81 / 115
第81話:魔神
しおりを挟む
ネオンが生み出した神器がなければ、今の攻撃で確実に死んでいた。
全身の血がひやりと冷たくなる中、ネオンの実力に驚くばかりだ。
一方、遥か上空からは地上を見る存在がいた。
今の攻撃で全てを葬り去るつもりだったが、主要な建造物は想定外の無傷だ。
土壌も破壊したものの、土地全体の煌めきはまったく消えていない。
数千年前の襲撃で落とせなかった"神域"以上の頑強さだった。
驚きを隠せないと言ったら嘘になる。
(……ふむ、これは少々面倒だな。さすがは、あの憎き勇者どもの血を引く人間か)
直接始末をつけるため、四体の部下とともに地上に向かう。
瞬く間に、領地の上空数十mに到着した。
注意深く外に出たネオンたちは、襲撃者の正体を見て驚愕する。
「「ま、魔神……デビルピア……!?」」
数千年前、世界を滅亡の一歩手前まで追い詰めた破滅の魔神。
語り継がれる伝承や伝説とまったく同じ姿形だ。
迸る魔力は目に見えるほど濃く、邪悪が体現したようだった。
四体の使い魔も、それぞれが一国を壊滅せんとする力を持つことは明らかだ。
周りのみなと同じように、国家元首たちの額に汗が伝う。
(まさか、魔神と相対する人生を送るとは……朕の命もここまでか……)
(大至急、連邦に伝書を飛ばすか? ……いや、間に合わないだろうな)
(まずいことになったの……。皇国の全勢力でも倒せないかもしれん……)
領地が緊迫感と恐怖に包まれる中、ネオンは思案する。
――どうして、デビルピアが復活したんだ……。ずっと封印されていたのに……もしかして……。
デビルピアはその場の全員を見渡した後、八つの目でネオンを睨む。
『憎き血の主は……ふむ、お前か。予想よりずいぶんと幼い稚児だ』
"魔神将来"の儀でアルバティス家の血を吸収したので、名乗らずとも殺戮対象者がわかった。
ネオンは剣を構えたまま、厳しい顔で問う。
「僕に何の用だ」
『血の契約により、余はお前を抹殺し、この領地を壊滅させに来た。ただ、それだけの話だ』
――血の契約……。やっぱり間違いじゃなかった、というわけか。
魔神を送り込んだ人間の正体が判明したとき、悔しさや寂しさ以上に怒りが沸いた。
自分だけならまだしも、あの三人は大事な仲間を傷つけようとしているのだ。
「……ブリジットはみんなと使い魔の方を倒して。デビルピアは僕が倒す」
「承知しました」
ブリジットやルイザにベネロープ、キアラ、ジャンヌ、三大超大国の護衛部隊……。
ネオンの言葉に、自然と皆が従った。
「みんなは……僕が守る!」
――実力を隠さないといけないなんて……もう関係ない。
今ここに、最強最悪な敵との戦いが始まる。
全身の血がひやりと冷たくなる中、ネオンの実力に驚くばかりだ。
一方、遥か上空からは地上を見る存在がいた。
今の攻撃で全てを葬り去るつもりだったが、主要な建造物は想定外の無傷だ。
土壌も破壊したものの、土地全体の煌めきはまったく消えていない。
数千年前の襲撃で落とせなかった"神域"以上の頑強さだった。
驚きを隠せないと言ったら嘘になる。
(……ふむ、これは少々面倒だな。さすがは、あの憎き勇者どもの血を引く人間か)
直接始末をつけるため、四体の部下とともに地上に向かう。
瞬く間に、領地の上空数十mに到着した。
注意深く外に出たネオンたちは、襲撃者の正体を見て驚愕する。
「「ま、魔神……デビルピア……!?」」
数千年前、世界を滅亡の一歩手前まで追い詰めた破滅の魔神。
語り継がれる伝承や伝説とまったく同じ姿形だ。
迸る魔力は目に見えるほど濃く、邪悪が体現したようだった。
四体の使い魔も、それぞれが一国を壊滅せんとする力を持つことは明らかだ。
周りのみなと同じように、国家元首たちの額に汗が伝う。
(まさか、魔神と相対する人生を送るとは……朕の命もここまでか……)
(大至急、連邦に伝書を飛ばすか? ……いや、間に合わないだろうな)
(まずいことになったの……。皇国の全勢力でも倒せないかもしれん……)
領地が緊迫感と恐怖に包まれる中、ネオンは思案する。
――どうして、デビルピアが復活したんだ……。ずっと封印されていたのに……もしかして……。
デビルピアはその場の全員を見渡した後、八つの目でネオンを睨む。
『憎き血の主は……ふむ、お前か。予想よりずいぶんと幼い稚児だ』
"魔神将来"の儀でアルバティス家の血を吸収したので、名乗らずとも殺戮対象者がわかった。
ネオンは剣を構えたまま、厳しい顔で問う。
「僕に何の用だ」
『血の契約により、余はお前を抹殺し、この領地を壊滅させに来た。ただ、それだけの話だ』
――血の契約……。やっぱり間違いじゃなかった、というわけか。
魔神を送り込んだ人間の正体が判明したとき、悔しさや寂しさ以上に怒りが沸いた。
自分だけならまだしも、あの三人は大事な仲間を傷つけようとしているのだ。
「……ブリジットはみんなと使い魔の方を倒して。デビルピアは僕が倒す」
「承知しました」
ブリジットやルイザにベネロープ、キアラ、ジャンヌ、三大超大国の護衛部隊……。
ネオンの言葉に、自然と皆が従った。
「みんなは……僕が守る!」
――実力を隠さないといけないなんて……もう関係ない。
今ここに、最強最悪な敵との戦いが始まる。
67
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚
熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。
しかし職業は最強!?
自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!?
ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
戦国転生・内政英雄譚 ― 豊臣秀長の息子として天下を創る
丸三(まるぞう)
ファンタジー
戦国時代に転生した先は、豊臣秀吉の弟にして名宰相――豊臣秀長の息子だった。
現代では中世近世史を研究する大学講師。
史実では、秀長は早逝し、豊臣政権は崩壊、徳川の時代と鎖国が訪れる。
ならば変える。
剣でも戦でもない。
政治と制度、国家設計によって。
秀長を生かし、秀吉を支え、徳川の台頭を防ぎ、
戦国の終わりを「戦勝」ではなく「国家の完成」にする。
これは、武将ではなく制度設計者として天下を取る男の物語。
戦国転生×内政改革×豊臣政権完成譚。
(2月15日記)
連載をより良い形で続けるため、更新頻度を週5回とさせていただきます。
一話ごとの完成度を高めてお届けしますので、今後ともよろしくお願いいたします。
(当面、月、水、金、土、日の更新)
RPGのストーリー開始前に殺されるモブに転生した俺、死亡フラグを回避してラスボス助けたら女主人公が現れてなぜか修羅場になった。
白波 鷹(しらなみ たか)【白波文庫】
ファンタジー
――死亡フラグのあるモブに転生した。なぜか男主人公の姿で。
王国に孤児院の子供達を殺された少女ミュライトがラスボスのRPG『プリテスタファンタジー』。
物語後半でミュライトと主人公は互いに孤児院出身であることが分かり、彼女を倒した主人公がその死を悲しむ絶望的なエンディングからいわゆる「鬱ゲー」と呼ばれているゲームでもある。
そして、そんなゲームの物語開始前にミュライトと同じ孤児院に住んでいた子供に転生したが…その見た目はなぜか男主人公シュウだった。
原作との違いに疑問を抱くものの、このままストーリー通りに進めば、ミュライトと主人公が戦って悲惨なエンディングを迎えてしまう。
彼女が闇落ちしてラスボスになるのを防ぐため、彼女が姉のように慕っていたエリシルの命を救ったり、王国の陰謀から孤児達を守ろうと鍛えていると、やがて男主人公を選んだ場合は登場しないはずの女主人公マフィが現れる。
マフィとミュライトが仲良くなれば戦わずに済む、そう考えて二人と交流していくが―
「―あれ? 君たち、なんか原作と違くない?」
なぜか鉢合わせた二人は彼を取り合って修羅場に。
こうして、モブキャラであるはずのシュウは主人公やラスボス達、果ては原作死亡キャラも助けながらまだ見ぬハッピーエンドを目指していく。
※他小説投稿サイトにも投稿中
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる