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曙
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陽と朔也が出逢い、一年以上が経った。陽がここに来て2度目の誕生日を向かえる今日、随分と大人びた陽が朔也の前に姿勢よく座っている。
『さくや』
いつも一緒にいてくれて、ありがとう。守ってくれてありがとう。そして、これからもそばにいたい。
周囲の支えもあり、精神的にも成長した陽は、これまでの全てとはいかなくても、自身の生い立ちや朔也との関係を理解しつつある。
そして、これからも朔也の側にいたいと言ってくれる。
不覚にも涙が溢れそうになる朔也だが、既の所で堪えることに成功した。
朔也と生活を始めた頃は、あまり表情の変化もなく、自身の思いを言葉にすることなど到底なかった陽だが、ここまで成長してくれたのだ。
嬉しくないわけがない。
そして、成長しても朔也からのスキンシップを受け入れてくれている。
トイレも風呂も朔也を誘ってくれるのだが、それに関して羞恥はないようだ。
相変わらず、そのポジションは朔也以外に許されることなく、他の誰かをトイレにも風呂にも誘うことはない。
『さくや』
一年前よりも、ほんの少しだけ幼さの抜けた口調で朔也を呼ぶ。
『ん?』
姿勢よく座っていた陽が巻き付くように朔也の首に腕をまわす。日頃は塩対応の多いはるだが、甘えたい時や、朔也を甘やかそうとしてくれる時の仕草だ。
『さくや だいすき』
陽の口から何度か聞いた言葉だ。その度、朔也は思うのだ。「大好き」にも色々ある。
朔也の入院していた病院のカフェで覚えたクリームソーダは、未だに好きだ。おっきいお兄ちゃんのお料理も、ちっちゃいお兄ちゃんと作るプラモデルも大好きだ。
そして今、朔也にも「だいすき」と言ってくれる。さて、陽の大好きは全て一律なのか、順位があるのか。
狭量な朔也は確かめたくなる。己が一番であることを。
いや、それでもし一番が朔也ではなかったら?
もしくは全て一律の「だいすき」だったら?
まだボキャブラリーが豊富とは言えない陽に答えを求めるつもりはない。
17歳の誕生日に改めて感謝と好意を伝えてくれたことだけで朔也には十分過ぎるご褒美となった。
朔也の自室のドアが控えめに三度ノックされた。
『若、パーティーの準備が整いました』
今年も鹿島が腕に縒りを描けた料理が陽の誕生日を祝うのだ。
去年同様、皆が陽の誕生日を祝うため集まっている。
賑やかなパーティー。
一年前は自分が祝われていることにピンときていなかった陽だが、今年はしっかりと理解している。
皆からプレゼントを受けとる度、丁寧に礼を伝え、はにかむような笑顔を見せている。
精神的には大きく成長してくれた陽だが、身体はあまり大きくなっていない。
華奢なまま少し背が伸びた程度だ。
長谷美由紀と生活していた頃の栄養不足と日光に当たらなかったことが原因だろうと佐伯は言う。
『でもなぁ』
そろそろ、心だけでなく身体も陽に受け入れて欲しいと強く思うようになった朔也だった。
『さくや』
いつも一緒にいてくれて、ありがとう。守ってくれてありがとう。そして、これからもそばにいたい。
周囲の支えもあり、精神的にも成長した陽は、これまでの全てとはいかなくても、自身の生い立ちや朔也との関係を理解しつつある。
そして、これからも朔也の側にいたいと言ってくれる。
不覚にも涙が溢れそうになる朔也だが、既の所で堪えることに成功した。
朔也と生活を始めた頃は、あまり表情の変化もなく、自身の思いを言葉にすることなど到底なかった陽だが、ここまで成長してくれたのだ。
嬉しくないわけがない。
そして、成長しても朔也からのスキンシップを受け入れてくれている。
トイレも風呂も朔也を誘ってくれるのだが、それに関して羞恥はないようだ。
相変わらず、そのポジションは朔也以外に許されることなく、他の誰かをトイレにも風呂にも誘うことはない。
『さくや』
一年前よりも、ほんの少しだけ幼さの抜けた口調で朔也を呼ぶ。
『ん?』
姿勢よく座っていた陽が巻き付くように朔也の首に腕をまわす。日頃は塩対応の多いはるだが、甘えたい時や、朔也を甘やかそうとしてくれる時の仕草だ。
『さくや だいすき』
陽の口から何度か聞いた言葉だ。その度、朔也は思うのだ。「大好き」にも色々ある。
朔也の入院していた病院のカフェで覚えたクリームソーダは、未だに好きだ。おっきいお兄ちゃんのお料理も、ちっちゃいお兄ちゃんと作るプラモデルも大好きだ。
そして今、朔也にも「だいすき」と言ってくれる。さて、陽の大好きは全て一律なのか、順位があるのか。
狭量な朔也は確かめたくなる。己が一番であることを。
いや、それでもし一番が朔也ではなかったら?
もしくは全て一律の「だいすき」だったら?
まだボキャブラリーが豊富とは言えない陽に答えを求めるつもりはない。
17歳の誕生日に改めて感謝と好意を伝えてくれたことだけで朔也には十分過ぎるご褒美となった。
朔也の自室のドアが控えめに三度ノックされた。
『若、パーティーの準備が整いました』
今年も鹿島が腕に縒りを描けた料理が陽の誕生日を祝うのだ。
去年同様、皆が陽の誕生日を祝うため集まっている。
賑やかなパーティー。
一年前は自分が祝われていることにピンときていなかった陽だが、今年はしっかりと理解している。
皆からプレゼントを受けとる度、丁寧に礼を伝え、はにかむような笑顔を見せている。
精神的には大きく成長してくれた陽だが、身体はあまり大きくなっていない。
華奢なまま少し背が伸びた程度だ。
長谷美由紀と生活していた頃の栄養不足と日光に当たらなかったことが原因だろうと佐伯は言う。
『でもなぁ』
そろそろ、心だけでなく身体も陽に受け入れて欲しいと強く思うようになった朔也だった。
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