弱国の転生王子は三大強国間の飛び地を神器生成スキルで世界最強領地にする~目立ちたくないのに、実は領民は強国のスパイで僕の活躍を国に報告してた

青空あかな

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第76話:パズル

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『ネオン、また撫でてほしいウニ~』
「オモチたちは可愛いね~」

 自分にくっついてくるウニ猫妖精を撫でては愛でる。
 実力を知られたくない三大超大国の国家元首たちが近づいているとも知らず、ネオンは今日も飛び地でスローライフを送っていた。
 オモチを頭に乗せていたら、近寄る人影が一人。
 ブリジットだ。
 遠目からではよく見えないが、彼女たちはたくさんの荷物を抱えている。
 
「ネオン様~、こちらをご覧くださいませ~」
「なんだかすごい大荷物だね…………っ!?」

 彼女が持つ荷物の正体が明らかになったとき、ネオンは思わず絶句した。

「こ、これはまさか……!?」
「仰るとおり、ネオン様のぬいぐるみでございます」
『よく似てるウニね~!』

 思わず、オモチは歓喜の声を上げた。
 ブリジットの腕に抱かれているのは、自分そっくりの小さな人形だ。
 髪型から表情まで再現度は極めて高く、まるでネオンがその場にいるようだ。
 
「ど、どうして、こんなものを……」
「世界中の人々に、ネオン様の素晴らしさを布教するためでございます」
「できれば、あまり目立ちたくないんだけど……。超大国に目をつけられたらどうなるか……」
「いえいえ、ネオン様の素晴らしさを知れば、むしろもっと関わりたいと思うはずでございます」

 ブリジットは、愛するネオンの宣伝で頭がいっぱいだった。
 改良に改良を重ねた自慢の一品だ。
 ネオンは軽く咳払いすると、さらに尋ねる。
  
「背中に背負っているのはいったい……」
「もちろんのこと、ネオン様のグッズでございます」
『ウニニ~!』

 たどたどしい質問に当の製作者は自信満々な様子で答え、オモチはとても喜ぶ。
 ぬいぐるみの他に、塗り絵、さらにはジズソーパズルまで用意されていた。
 軽い眩暈を覚えるネオンに対し、ブリジットはとうとうと説明を続ける。

「塗り絵は日頃から描き溜めているネオン様のスケッチから厳選しました。お子様でも色を塗りやすいよう、イラストの描き方にこだわりました。これらのグッズの中で、私が特にお気に入りなのはこのパズルでございます」

 塗り絵は別として、この世界にまだジグゾーパズルのような娯楽はない。
 ネオンの素晴らしさを世の中に伝えるにはどうすればいいのかを懸命に考え、発明したのであった。
 細かいパーツにネオンの大きな笑顔が描かれており、パーツを組み合わせることで初めて会えるというのが楽しい……ということを説明される。

 ――自分で発明するなんてブリジットはすごい。……すごいけど、このやるせなさはなんだろう……。

 ブリジットがご満悦な様子で手首をパンッ!と叩くと、ジグソーパズルが崩れた。
 オモチは初めて見る光景が楽しい。

『ネオンがバラバラになっちゃったウニ~!』 
「こうして分解してから組むことで、ネオン様の絵が浮かびあがるというパズルでございます。私は分解パズルと名付けました」
「へ、へぇ~、それはすごい」

 ――なんだか、僕自身が粉々になった気分……。

 ブリジットはまったく気にもせず、ジグソーパズルの説明を続ける。
 オモチと一緒に聞いていたら、スパイ三人が連れ立ってこちらに来た。
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