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第11話:ダンジョンテイム
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俺の魔力は核の中にどんどん吸い込まれていく。
魔力が渦巻いているようで、とても不思議な光景だった。
「こんな感じで良いのかな……?」
〔その調子ですよ、マスター!〕
突然、ダンジョンが軋み始めた。
パラパラと欠片が降る。
「な、なんだ!? ダンジョンが壊れそうだ……!」
〔もうちょっとです! このまま続けてください!〕
コシーに言われるまま、俺はさらに魔力を注いだ。
直後、ダンジョンが核に向かって吸い込まれていった。
壁、天井、床、空になったアイテムボックス、あらゆるものが核に吸収されていく。
地面もグニャグニャして、まともに立っていられない。
「コシー、俺に捕まって!」
〔マスター!〕
コシーを抱えて、この現象が落ち着くまで必死に耐える。
間もなく、ダンジョンは完全に消え去ってしまった。
見渡すと“宵闇森林”が広がる。
地下にいたはずなのに地上にいた。
ダンジョンの核だけはふわふわと目の前で浮く。
いったい、どうなったんだ……。
と、思った瞬間、白い煙が巻き起こる。
コシーをテイムしたときと同じだ。
「な、なにが起きているんだ……」
〔テイムが成功したのです。……かつてないほどのとてつもなく強い魔力を感じますね〕
俺たちは緊張して煙が消えるのを待つ。
煙の中からは女の子の眠そうな声が聞こえた。
〔ふわぁぁあ〕
〔マスター、あそこを見てください!〕
煙に紛れて、人間のようなシルエットが見える。
口に手を当ててあくびをしているようだ。
「う、上手くいったのか……?」
〔た、たぶん……〕
人影はゆっくりとこちらに近づく。
俺は緊張して生唾を飲み込んだ。
なにせ、相手はSランクダンジョンだ。
テイムが成功したとしても、大変に怖い子に違いない。
煙が完全に消え去ったとき、目の前にその少女はいた。
〔こんにちは、私はエイメス。あなたがアイトね?〕
ひょうし抜けするような可愛い女の子だ。
眉毛あたりで切りそろえた黒くて長い髪、そこはかとなく漂う清楚な雰囲気、ジッと俺を見つめる瞳、そして、大きめな胸……ゲフン。
――ほとんど、人間の女の子だ。
コシーと違い、彼女は普通の人間と変わらない見た目だった。
小さくなったダンジョンの核をペンダントのようにかけている。
この子は昔、Sランクダンジョンでした! なんて言っても信じる人はいないだろう。
「は、初めましてだな。俺はアイト・メニエン。君は……Sランクダンジョンの女の子だよね?」
〔うん、そうだよ!〕
ニッコリした笑顔が癒される。
俺はさっき心配したことが急激に恥ずかしくなった。
なんて眩しく笑うんだ。
まるで太陽じゃないか。
怖いなんて思って申し訳なかったな。
こんな良い子なのに……。
コシーも胸ポケットから顔を出す。
〔初めまして、私はコシーと言います。私もマスターにテイムされて……〕
さっきまで明るい笑顔だったのに、コシーを見たとたんエイメスの顔から笑顔が消えた。
〔あなた、誰?〕
太陽のような輝きは消え、悪魔も逃げ出すような凄まじい形相だ。
俺はすでに背筋が凍るようだった。
さすがのコシーもたじろいでいる。
〔わ、私はコシーと言いまして、マスターにテイムされ……〕
〔アイトは私の物だよ?〕
エイメスの目から光は完全に消え身震いするほど怖い。
俺とコシーはもうどうすればいいのかわからない。
「〔いや、あの……まずは話を……〕」
〔アイトは私の物……アイトは私の物……〕
エイメスがぼそぼそと呟くと、彼女の体を激しい稲妻がまとい始めた。
そ、そうか……彼女は元Sランクダンジョンだ。
俺たちを攻撃した雷の罠魔法が思い出される。
あんなものを喰らったらひとたまりもない……。
「エ、エイメスッ! 落ち着いて! コシーは俺の大切な仲間だよ!」
〔アイトの大切な……仲間?〕
「そう! 大切な仲間!」
必死の思いで言うと、エイメスの雷は少しずつ収まる。
た、頼む……!
このまま落ち着いてくれ……!
〔……仲間ならいっかぁ!〕
祈りが通じたのか、エイメスの目に光が戻る。
先ほどの太陽みたいな笑顔になってくれ、俺とコシーは心の底からホッとする。
〔二人ともどうしたの? さぁ、早く帰ろうよ!〕
エイメスに強い力で腕を掴まれる。
肉に食い込む彼女の指を感じていると、ふと思った。
単純な事実を。
――も、もしかして、彼女はヤ……。
引き摺られるようにして、俺たちはギルドへ戻っていった。
□□□
その後、エイメスからどれだけ俺のことが好きか、という話を延々と聞かされ(ありがたいのだが……)、俺たち三人は冒険者ギルド“鳴り響く猟団”に帰った。
「お、アイトじゃないか。早かったな……って、その可愛い子は誰だ?」
早速ケビンさんが出迎えてくれた。
ギルドに入るや否や、周りの冒険者が俺たちをチラチラと見る。
「おい、みんな、アイトだぞ」
「あの娘可愛いな。アイトの女か?」
「くっそー、俺もあんな彼女が欲しいよ」
みな、エイメスのことが気になっているようだ。
まぁ、とても可愛い女の子だからな。
「じ、実は、説明しにくいのですが……Sランクダンジョンをテイムできたんです。この子はエイメスと言って、元ダンジョンだった女の子です」
〔初めまして、エイメスだよ〕
エイメスはニコニコと笑って挨拶する。
彼女の反応を見て、俺とコシーはそっと安心した。
「な、なに!? ダンジョンをテイムしたのか!? そんなことあり得るのか!?」
ケビンさんは見たこともないほどの驚いた顔だ。
しきりに俺と、エイメスの顔を交互に見る。
「はい。ダンジョンの核に魔力を込めたらテイムできました。そして、その後なぜか女の子になって……」
テイムした時の状況を簡単に説明する。
「……まさか、そんなことができるなんてなぁ。アイト、お前は天才かもしれんぞ」
「いや、天才だなんて、大げさですよ」
またもやケビンさんに褒められて、俺は嬉しくなる。
知らぬ間に冒険者たちも集まっていた。
「アイト! お前ダンジョンなんて、テイムできんのかよ! すげえな!」
「しかも、こんな可愛い女の子にしやがって! 羨ましいぜ、この野郎!」
「なぁ、今度テイムするとこ見せてくれよ!」
みんな集まり、俺を中心に盛り上がる。
今までこんなことはなかったな。
少しずつ自分と大事な仲間たちが認められているようで嬉しくなる。
「アイトさん、お帰りなさい! 無事にオークは討伐できましたか?」
「あっ、サイシャさん。ええ、おかげさまで討伐できましたよ」
和気あいあいとしていると、サイシャさんがやってきた。
俺を見て嬉しそうに話す。
いやぁ、サイシャさんとお喋りするのは楽しいな~。
ワイワイと話していると、パチッと何かが弾けるような音が聞こえた。
そう、まるで雷が弾けるような……。
〔あなた、誰? もしかして、アイトと……〕
振り向くと、エイメスが稲妻を出していた。
サイシャさんたち一同は大変に驚く。
ここで彼女が稲妻攻撃を出したら、それこそ大惨事になってしまう。
なぜなら、元Sランクダンジョンなのだから。
「エ、エイメス! ちょっと待って! この人はサイシャさん! ギルドの受付嬢で色々助けてくれる、とても良い人なんだ! 別に付き合ったりしてないからね! そ、そうですよね? サイシャさん!?」
「え? あ、そ、そうですね! 私はアイトさんは付き合っていませんよ!(……まだ)」
俺とサイシャさんの必死の叫びを聞き、エイメスの稲妻は徐々に収まる。
目にも光が戻り、ぱぁっとした笑顔になった。
〔そっかぁ、受付嬢さんかぁ〕
機嫌を直してくれ、俺たちはホッと一息つく。
サイシャさんたちも彼女がどういう子がわかったようだ。
後日、ギルドのみんなとSランクダンジョン“稲光の大迷宮”の跡地に行った。
ダンジョンは完全に消え去っていて、その痕跡すらまったくなかった。
でも、オークの死骸は変わらずに転がっていた。
エイメス曰く、〔オークは私の一部じゃない〕とのことだった。
「アイト! 俺はお前が何と言おうと、ギルドのエースとして認めるからな!」
「え!」
ケビンさんは興奮した様子で勝手に決めてしまった。
マ、マジかよ、俺がエース?
「そうだよ! こんなことできるのお前しかいねえよ!」
「エースの座は俺が狙ってたのによぉ!」
「ま、アイトなら反対する奴いねえわな!」
満場一致で、その日から俺は“ギルドのエース”と呼ばれるようになった。
魔力が渦巻いているようで、とても不思議な光景だった。
「こんな感じで良いのかな……?」
〔その調子ですよ、マスター!〕
突然、ダンジョンが軋み始めた。
パラパラと欠片が降る。
「な、なんだ!? ダンジョンが壊れそうだ……!」
〔もうちょっとです! このまま続けてください!〕
コシーに言われるまま、俺はさらに魔力を注いだ。
直後、ダンジョンが核に向かって吸い込まれていった。
壁、天井、床、空になったアイテムボックス、あらゆるものが核に吸収されていく。
地面もグニャグニャして、まともに立っていられない。
「コシー、俺に捕まって!」
〔マスター!〕
コシーを抱えて、この現象が落ち着くまで必死に耐える。
間もなく、ダンジョンは完全に消え去ってしまった。
見渡すと“宵闇森林”が広がる。
地下にいたはずなのに地上にいた。
ダンジョンの核だけはふわふわと目の前で浮く。
いったい、どうなったんだ……。
と、思った瞬間、白い煙が巻き起こる。
コシーをテイムしたときと同じだ。
「な、なにが起きているんだ……」
〔テイムが成功したのです。……かつてないほどのとてつもなく強い魔力を感じますね〕
俺たちは緊張して煙が消えるのを待つ。
煙の中からは女の子の眠そうな声が聞こえた。
〔ふわぁぁあ〕
〔マスター、あそこを見てください!〕
煙に紛れて、人間のようなシルエットが見える。
口に手を当ててあくびをしているようだ。
「う、上手くいったのか……?」
〔た、たぶん……〕
人影はゆっくりとこちらに近づく。
俺は緊張して生唾を飲み込んだ。
なにせ、相手はSランクダンジョンだ。
テイムが成功したとしても、大変に怖い子に違いない。
煙が完全に消え去ったとき、目の前にその少女はいた。
〔こんにちは、私はエイメス。あなたがアイトね?〕
ひょうし抜けするような可愛い女の子だ。
眉毛あたりで切りそろえた黒くて長い髪、そこはかとなく漂う清楚な雰囲気、ジッと俺を見つめる瞳、そして、大きめな胸……ゲフン。
――ほとんど、人間の女の子だ。
コシーと違い、彼女は普通の人間と変わらない見た目だった。
小さくなったダンジョンの核をペンダントのようにかけている。
この子は昔、Sランクダンジョンでした! なんて言っても信じる人はいないだろう。
「は、初めましてだな。俺はアイト・メニエン。君は……Sランクダンジョンの女の子だよね?」
〔うん、そうだよ!〕
ニッコリした笑顔が癒される。
俺はさっき心配したことが急激に恥ずかしくなった。
なんて眩しく笑うんだ。
まるで太陽じゃないか。
怖いなんて思って申し訳なかったな。
こんな良い子なのに……。
コシーも胸ポケットから顔を出す。
〔初めまして、私はコシーと言います。私もマスターにテイムされて……〕
さっきまで明るい笑顔だったのに、コシーを見たとたんエイメスの顔から笑顔が消えた。
〔あなた、誰?〕
太陽のような輝きは消え、悪魔も逃げ出すような凄まじい形相だ。
俺はすでに背筋が凍るようだった。
さすがのコシーもたじろいでいる。
〔わ、私はコシーと言いまして、マスターにテイムされ……〕
〔アイトは私の物だよ?〕
エイメスの目から光は完全に消え身震いするほど怖い。
俺とコシーはもうどうすればいいのかわからない。
「〔いや、あの……まずは話を……〕」
〔アイトは私の物……アイトは私の物……〕
エイメスがぼそぼそと呟くと、彼女の体を激しい稲妻がまとい始めた。
そ、そうか……彼女は元Sランクダンジョンだ。
俺たちを攻撃した雷の罠魔法が思い出される。
あんなものを喰らったらひとたまりもない……。
「エ、エイメスッ! 落ち着いて! コシーは俺の大切な仲間だよ!」
〔アイトの大切な……仲間?〕
「そう! 大切な仲間!」
必死の思いで言うと、エイメスの雷は少しずつ収まる。
た、頼む……!
このまま落ち着いてくれ……!
〔……仲間ならいっかぁ!〕
祈りが通じたのか、エイメスの目に光が戻る。
先ほどの太陽みたいな笑顔になってくれ、俺とコシーは心の底からホッとする。
〔二人ともどうしたの? さぁ、早く帰ろうよ!〕
エイメスに強い力で腕を掴まれる。
肉に食い込む彼女の指を感じていると、ふと思った。
単純な事実を。
――も、もしかして、彼女はヤ……。
引き摺られるようにして、俺たちはギルドへ戻っていった。
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その後、エイメスからどれだけ俺のことが好きか、という話を延々と聞かされ(ありがたいのだが……)、俺たち三人は冒険者ギルド“鳴り響く猟団”に帰った。
「お、アイトじゃないか。早かったな……って、その可愛い子は誰だ?」
早速ケビンさんが出迎えてくれた。
ギルドに入るや否や、周りの冒険者が俺たちをチラチラと見る。
「おい、みんな、アイトだぞ」
「あの娘可愛いな。アイトの女か?」
「くっそー、俺もあんな彼女が欲しいよ」
みな、エイメスのことが気になっているようだ。
まぁ、とても可愛い女の子だからな。
「じ、実は、説明しにくいのですが……Sランクダンジョンをテイムできたんです。この子はエイメスと言って、元ダンジョンだった女の子です」
〔初めまして、エイメスだよ〕
エイメスはニコニコと笑って挨拶する。
彼女の反応を見て、俺とコシーはそっと安心した。
「な、なに!? ダンジョンをテイムしたのか!? そんなことあり得るのか!?」
ケビンさんは見たこともないほどの驚いた顔だ。
しきりに俺と、エイメスの顔を交互に見る。
「はい。ダンジョンの核に魔力を込めたらテイムできました。そして、その後なぜか女の子になって……」
テイムした時の状況を簡単に説明する。
「……まさか、そんなことができるなんてなぁ。アイト、お前は天才かもしれんぞ」
「いや、天才だなんて、大げさですよ」
またもやケビンさんに褒められて、俺は嬉しくなる。
知らぬ間に冒険者たちも集まっていた。
「アイト! お前ダンジョンなんて、テイムできんのかよ! すげえな!」
「しかも、こんな可愛い女の子にしやがって! 羨ましいぜ、この野郎!」
「なぁ、今度テイムするとこ見せてくれよ!」
みんな集まり、俺を中心に盛り上がる。
今までこんなことはなかったな。
少しずつ自分と大事な仲間たちが認められているようで嬉しくなる。
「アイトさん、お帰りなさい! 無事にオークは討伐できましたか?」
「あっ、サイシャさん。ええ、おかげさまで討伐できましたよ」
和気あいあいとしていると、サイシャさんがやってきた。
俺を見て嬉しそうに話す。
いやぁ、サイシャさんとお喋りするのは楽しいな~。
ワイワイと話していると、パチッと何かが弾けるような音が聞こえた。
そう、まるで雷が弾けるような……。
〔あなた、誰? もしかして、アイトと……〕
振り向くと、エイメスが稲妻を出していた。
サイシャさんたち一同は大変に驚く。
ここで彼女が稲妻攻撃を出したら、それこそ大惨事になってしまう。
なぜなら、元Sランクダンジョンなのだから。
「エ、エイメス! ちょっと待って! この人はサイシャさん! ギルドの受付嬢で色々助けてくれる、とても良い人なんだ! 別に付き合ったりしてないからね! そ、そうですよね? サイシャさん!?」
「え? あ、そ、そうですね! 私はアイトさんは付き合っていませんよ!(……まだ)」
俺とサイシャさんの必死の叫びを聞き、エイメスの稲妻は徐々に収まる。
目にも光が戻り、ぱぁっとした笑顔になった。
〔そっかぁ、受付嬢さんかぁ〕
機嫌を直してくれ、俺たちはホッと一息つく。
サイシャさんたちも彼女がどういう子がわかったようだ。
後日、ギルドのみんなとSランクダンジョン“稲光の大迷宮”の跡地に行った。
ダンジョンは完全に消え去っていて、その痕跡すらまったくなかった。
でも、オークの死骸は変わらずに転がっていた。
エイメス曰く、〔オークは私の一部じゃない〕とのことだった。
「アイト! 俺はお前が何と言おうと、ギルドのエースとして認めるからな!」
「え!」
ケビンさんは興奮した様子で勝手に決めてしまった。
マ、マジかよ、俺がエース?
「そうだよ! こんなことできるのお前しかいねえよ!」
「エースの座は俺が狙ってたのによぉ!」
「ま、アイトなら反対する奴いねえわな!」
満場一致で、その日から俺は“ギルドのエース”と呼ばれるようになった。
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