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出会いは最悪のシチュエーション

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「お茶…いる?」

 「え?い、いえ…け、けっこうです。」

 「じゃあ、早速、仕事の話だけど…」

 彼は、本当に淡々と話を始めた。



 「……や、やります!」

 話を聞き終わった途端、私は身を乗り出して、そう答えていた。
だって、お給料は派遣の倍くらいだったんだもん。
しかも、掃除と食事の支度だけちゃんとやれば良いらしくって、自分のことは自分でするって言ってるし、住み込みでも良くて、食事はここにある材料を好きに使って良いんだそうで…
つまり…こっちに住み込めば、家の光熱費はうんと安くなり、食費もかからず、そして、お給料は二倍…



(これって、まさか夢ですか!?)



こんな好条件、他にある?
これは絶対やるしかない!



 「そうか。
ただ、言っておくが、けっこう忙しいぞ。
 完全な肉体労働だ。
 時間は朝の8時から夜8時まで。
やることをちゃんとこなしてくれれば、後は自由に過ごしてもらって構わない。」



 「は、はいっ!」

ってことは、家事を手早くすませてしまえば、後は昼寝をしようがテレビを見ようが自由だってこと??
わぁ、考えるだけでも天国なんですけど~!
あ…でも、住み込みの部屋って、どんなところなんだろう?
まさか、物置みたいな部屋とか??



 「あ、あの…住み込みのお部屋なんですが…」

 「あぁ、それじゃあ、案内しよう。」

 男性はそう言うと立ち上がった。
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