38 / 115
011.お菓子の家
3
しおりを挟む
「お菓子の家だぁ~!」
ガレットとジャックの声は、見事な程にハモり、二人は、お菓子の家を目指して一直線に走って行く。
「わぁ!ジャック!見て!このドア、チョコレートだよ!」
ガレットはそう言いながら、チョコレートのドアをぺろっと舐めた。
「ガレット、壁はビスケットだよ!」
「ジャック、中に入ってみようよ!」
「そうだね!」
部屋の中には、小さ目の椅子とテーブルのセットがあった。
「ジャック、もしかしたらこれも…」
ガレットは、テーブルの端っこを少しかじり、頷きながらにんまりと微笑んだ。
「じゃあ、僕はこっちを…」
ジャックは、椅子の肘あてに大きな口でかぶりついた。
「やっぱり、これもお菓子だよ!」
「すごい!本当に全部お菓子なのね!!」
興奮した二人は、至る所をかじったり舐めたりしては、その度に歓声を上げる。
部屋の中には、もう一つの部屋に続くドアもあった。
「ねぇねぇ、ジャック、ここは何の部屋だろうね?」
「きっと、ここにもお菓子がいっぱいだよ!行ってみよう!」
二人は、もう一つのドアを開けた。
「わぁ!!」
二人は同時に驚きの声を上げた。
そこには、「HAPPY BIRTHDAY」と書かれた大きなベッドが置いてあったのだ。
「見て!ジャック!
これ、ケーキだよ!ケーキのベッドだよ!」
「本当だ!
こんな大きなケーキ、僕、見た事ないよ!」
「でも…私達のお誕生日のこと知ってるなんて…不思議だね?」
二人は、大きなベッドのケーキの脇で腕組みをして考える。
「わかった!!きっと天国の父さんだよ!」
「そうね!きっとそうね!」
「うん!父さんだから僕達のお誕生日を知ってるんだ!」
二人は、ベッドの横にどっかりと腰を降ろし、大きな口を開けてベッドにかぶりついた。
大きなベッドのケーキは、いくら頑張ってもとても二人には食べきれない。
*
「あぁ、もうおなかいっぱい…」
「僕も…
でも、とってもおいしかったね!」
「うんっ!」
「じゃあ、続きは明日にして、そろそろ帰ろうか…
あんまり遅くなったらお母さんに怒られるもんね。」
「そうだね、帰ろう!帰ろう!」
二人はパンパンになったお腹をさすりながら、お菓子の家を後にした。
「あ、ちょっと待って!」
ガレットがお菓子の家を出た所で急に引き返し、ドアノブをむしり取ってハンカチにくるんでポケットに押し込んだ。
「じゃあ、帰ろう!」
「帰りはこっちだったよね…」
二人は通って来た道を戻り始めた。
背の高い草の生い茂る草むらを抜け、先程の森を歩いていると、あたりに急に白い靄が立ち込め周りの景色を覆い尽くした。
「ジャック、見えないよ。」
「ガレット…どうしよう…」
周りの景色が見えなくなるのとほぼ同時に、二人の意識もなくなった…
ガレットとジャックの声は、見事な程にハモり、二人は、お菓子の家を目指して一直線に走って行く。
「わぁ!ジャック!見て!このドア、チョコレートだよ!」
ガレットはそう言いながら、チョコレートのドアをぺろっと舐めた。
「ガレット、壁はビスケットだよ!」
「ジャック、中に入ってみようよ!」
「そうだね!」
部屋の中には、小さ目の椅子とテーブルのセットがあった。
「ジャック、もしかしたらこれも…」
ガレットは、テーブルの端っこを少しかじり、頷きながらにんまりと微笑んだ。
「じゃあ、僕はこっちを…」
ジャックは、椅子の肘あてに大きな口でかぶりついた。
「やっぱり、これもお菓子だよ!」
「すごい!本当に全部お菓子なのね!!」
興奮した二人は、至る所をかじったり舐めたりしては、その度に歓声を上げる。
部屋の中には、もう一つの部屋に続くドアもあった。
「ねぇねぇ、ジャック、ここは何の部屋だろうね?」
「きっと、ここにもお菓子がいっぱいだよ!行ってみよう!」
二人は、もう一つのドアを開けた。
「わぁ!!」
二人は同時に驚きの声を上げた。
そこには、「HAPPY BIRTHDAY」と書かれた大きなベッドが置いてあったのだ。
「見て!ジャック!
これ、ケーキだよ!ケーキのベッドだよ!」
「本当だ!
こんな大きなケーキ、僕、見た事ないよ!」
「でも…私達のお誕生日のこと知ってるなんて…不思議だね?」
二人は、大きなベッドのケーキの脇で腕組みをして考える。
「わかった!!きっと天国の父さんだよ!」
「そうね!きっとそうね!」
「うん!父さんだから僕達のお誕生日を知ってるんだ!」
二人は、ベッドの横にどっかりと腰を降ろし、大きな口を開けてベッドにかぶりついた。
大きなベッドのケーキは、いくら頑張ってもとても二人には食べきれない。
*
「あぁ、もうおなかいっぱい…」
「僕も…
でも、とってもおいしかったね!」
「うんっ!」
「じゃあ、続きは明日にして、そろそろ帰ろうか…
あんまり遅くなったらお母さんに怒られるもんね。」
「そうだね、帰ろう!帰ろう!」
二人はパンパンになったお腹をさすりながら、お菓子の家を後にした。
「あ、ちょっと待って!」
ガレットがお菓子の家を出た所で急に引き返し、ドアノブをむしり取ってハンカチにくるんでポケットに押し込んだ。
「じゃあ、帰ろう!」
「帰りはこっちだったよね…」
二人は通って来た道を戻り始めた。
背の高い草の生い茂る草むらを抜け、先程の森を歩いていると、あたりに急に白い靄が立ち込め周りの景色を覆い尽くした。
「ジャック、見えないよ。」
「ガレット…どうしよう…」
周りの景色が見えなくなるのとほぼ同時に、二人の意識もなくなった…
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる