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第43話:屋根裏部屋でのお話
「……私はね、本当は楽しい絵本とかが読みたいの。ここじゃない別の世界を旅したり、可愛いお洋服を着たり、おいしいご飯を食べたりね」
「わたちと丸っきりいっちょでしゅ」
その後、ステラは屋根裏部屋でクラリスとお喋りしていた。
読書好きな者同士話題は絶えない。
クローディとピュリティは魔力の節約のため消えており、完全に二人っきりだった。
「それにしても、いきなり来るからさっきはびっくりしたわ」
「ごめんなしゃい。どうちてもクラリスしゃまともう一度お話ししたくちぇ……。最初は手紙でも出そうかと思ったんでしゅが、お屋敷に来たらクラリスしゃまの魔力が変なところにあったので思い切って来ちゃいまちた」
「ふふっ、行動力のある赤ちゃんね」
しばらく会話するうちに、クラリスの顔には微笑みが見られるようになった。
今はもう貴族令嬢というより一人の少女だ。
アイザックに渡された特製の赤ちゃん用腕時計をこっそり確認すると、もうすぐ十一時を回るところだった。
場合によっては"お泊まり"になるかもしれないとアイザックに伝えたところ、極めて渋々ながら了承してくれた。
いざとなったら精霊が二匹もいるし、アイザック自身敷地のすぐ外で待機しているから安心だ。
(たっぷりお昼寝してきてよかった。お昼寝しなかったら絶対寝落ちしちゃってた)
やがて、楽しい会話はデルバー公爵家を取り巻く状況に移った。
クラリスの顔に陰が落ちたのを見て、ステラは気持ちを引き締める。
「私たちは今ね……ドラウゼン軍事連邦と関わりを持っているのよ。連邦が帝国を侵略した混乱に乗じて、お父様たちは政権を奪おうとしているわ」
「! やっぱり、軍事連邦と関係がありまちたか」
思わず、クラリスはハッとする。
「やっぱりって、我が家の状況がわかっていたのかしら?」
「予想していただけでしゅ。デルバー公爵はパパしゃまに嫌がらせをしたり良い貴族ではなさそうでちたので。なんとなく、帝国に対しても良い行いはしなさそうな気がしてたんでしゅ……あっ、娘しゃんの前ですみましぇん」
「いいえ、気にしないでいいわ。お父様もお母様も日頃からそんな風に見られる態度を取っているんだもの。そう思われるのも当然だわ」
語るクラリスの顔に力はない。
両親の振る舞いは派閥の人間からは賛同されても、外部の人間からは忌避されていることをよく知っていたからだ。
「お父様とお母様は……欲に囚われてしまっているの。もっと偉くなりたい、もっと有名になりたいって欲にね。サリオン王国の通訳が体調不良になったのも、皇帝陛下の病気を治す薬草を根絶しようとしていたのも、全部軍事連邦がデルバー公爵家に下した命令よ」
一度話すと、クラリスは止めどなく吐露できた。
ずっと心の底に仕舞っていたわだかまりが解消されるようだ。
「力のない私にはどうすることもできなかった。ついこの間ね、我が家は軍事連邦から叱責されたわ。もう失敗は許されないって。お父様は……あなたを誘拐するしか生き残る方法はないと考えているわ。何らかの方法で誘拐した後は、自分たちで直接軍事連邦に運ぶつもりよ。以前、あなたの両親に誘拐させたら失敗したからね」
「ふむ、わたちの誘拐でしゅか」
ステラは顎に手を当てる赤ちゃんらしからぬ仕草で思案する。
(そこまでギュスターヴたちが追い詰められているとは思わなかったわ。この状況はむしろ利用できるかも……)
何かしらの作戦が浮かびそうだ。
その後もデルバー公爵家と軍事連邦の関係や、クラリスの趣味など楽しい話をしていたら、徐々に明るくなってきた。
「朝日が昇りつつありましゅね。もう朝になっちゃったんでしゅか」
「二人で話していたらあっという間だったわね。なんだか久し振りに楽しいお喋りができたわ」
「そうでしゅね、わたちも楽しかったでしゅ。でも……眠いでしゅ」
いくらたっぷり昼寝したとはいえ、さすがに眠気が限界だ。
(電池が……切れる……)
とうとう、ステラはこてんと眠ってしまった。
「あら、寝ちゃったわ」
受け止めたクラリスは頬をつんとつつく。
赤ちゃんならではの緻密な弾力で指が跳ね返された。
「んむぅ……」
「ふふっ、さっきまでは大人顔負けの利発な子だったのに、今はただの赤ちゃんね。しかし、どうやってリヴィエール公爵家に届けようかしら……」
『大丈夫、僕たちがいるよ』
いつの間にか、クローディとピュリティが顕現していた。
二匹はステラが眠った後も実体化することができるのだ。
安心したクラリスはそっとステラを差し出す。
「この子を連れて帰ってあげて。絶対に家の者に捕まっちゃダメよ。朝が早い使用人はそろそろ起き出す頃合いだわ」
『うん、任せて』
『わたしたちは姿を消す力もあるのよ~。クラリスちゃんも元気でね~』
クローディがステラを咥え、ピュリティの背中に乗せる。
姿が徐々に薄まったかと思うと、あっという間に消えてしまった。
風の動きから外に出たとわかったクラリスは窓から身を乗り出す。
彼女の心を軽やかにしたのは、朝の爽やかな空気だけではない。
「ありがとう……ステラ様。あなたのおかげで……朝が迎えられたわ」
煌々と朝日が昇り始めた青空に、感謝の言葉が紡がれる。
□□□
姿を消した精霊たちはデルバー公爵邸近くの森の中に降り立つ。
魔力の揺らぎを察知したアイザックが木陰から駆け出してくると同時、透明化の魔法も解除された。
「ステラ、無事かっ」
『うん、元気だよ。今は寝ちゃっているけどね』
『一晩中お喋りしていたわ~。じゃあ、私たちは一旦消えるわね~』
「うむ、ご苦労だった。また後で会おう」
アイザックが抱き締めると、ステラはむにゃむにゃと寝言を話す。
「パパしゃま……一人にしてごめんなしゃい……大しゅきでしゅ……」
可愛い寝言に、思わずアイザックは微笑みを浮かべる。
「ああ、私も大好きだ。もう離さないからな」
彼は大事に大事に愛娘を抱え、静かにリヴィエール公爵家へ戻るのだった。
「わたちと丸っきりいっちょでしゅ」
その後、ステラは屋根裏部屋でクラリスとお喋りしていた。
読書好きな者同士話題は絶えない。
クローディとピュリティは魔力の節約のため消えており、完全に二人っきりだった。
「それにしても、いきなり来るからさっきはびっくりしたわ」
「ごめんなしゃい。どうちてもクラリスしゃまともう一度お話ししたくちぇ……。最初は手紙でも出そうかと思ったんでしゅが、お屋敷に来たらクラリスしゃまの魔力が変なところにあったので思い切って来ちゃいまちた」
「ふふっ、行動力のある赤ちゃんね」
しばらく会話するうちに、クラリスの顔には微笑みが見られるようになった。
今はもう貴族令嬢というより一人の少女だ。
アイザックに渡された特製の赤ちゃん用腕時計をこっそり確認すると、もうすぐ十一時を回るところだった。
場合によっては"お泊まり"になるかもしれないとアイザックに伝えたところ、極めて渋々ながら了承してくれた。
いざとなったら精霊が二匹もいるし、アイザック自身敷地のすぐ外で待機しているから安心だ。
(たっぷりお昼寝してきてよかった。お昼寝しなかったら絶対寝落ちしちゃってた)
やがて、楽しい会話はデルバー公爵家を取り巻く状況に移った。
クラリスの顔に陰が落ちたのを見て、ステラは気持ちを引き締める。
「私たちは今ね……ドラウゼン軍事連邦と関わりを持っているのよ。連邦が帝国を侵略した混乱に乗じて、お父様たちは政権を奪おうとしているわ」
「! やっぱり、軍事連邦と関係がありまちたか」
思わず、クラリスはハッとする。
「やっぱりって、我が家の状況がわかっていたのかしら?」
「予想していただけでしゅ。デルバー公爵はパパしゃまに嫌がらせをしたり良い貴族ではなさそうでちたので。なんとなく、帝国に対しても良い行いはしなさそうな気がしてたんでしゅ……あっ、娘しゃんの前ですみましぇん」
「いいえ、気にしないでいいわ。お父様もお母様も日頃からそんな風に見られる態度を取っているんだもの。そう思われるのも当然だわ」
語るクラリスの顔に力はない。
両親の振る舞いは派閥の人間からは賛同されても、外部の人間からは忌避されていることをよく知っていたからだ。
「お父様とお母様は……欲に囚われてしまっているの。もっと偉くなりたい、もっと有名になりたいって欲にね。サリオン王国の通訳が体調不良になったのも、皇帝陛下の病気を治す薬草を根絶しようとしていたのも、全部軍事連邦がデルバー公爵家に下した命令よ」
一度話すと、クラリスは止めどなく吐露できた。
ずっと心の底に仕舞っていたわだかまりが解消されるようだ。
「力のない私にはどうすることもできなかった。ついこの間ね、我が家は軍事連邦から叱責されたわ。もう失敗は許されないって。お父様は……あなたを誘拐するしか生き残る方法はないと考えているわ。何らかの方法で誘拐した後は、自分たちで直接軍事連邦に運ぶつもりよ。以前、あなたの両親に誘拐させたら失敗したからね」
「ふむ、わたちの誘拐でしゅか」
ステラは顎に手を当てる赤ちゃんらしからぬ仕草で思案する。
(そこまでギュスターヴたちが追い詰められているとは思わなかったわ。この状況はむしろ利用できるかも……)
何かしらの作戦が浮かびそうだ。
その後もデルバー公爵家と軍事連邦の関係や、クラリスの趣味など楽しい話をしていたら、徐々に明るくなってきた。
「朝日が昇りつつありましゅね。もう朝になっちゃったんでしゅか」
「二人で話していたらあっという間だったわね。なんだか久し振りに楽しいお喋りができたわ」
「そうでしゅね、わたちも楽しかったでしゅ。でも……眠いでしゅ」
いくらたっぷり昼寝したとはいえ、さすがに眠気が限界だ。
(電池が……切れる……)
とうとう、ステラはこてんと眠ってしまった。
「あら、寝ちゃったわ」
受け止めたクラリスは頬をつんとつつく。
赤ちゃんならではの緻密な弾力で指が跳ね返された。
「んむぅ……」
「ふふっ、さっきまでは大人顔負けの利発な子だったのに、今はただの赤ちゃんね。しかし、どうやってリヴィエール公爵家に届けようかしら……」
『大丈夫、僕たちがいるよ』
いつの間にか、クローディとピュリティが顕現していた。
二匹はステラが眠った後も実体化することができるのだ。
安心したクラリスはそっとステラを差し出す。
「この子を連れて帰ってあげて。絶対に家の者に捕まっちゃダメよ。朝が早い使用人はそろそろ起き出す頃合いだわ」
『うん、任せて』
『わたしたちは姿を消す力もあるのよ~。クラリスちゃんも元気でね~』
クローディがステラを咥え、ピュリティの背中に乗せる。
姿が徐々に薄まったかと思うと、あっという間に消えてしまった。
風の動きから外に出たとわかったクラリスは窓から身を乗り出す。
彼女の心を軽やかにしたのは、朝の爽やかな空気だけではない。
「ありがとう……ステラ様。あなたのおかげで……朝が迎えられたわ」
煌々と朝日が昇り始めた青空に、感謝の言葉が紡がれる。
□□□
姿を消した精霊たちはデルバー公爵邸近くの森の中に降り立つ。
魔力の揺らぎを察知したアイザックが木陰から駆け出してくると同時、透明化の魔法も解除された。
「ステラ、無事かっ」
『うん、元気だよ。今は寝ちゃっているけどね』
『一晩中お喋りしていたわ~。じゃあ、私たちは一旦消えるわね~』
「うむ、ご苦労だった。また後で会おう」
アイザックが抱き締めると、ステラはむにゃむにゃと寝言を話す。
「パパしゃま……一人にしてごめんなしゃい……大しゅきでしゅ……」
可愛い寝言に、思わずアイザックは微笑みを浮かべる。
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