2 / 19
2話
しおりを挟む
この世界の人は神より『魔法』という力を授かる。
『火を起こす魔法』や『水を出す魔法』といったように。
5歳を迎えたときに、平民貴族問わずすべての人が、神殿で神託を受けることでその魔法が判明する。
中には『雨を降らせる魔法』や『一瞬で土壁を作る魔法』といった希少な魔法をもって生まれてくる人もいます。
『雨を降らせる魔法』のおかげで、日照りに悩まされることなく、作物が豊作の年が続いた――
『一瞬で土壁を作る魔法』のおかげ、他国からの侵略を防ぎ、戦争に勝利できた――
最もそのような希少魔法は、貴族の人たちの中で持って生まれてくることがほとんどだった。
「石……操る……」
神からの神託を聞いた神官が告げた言葉は、他の人と違い断片的なものだった。
言葉の内容から周りは『石を浮かせる程度の魔法』なのだと判断された。
両親は私に魔法を使うように言いました。
私の魔法がどの程度使えるのかを確認したかったのでしょう。
私は、手で持てる程度の石だったら自由に浮かせることができたけど、土砂崩れで発生した落石の除去はできなかった。
その結果を見た両親は、私の魔法を役に立たない魔法と判断した。
他の貴族の子女は、最低でも『火を出す魔法』などの有用な魔法であったのに、私だけが対して使い道のない魔法。
更に追い打ちをかけたのが翌年。
妹のルビーが『傷を治す魔法』を授かった。
貴族でも滅多に表れない希少魔法といってもいい魔法だった。
その時から両親はルビーのことを可愛がり、私には見向きもしなかった。
そして現在の婚約者。
両親は私に貴族の血を残す以外のことを期待していなかった。
石……
操る…………
……操り方って、浮かせることだけ?
『火を起こす魔法』や『水を出す魔法』といったように。
5歳を迎えたときに、平民貴族問わずすべての人が、神殿で神託を受けることでその魔法が判明する。
中には『雨を降らせる魔法』や『一瞬で土壁を作る魔法』といった希少な魔法をもって生まれてくる人もいます。
『雨を降らせる魔法』のおかげで、日照りに悩まされることなく、作物が豊作の年が続いた――
『一瞬で土壁を作る魔法』のおかげ、他国からの侵略を防ぎ、戦争に勝利できた――
最もそのような希少魔法は、貴族の人たちの中で持って生まれてくることがほとんどだった。
「石……操る……」
神からの神託を聞いた神官が告げた言葉は、他の人と違い断片的なものだった。
言葉の内容から周りは『石を浮かせる程度の魔法』なのだと判断された。
両親は私に魔法を使うように言いました。
私の魔法がどの程度使えるのかを確認したかったのでしょう。
私は、手で持てる程度の石だったら自由に浮かせることができたけど、土砂崩れで発生した落石の除去はできなかった。
その結果を見た両親は、私の魔法を役に立たない魔法と判断した。
他の貴族の子女は、最低でも『火を出す魔法』などの有用な魔法であったのに、私だけが対して使い道のない魔法。
更に追い打ちをかけたのが翌年。
妹のルビーが『傷を治す魔法』を授かった。
貴族でも滅多に表れない希少魔法といってもいい魔法だった。
その時から両親はルビーのことを可愛がり、私には見向きもしなかった。
そして現在の婚約者。
両親は私に貴族の血を残す以外のことを期待していなかった。
石……
操る…………
……操り方って、浮かせることだけ?
31
あなたにおすすめの小説
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
【完結】勇者PTから追放された空手家の俺、可愛い弟子たちと空手無双する。俺が抜けたあとの勇者たちが暴走? じゃあ、最後に俺が息の根をとめる
岡崎 剛柔
ファンタジー
「ケンシン、てめえは今日限りでクビだ! このパーティーから出て行け!」
ある日、サポーターのケンシンは勇者のキースにそう言われて勇者パーティーをクビになってしまう。
そんなケンシンをクビにした理由は魔力が0の魔抜けだったことと、パーティーに何の恩恵も与えない意味不明なスキル持ちだったこと。
そしてケンシンが戦闘をしない空手家で無能だったからという理由だった。
ケンシンは理不尽だと思いながらも、勇者パーティーになってから人格が変わってしまったメンバーのことを哀れに思い、余計な言い訳をせずに大人しく追放された。
しかし、勇者であるキースたちは知らなかった。
自分たちがSランクの冒険者となり、国王から勇者パーティーとして認定された裏には、人知れずメンバーたちのために尽力していたケンシンの努力があったことに。
それだけではなく、実は縁の下の力持ち的存在だったケンシンを強引に追放したことで、キースたち勇者パーティーはこれまで味わったことのない屈辱と挫折、そして没落どころか究極の破滅にいたる。
一方のケンシンは勇者パーティーから追放されたことで自由の身になり、国の歴史を変えるほどの戦いで真の実力を発揮することにより英雄として成り上がっていく。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
金喰い虫ですって!? 婚約破棄&追放された用済み聖女は、実は妖精の愛し子でした ~田舎に帰って妖精さんたちと幸せに暮らします~
アトハ
ファンタジー
「貴様はもう用済みだ。『聖女』などという迷信に踊らされて大損だった。どこへでも行くが良い」
突然の宣告で、国外追放。国のため、必死で毎日祈りを捧げたのに、その仕打ちはあんまりでではありませんか!
魔法技術が進んだ今、妖精への祈りという不確かな力を行使する聖女は国にとっての『金喰い虫』とのことですが。
「これから大災厄が来るのにね~」
「ばかな国だね~。自ら聖女様を手放そうなんて~」
妖精の声が聞こえる私は、知っています。
この国には、間もなく前代未聞の災厄が訪れるということを。
もう国のことなんて知りません。
追放したのはそっちです!
故郷に戻ってゆっくりさせてもらいますからね!
※ 他の小説サイト様にも投稿しています
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
弟が悪役令嬢に怪我をさせられたのに、こっちが罰金を払うだなんて、そんなおかしな話があるの? このまま泣き寝入りなんてしないから……!
冬吹せいら
恋愛
キリア・モルバレスが、令嬢のセレノー・ブレッザに、顔面をナイフで切り付けられ、傷を負った。
しかし、セレノーは謝るどころか、自分も怪我をしたので、モルバレス家に罰金を科すと言い始める。
話を聞いた、キリアの姉のスズカは、この件を、親友のネイトルに相談した。
スズカとネイトルは、お互いの身分を知らず、会話する仲だったが、この件を聞いたネイトルが、ついに自分の身分を明かすことに。
そこから、話しは急展開を迎える……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる