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050 : 秘密基地
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「すげぇ…!」
リュックの驚く様子に、ディヴィッドは嬉しそうに微笑んだ。
「よくこんな所みつけたな!」
ディヴィッドが向かった先は、裏山だった。
子供の足でも走ればさほど遠くはない場所だ。
ディヴィッドは慣れた様子で山道に踏み入ると、蔦を掴みながらそろそろと斜面を下り、リュックを藪に囲まれた小さな洞窟へ案内した。
「うん、だいぶ前にここに来た時、さっきの坂から転げ落ちたんだ。
その時、偶然ここをみつけた。」
「なるほど…そうじゃなきゃみつけられるはずないよな。
いや、それにしたってよくみつけたもんだ。
……しかし、一体何の穴なんだろう?
動物の住みかにしては広すぎるようだし……自然のものなのかなぁ?」
リュックは洞窟の中をゆっくりと歩きながら、あたりを見回す。
「わからないけど……
でも、ここは僕の隠れ場所なんだ。
母さんの機嫌が悪い時とか、僕、ここに隠れてるんだ。」
「ここに…?
昼間は良いが、このあたりは夜は真っ暗だろう?
怖くないのか?」
「そりゃあ怖いよ。
でも、ほら…蝋燭も置いてあるし……それに、暗闇よりも母さんの方が怖いもん。」
「ディヴィッド…もしかして、おまえ、母ちゃんから暴力を受けてるのか?」
「そ、そんなことないよ!
母さんが怒るのは、僕がちゃんと出来ないからなんだ。
僕がもっとしっかりしてたら……」
「馬鹿!」
リュックは、ディヴィッドの身体を強く抱き締めた。
「なんでもちゃんと出来る子供なんて、どこにもいやしねぇ。
俺を見ろよ。大人になったって、こんないいかげんな暮らししてんだぜ…って、そんなことは自慢にゃならないが、子供のうちはなんだってうまく出来ないのが当たり前なんだ。
……だから、そんなこと考えるな。
おまえはおまえのしたいようにしてりゃ良いんだ。
もっと、馬鹿で我がままになって良いんだぜ。」
「……うん……ありがとう、リュックさん。
僕は大丈夫だから……心配しないで。」
「おまえはまたそんなことを言う……」
身体を離し、リュックはディヴィッドの顔を切ない眼差しでじっとみつめた。
「ところで、リュックさん…
一体、なにをやらかしたの?
どうして母さんを怒らせちゃったの?」
「そ、それはだな……」
リュックは慌てて視線を逸らし、そのまま俯いて口篭もり、ディヴィッドはそんなリュックを不思議そうにみつめていた。
「すげぇ…!」
リュックの驚く様子に、ディヴィッドは嬉しそうに微笑んだ。
「よくこんな所みつけたな!」
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ディヴィッドは慣れた様子で山道に踏み入ると、蔦を掴みながらそろそろと斜面を下り、リュックを藪に囲まれた小さな洞窟へ案内した。
「うん、だいぶ前にここに来た時、さっきの坂から転げ落ちたんだ。
その時、偶然ここをみつけた。」
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怖くないのか?」
「そりゃあ怖いよ。
でも、ほら…蝋燭も置いてあるし……それに、暗闇よりも母さんの方が怖いもん。」
「ディヴィッド…もしかして、おまえ、母ちゃんから暴力を受けてるのか?」
「そ、そんなことないよ!
母さんが怒るのは、僕がちゃんと出来ないからなんだ。
僕がもっとしっかりしてたら……」
「馬鹿!」
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