としてうな垂れる。
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