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復讐の連鎖
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階下に降りたラングは、燃えたぎる炎を作り出すと手当たり次第に投げつけて歩いた。
オレンジ色の炎はまるで生き物のように部屋の中を素早く駆け巡る。
家具を壁をカーテンを飲みこみ、そして、ラングを飲みこんで…
(リルケ…ボク達の赤ちゃん…今、逝くからね…)
足元から上って来る炎は、一瞬で小さなラングをすっぽりと包み込んだ。
(ごめんね…ローリー…)
熱さと痛さと息苦しさを必死でこらえ、やがて、ラングの身体はその場にがっくりと倒れ込んだ…
*
「火事だーーーー!」
最初に気付いたのは、ジョナサンだった。
煙に気付き目覚めたジョナサンは大きな声を上げると反射的に窓から飛び出し、外に出てから隣のベッドにいるはずのローリーの姿が見えなかったことを思い出した。
ジョナサンの声に気付いたのか、二階の窓から木を伝ってコージーが降りて来るのがジョナサンの目に映った。
「ジョナサン、皆は!?」
そう尋ねたコージーもジョナサンも、早くに脱出したためかたいした傷
は負ってはいなかった。
ただ、裸足の足だけが少し傷付いただけで済んだ。
「そんなのわからないよ!兄さん、ローリーが部屋にいないんだ。」
「いない?どこに行った?いつからいないんだ?」
「だから、知らないってば!」
その時、裏口の方から咳き込みながら出て来た人影が見えた。
それはランディの父親とサマンサだった。
「爺ちゃん!サム!母さんとローリーは?」
「母さんは無事だ。おまえ達を探して玄関の方へ回った。」
「ジョナサン、母さんを見て来い!」
「わかった!」
あちこちでぱちぱちという木の燃える音やなにかが焼け落ちる大きな音に混じり、硝子の弾ける音と共に、三人の頭上に硝子の欠片が降り注ぐ。
オレンジ色の炎はまるで生き物のように部屋の中を素早く駆け巡る。
家具を壁をカーテンを飲みこみ、そして、ラングを飲みこんで…
(リルケ…ボク達の赤ちゃん…今、逝くからね…)
足元から上って来る炎は、一瞬で小さなラングをすっぽりと包み込んだ。
(ごめんね…ローリー…)
熱さと痛さと息苦しさを必死でこらえ、やがて、ラングの身体はその場にがっくりと倒れ込んだ…
*
「火事だーーーー!」
最初に気付いたのは、ジョナサンだった。
煙に気付き目覚めたジョナサンは大きな声を上げると反射的に窓から飛び出し、外に出てから隣のベッドにいるはずのローリーの姿が見えなかったことを思い出した。
ジョナサンの声に気付いたのか、二階の窓から木を伝ってコージーが降りて来るのがジョナサンの目に映った。
「ジョナサン、皆は!?」
そう尋ねたコージーもジョナサンも、早くに脱出したためかたいした傷
は負ってはいなかった。
ただ、裸足の足だけが少し傷付いただけで済んだ。
「そんなのわからないよ!兄さん、ローリーが部屋にいないんだ。」
「いない?どこに行った?いつからいないんだ?」
「だから、知らないってば!」
その時、裏口の方から咳き込みながら出て来た人影が見えた。
それはランディの父親とサマンサだった。
「爺ちゃん!サム!母さんとローリーは?」
「母さんは無事だ。おまえ達を探して玄関の方へ回った。」
「ジョナサン、母さんを見て来い!」
「わかった!」
あちこちでぱちぱちという木の燃える音やなにかが焼け落ちる大きな音に混じり、硝子の弾ける音と共に、三人の頭上に硝子の欠片が降り注ぐ。
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