弱国の転生王子は三大強国間の飛び地を神器生成スキルで世界最強領地にする~目立ちたくないのに、実は領民は強国のスパイで僕の活躍を国に報告してた

青空あかな

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第40話:生成

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「「……くっ!」」
「えっ、大丈夫ですか!?」

 胸を押さえて呻く三人を見て、ネオンはまたもや心配になる。
 
「やっぱり、どこか具合が悪いんじゃ……。なんだか頬っぺたも赤いですし」 
「いいえ、問題ないと思います。ネオン様の勘違いでしょう」
「なんでブリジットが代わりに回答を……。何はともあれ、薬を作りましょう。いくらでも作れますからね……<神器生成>!」

 ネオンが魔力を集中すると、<神恵のエリクサー>が三つ生成された。
 指輪に貯め込んだ素材は大量にある上に、日頃から補給しているので、すぐにスキルを使えるのだ。
 渡そうとするが、ふととある問題に気づいた。

 ――この場合、制裁の解除はどうすればいいんだろう。三人の大切な人と僕は会ったこともないわけだから、そもそも一緒に過ごしたことすらない……。

 このままエリクサーを渡しても、あの制裁が発動してしまう。
 ネオンが困ったなと思ったとき、例の無機質なアナウンスが頭に響いた。

〔使用頻度による経験値が貯まったので、神器生成の能力が更新されました〕

 ――えっ、そうなの?

〔はい、そうです〕と響き、自然と脳裏に文字が浮かんだ。


【神器生成】
 ※制裁対象については、生成主が指定した人物を外すことができる。


 ――あらっ。

 グッドタイミングで制裁を外せる要件が緩くなっていた。
 これなら問題ないと、ネオンはエリクサーを持って宣言する。

「ルイザさん、ベネロープさん、キアラさんが国に残してきた大切な人は、制裁から解除!」

 エリクサーの上に文言を確認し、ネオンはスパイ三人に渡す。

「はい、どうぞ。これでもう制裁を受けることはありません。病気が治ってくれるよう、僕も祈らせてもらいます」
「すまないな。助かるよ」
「ありがとう、ネオン君」
「このご恩は忘れません」

 スパイ三人が意気揚々とエリクサーを受け取ろうとしたとき、ブリジットが彼女たちの腕を止めた。

「ちょっとお待ちなさい」
「「?」」
「ネオン様の薬を……どうやって国に届けるのですか?」

 ブリジットに聞かれ、スパイ三人は一瞬表情が硬くなったが、すぐに平常心を取り戻した。 すぐさま思考を巡らせ答える。

「それはまぁ、国境にいる古くからの友人を経由するって感じだな」
「忘れたのかい? ボクは魔法使いさ。転送させるんだよ。割れないように、まずは国境の仲間に飛ばす予定だけどね」
「国境付近にいる、皇国の仲間に渡すのです」

 流暢な説明を受けても、ブリジットの訝しげな視線は消えない。

「そもそも、国境付近には強い魔物がいるのでは? お仲間はずっとそこで待機しているのですか? 荒れた国内情勢で? ……怪しい」
「まぁまぁ、国境付近に支援者がいるってことだよ。……はい、どうぞ。<神恵>のエリクサーです」

 ギクリと微妙に動いたスパイ三人に気づかず、ネオンは今度こそエリクサーを渡す。

「ありがとな、ネオン」
「本当にありがとう」
「ありがとうございます」

 ルイザ、ベネロープ、キアラはお礼を述べた後、すぐに行動を開始した。
 
(とりあえず、目的の薬は手に入った……ありがとう、ネオン!)
(感謝してもしきれない、この恩は絶対に返すから……ありがと、ネオン君!)
(これがあれば皇帝陛下も健康になられるはず……ありがとうございます、ネオンさん!)

 スパイたちは、ネオンに貰ったエリクサーをそれぞれの方法で本国に届ける。
 超大国の元首たちは薬の質の高さに驚き、病が治り、感謝をし、ネオンは自分の知らないところでさらに有名になってしまうのは、確実のことであった。
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