お題小説2

ルカ(聖夜月ルカ)

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003 : 障害と剣

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「私とマノンはこの店で知り合いました。」

リカールとマノンの視線が静かに絡み合う…
リカールは、マノンと知り合ってからのことを淡々と話し続けた。



 「とても自然な成り行きでした。
 彼女と話していると、私はなんとなく落ち着いた気持ちになれたのです。
 話すとはいっても、店にいる間にほんの少し世間話を交わすだけです。
でも、ある時、会えない日にはいつも彼女のことを考えてしまっている自分に気が付いたのです。」

 「その気持ちは私も同じでした。
リカールと話していると、とても穏やかな気持ちになれたのです。
リカールが店に来てくれるだけで私は嬉しくて…まるで、まだ恋さえ知らない少女のような気持ちに戻れたのです。」

 二人が並んで座っているのを見ると、とても絵になる。
まるで、長年寄り添っている夫婦のようだとリュックは感じていた。



 「私はある日、彼女の帰りを待ち伏せ、自分の想いを打ち明けました。
 彼女も同じ気持ちだとわかった時は、天にも上る気持ちでした。
ですが…私の告白は、彼女を悩ませるものでもあったのです。」

リカールはそう言って俯いた。



 「リュックさんも私が前の結婚に失敗したことはご存知ですよね。
 私の夫は、女癖が悪く、その上、お金にもとてもルーズな人でした。
 今にして想えば、父さんの言った通り、彼は私の実家の資産だけが目当てだったのでしょう。
 当時の私は人を見る目がなかったのです。
ハンサムでおしゃれで都会的な彼の容姿しか見ていなかったのかもしれません。
 私が彼と別れて以来、父さんは特に整った顔つきの男性を毛嫌いするようになりました。
 馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれませんが、リカールを見たら、父さんはまた私が同じ過ちを犯すと思い反対するに違いありません。
それで言えなかったのです。
どうしたものかと悩みながら、リカールの事はずっと隠していたのですが、ある時、私は思い付いたのです。
リカールが闘技場の人気者になれば、父さんもリカールのことを認めてくれると。
リカールが子供の頃から剣技を習っていたという話を聞いていたので、私はそれとなく父さんに話を持ちかけたのです。
 格闘だけではなく武器を使った闘いを催せば、お客はもっと入るんじゃないかと…」

 「なるほど…そういうことだったのか…」
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