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一章
Ⅵ
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住み慣れたアパートの一室は大人数で狭くかんじる。それすら楽しいとすらかんじる和気藹々とした雰囲気。お好み焼きを裏返すのに失敗したことさえ笑いとなって、酒が進んで声が大きくなる。飲み会特有の談笑につられて笑顔になるけど、生きた心地がしない。
この場に似つかわしくない制服姿のれみがある意味浮いている。周りは気遣って話しかけたりしているけど、大学生特有のノリについてこれないようで困惑気味。それとなくフォローしたり酒を飲まないかと気が気じゃない。
「なぁ瞬。本当にあの子とはなんでもないのか?」
「しつこいぞ」
健が本日何度目かの質問をし、同じく説明をする。最初は皆驚いて恋人か付き合っているのかと茶化したりれみもれみであわあわとしどろもどろになっていて面白かった。理由はれみが何度も話してくれたけど、どうしても納得できない。今までのことがあったからただ単に興味があるから参加するというのは首を捻ざるをえない。
正直、れみには悪印象しか抱かれていないって自覚している。だから集まりに参加するのは一度拒否した。参加者たちに聞いてみて、それでだめだったらとれみが食い下がってきたので一縷の望みをかけたものの、見事に全員オールオッケー。ノリよすぎだろ。特に健と小田先輩はぜひ連れてこいと強く言ってきた。健はまだしも先輩には逆らえない。
隣にいる健は、女子を口説くことにシフトしたけど他の面子が絡んできた。本当はれみの隣に行きたいけど、そうすると不自然さが目立つ。高校生という懐かしい存在を前に皆(特に女子)テンションが上がっていて優しく接しているからひとまず安心。けど、それでもちらちらとれみを見やるのが精一杯。
「れみちゃん、楽しんでる~?」
小田先輩はノリについてこれてないれみの隣に陣取り、ジュースをついだり話しかけている。
「はい。おかげさまで。毎日こんなことをしているのですか?」
「毎日ってわけじゃないのよ? ただ課題が終わったあととか予定が合った日とか。まぁなんだかんだで遊んだりお酒を飲んだりする理由がほしいのもあるけどね~」
「ランドルフさんのところで毎回集まっていますか?」
「そうね。瞬君の部屋がなにかと集まる場所になりやすいわね~」
もうランドルフさん呼びは勘弁してください。お願いします。
「それでどうかしら? 大学生の集まりは。大学とは違って楽しいっておもってもらえてる?」
あ、と先輩の意図を察することができた。れみは大学にいい印象を抱いていないって心配した。それで、少しでも認識を改めてもらいたいっていう善意なんだ。本当だったら俺がしなければいけなかったこと。先輩はれみが来たいって言いだしたとき、先輩はすぐにおもいいたったのか。
「男女が一つの密室に集まるのは不健全では?」
「あらどうして?」
「どうしてって、その・・・・・・」
「ん~? れみちゃんはなにが不健全だっていうのかしら~? 男女がいるとナニがおきるって心配しているのかしら~?」
「ですから、ごにょごにょ・・・・・・・・・」
「聞こえないなぁ~。もう少し大きい声で言ってくれる? 皆に聞こえるくらいに~」
先輩、酔ってます? それともわざとですか? あのれみがたじたじになるなんてすごいけど。いつもと違う悪戯っぽさが全面に出ていてギャップがあるけども。
れみはお好み焼きを口にかきこんでジュースを一気飲みした。そのとき、あることが気になった俺はついぼそっと呟いた。
「紅生姜食べれるようになったのか」
昔、れみは紅生姜が苦手だった。事あるごとに残して俺に食べてくれるようお願いしてきた。別に絶対食べなきゃいけないものじゃない。けど、そんな小さなことが嬉しくもあり寂しくもある。
「んん!? 上杉くん今なんつったの!?」
「え!?」
「あ、紅生姜がなんとかって聞こえたけど!? それって竹田ちゃんのこと!?」
目敏く両隣にいる女子に聞こえてたらしい。勘のいいやつめ。
「小田先輩、今上杉上等兵の聞き捨てならない台詞を聞いたであります!」
どこかの軍人よろしく。敬礼と敬語をわざとらしいくらい強調して報告しやがった。
「上杉上等兵はなぜか竹田れみちゃんの好みを把握していたであります! このことから二人は既に恋仲にあると推察できるであります!」
女子は人の恋愛事情に首を突っ込んだり盛り上がるのが好きなんだってのは、今までの経験則でわかる。あの小田先輩も「え!?」目を爛々と輝かせてもっと詳しく! と。他の子たちもれみを囲みにいって質問攻め。対する男連中はというと。
「「なにぃ!!??」」
嫉妬と憎悪。憤怒に染まった表情で取り囲む。汗臭くてむさ苦しい男どもに捕まって逃げ場がない。
「おいお前どういうことだ! 俺たち卒業するまで健全な体でいようって誓ったじゃねぇか!」
「なぁ瞬お前抜け駆けしたのか!? 俺たちを騙していたのか!?」
女子たちのきゃあきゃあという盛り上がりとは正反対。ひたすら責められ、怨嗟をぶつけられる。
「違うって! ここに来るまでの間にお好み焼きやるって伝えて! それでなんか紅生姜が苦手だって聞いただけだよ!」
「「ほんとうかぁ!?」」
「健だって知ってるだろ! 俺とあの子オープンスクールのとき初めて会ったって! それで今日偶然会っただけだって! 連絡先も知らないのにどうにかできるわけないだろ!? ねぇ竹田さん!」
俺の話すことだけじゃきっと信用されない。ここでれみにも同意してもらうことでごまかす。俺たちの関係はややこしくてれみも離したくないに違いない。
「・・・・・・・・・見かけによらず強引な人でした」
れみいいいいいいいいいいいいいいいいい!! なんでちゃんと言わない!? なんで意味ありげなことを短めに言う!? 誤解を招くだろ!
「どゆことどゆこと!?」
「もっと詳しく教えてくれない!?」
「詳細キボンヌ~」
「うらぎりものがああああああああああああああああああああ!!」
「埋めてやる! バラバラにしてちがうところで埋めてやる!」
「ぎゃあああああああああああああああ!!」
阿鼻叫喚。男子たちからは肉体言語で攻撃される。女子たちはさっきより大きな声できゃああああ! と騒いで盛り上がっている。
「私に突っ込むときも激しく大きくて、もう少し静かにってお願いしたのにかまわないで」
「突っ込む!? なにを!?」
「静か!? 音を気にしなきゃいけない場所でってこと?!」
「詳細きぼんぬ~」
ツッコミのことだろそれえええええええええええええ! 突っ込むじゃなくてツッコミだ! わざと誤解されるような言い回しするなよ!! なにれみ俺のこと嫌い!? 人生終わらせようとしてる!? それならはっきりそう言って!
解放されたのは十分経ってからだった。男連中が「今日はこのくらいにしといてやるか」と離れたのをそれをきっかけにして小田先輩の一声で皆落ち着きを取り戻した。ひたすら疲れた俺はお酒で喉を潤す。
「お疲れさまです」
いつの間にかれみが姿勢のよい正座でちょこんと隣に。なに食わぬ顔で皿を差しだしてくる。こいつ、いけしゃあしゃあと。
「なぁ、どうしてあんなこと言ったんだ?」
「じゃあどうして兄さんは嘘を伝えようとしたんですか?」
「それは、ややこしいだろ。俺たちの関係って。場の空気を悪くしちゃうだろ」
納得できないと言いたげな、む~っとむくれているれみ。俺が嘘をつこうとしたのが気に入らなかったのか?
「でも、楽しそうですね皆」
「え? ああ、そうかもな」
「じゃあ私がああ言ったことは場の空気を盛り上げることに役だったってことですよね」
「ええ~? そういう風に持っていくの? 勘弁してくれよ。明日また根堀葉堀聞かれるし噂になるかもしれないし」
「私と噂になるのがいやなんですか?」
「お前がじゃなくて。高校生に手を出すとかよくおもわれないだろってこと。ただでさえ今世間でいろいろ問題になってるってのに」
未成年と成人が関係を持つ。どんな経緯こそあれなにかと話題になりやすい。それこそ裁判とか逮捕とかに繋がりやすいデリケートなこと。俺はまだしもれみだって少なからず悪影響が出てるだろう。
「だったら本当のことを主張すればよいのでは? 後ろめたいことがないのならできるはずです」
後ろめたいこと。呼吸を一瞬忘れる。れみはまっすぐ見つめてくるけど視線をそらすことで精一杯だった。いろいろ理由を付けてはいるけど、まさに義理の兄妹だって説明をできないのは、俺がこの子に対して後ろめたいことをしたっていう自覚があったからだ。
「私たちは昔義理の兄妹だったと。今はお付き合いしてもなんの問題もない赤の他人だと」
じっとこちらを試すようなれみの台詞に意志の強い態度。お付き合いとか赤の他人は置いておくとして。
「それともなんですか? やはり後ろめたいことがあるのですか?」
ぐいぐい迫ってきて、どんどん圧が強くなる。そのせいで考えがまとまらない。
「あの、少し時間ちょうだい?」
「まさか義理の兄妹だったけど今は一人のかわいい女の子として見てるぜ恋人にしたいぜ嫁にしたいぜえっちなことしまくりたいぜぐへへ、っていう後ろめたさがあるんですか? だから説明できないのですか?」
酔ってる? 目を離した覚えはないけどお酒飲んだ? ってくらいおかしいこと言ってる。それともれみの素?
「お前年がら年中頭の中そればっか?」
「兄さんと一緒にしないでください」
いい加減俺に対する誤解をなんとかしたい。
「よぉし、じゃあここらでツイスターゲームしようぜぇ~!」
ハイテンションな健の突然の提案も、酔ってノリがよくなっている皆には通ったらしい。健の考えは手に取るようにわかる。男女でやって体が触れあってあわよくば・・・・・・・・・・・・ってことだろう。
「ぐふふ」
極めつけが下心満載の顔。皆多少酔っているから正常な判断ができない。もし体に触れても明日には忘れている、もしくは悪ふざけとして処理できる。長井健二郎、おそろしい子・・・・・・・・・。
「ツイスターゲームとはなんですか?」
「あっれれぇ~? れみちゃんツイスターゲーム知らないのぉ~? じゃあお兄さんと一緒に体験してみるぅ~?」
このやろう。れみを毒牙にかけるつもりか。許さねぇぞこのやろう。仮にも義兄(過去形)とはいえ、破廉恥なことをするのは。
「先輩、ちょっといいですか?」
俺一人が反対しても阻止しても、空気が悪くなるしまた誤解が深まってしまう。だから先輩にごにょごにょとお願いをする。先輩は健の魂胆を察しているから快く承諾してくれた。
「長井くん~。実際に体験させるよりも~。まずはどういうゲームか別の人とやって見学させるのがいいとおもいま~す」
「え!?」
ビシッと授業中先生に質問する生徒よろしくわざとらしく手を伸ばして提案する先輩に、場の空気も自然とそうなる。この流れで断れるほど健はメンタルが強くはない。
「じゃあ誰が―ー」
「俺だ」
露骨にがっかりした健だけど、こっちだって男と触れあうゲームなんてやりたくねぇよ。
「お前を倒して、俺は先に進む。楽園(女体)が待っているんだ」
「させねぇ。こっちも譲れねぇんだよ」
「・・・・・・・・・なるほど。お互い考えてることは同じってことか」
違う。絶対に。ただれみをお前から守りたいだけだ。けど、めんどうだからスルーする。
ルーレットを回して、色と体の部位を指定してお互い置いていく。最初は簡単だけど、次第に動かすのがキツくなってきた。いつの間にか生まれたての子鹿のように俺たちはぷるぷる震えている。いつどっちが崩れてもおかしくはない。周りは面白がって盛り上がっているけど、目の前に男の尻がでかでかと間近にあるのを眺めていると次第に冷静さを取り戻していく。
俺なにしてるんだろう。唐突に賢者タイムに陥る。
「くそぉ・・・・・・・・・なんで男の股間を眺めてんだよ俺・・・・・・・・・本当だったら女の子の・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
健は俺以上にきついらしい。
「なるほど。メンタルとバランス感覚を鍛えるゲームなのですね」
れみはれみで謎の解釈をしちゃってるし。
「じゃあ次は瞬くん左足を赤に移動~」
顔を動かして場所を確認する。体勢のせいで健の尻に顔を突っ込みかけながら片足と両手に渾身の力をこめて左足を持ちあげる。酔いのせいもあって中々難しい。
「ちょ、瞬! 股間を近づけんじゃねぇ! 当たる当たる!」
「おま、暴れんな!」
二人でじたばたしていたのが悪かったのか、体勢を維持できなくなってしまった。どちらからともなく崩れる。皆ああ~、残念~ってかんじだけど盛り上がっている。それかられみを含めて何人かで再開している光景を疲労困憊で眺めているとあることに気づく。
れみスカートじゃねぇか! このままやったら下着とか見られることになるぞ! ここで中止させるのは絶対ブーイングでるし、れみもなんか乗り気だし。
「ちょっとこっち来てくれ」
皆にバレないようにそ~っと移動する。適当に洗濯籠の中にあった高校時代のジャージを手渡す。便利だから部屋着として使っているやつだ。
「これは?」
「これ履いてくれ。そのままやると、あれだろ」
「これ、兄さんのですか?」
「ああ。ちゃんと洗ってるから」
じ~っとジャージを眺めているれみが不意に赤くなった。
「高校時代の兄さんの・・・・・・・・・私が履く・・・・・・・・・」
なに? どうしたんだ?
「なるほどそういうことですか」
けど、不意にハッとしたかんじで冷静に戻ったみたい。どういうこと?
「つまり自分の服を着せることで周りにアピールするということですか。このかわいい女子高生は俺のものだぜって。義兄としての自尊心も男としての独占欲も満たせる。一石二鳥の作戦ということでしょう。私でなければ見抜けなかったでしょう。それも優しさを装ってなんて。いつもしているんですか? 見境ないんですか?」
「う~ん、今どう反論しようか考え中」
「兄さんは変わりました。それとも昔から私のこと異性として意識していたんですか?」
なにを馬鹿なことを。そんなことあるわけないだろって伝えかけたけど小田先輩たちがいないことに気づいたようだ。れみを促して二人で戻るとき、酔っているから昔みたいに頭をポンポンとやってしまった。それきりれみは顔を真っ赤にして、無口になってしまった。「ずるいです」「ばか」「私だけ」とかぶつぶつ呟いているけど、意味がわからない。
「じゃあそろそろれみちゃんやってみる~?」
「はい。お願いします」
先輩は相手を探すけど、健たちはまだ疲れているし、何人か酒盛りで盛り上がっている。
「じゃあ瞬くんやってみようか~」
「はいはい俺ねってえええええ!?」
てっきり先輩がやると油断していた。謎の采配すぎる。
「まだれみちゃんに悪感情抱かれてるでしょ? 二人でやれば仲良くなれるってお姉さんおもうなぁ~」
先輩の優しさは嬉しいけど、逆効果な気が。
「じゃあこれ飲めばどうでもよくなるよぉ~。それともこの子としたくない理由あるの~?」
この人酔ってる? それともわざと? ええいままよ! と差しだされるお酒を一息に呷る。酔いが一気に回っていくから心地よい。そのおかげで多少拒絶感がなくなっていく。
「じゃあやるぞ」
「はい。初めてなので優しくお願いします」
変にもじもじしてるから勘違いしそうだけど、ゲームだ。
「はぁ~い。じゃあまずれみちゃん右手青~」
「はい。よっと」
「瞬くん左手緑~」
酔いがさっきより回っているからか難しさはかんじない。逆に進めば進むほど楽しくなってきてテンションも上がってくる。あまり考え成しに移動を繰り返したから左手がれみの腰、右手は頭の上という見ようによってはいやらしいことに。
「ちょ、兄さんお酒臭いです。息も耳に当たってくすぐったいです」
「ん~? んんんんふっふっふふふ~。せんぱ~い。お酒補充してもいいですかぁ~?」
変なテンションになっているせいで、合間にビールを飲んでしまう。そのせいで酔いが加速して体と視界が揺れてふらふらする。それすら楽しくなって、変な笑いが出てしまう。
「どうしたんだぁ~? 俺はまだまだ余裕だぞ~? それともこれしきで限界なのかぁ~?」
「な、馬鹿にしないでください。小田先輩次の色と場所を」
「え、え~っとぉ、じゃあれみちゃん右足黄色~」
「黄色黄色。あそこにしか」
れみは向きをなんとか変えて顔と体を反転。俺の股間の辺りに尻を晒す体勢に。ジャージを履いているせいで色気はないけど、なんだかおかしくなってくる。
「あなたのほうこそ、もう辛いんじゃないですか?」
「舐めるなよ~?」
負けず嫌いなのは相変わらずなのか挑発してくる。昔もゲームして俺が負けるまで何度も挑んできたっけ。中々諦めないで。はは、変わってないな。まさかれみとまたこうして遊べる日がくるなんて。
――おにいちゃん、いかないで―ー
あ。
「ちょ!?」
不意に、あのときのことがフラッシュバックした。ちょうど腕を移動させようとしたタイミングだったから体勢を維持できなくなって。
バッターン! けたたましくれみを巻き込んで倒れてしまう。
「二人とも大丈夫~?」
「いたた、私は大丈夫ですけどおにい・・・・・・ランドルフさんが」
「ええ~?」
「大丈夫ですか?」
身動ぎしない俺を心配してのことか。不安げに覗き込んできたれみの顔が、あのときのれみと重なって。頭も正常じゃなくて。重い瞼に逆らえず。強烈な眠気も襲ってきて。
「ごめんな」
それだけ言うのが精一杯だった。れみと皆の声が遠くなっていって、そして眠りに落ちた。
この場に似つかわしくない制服姿のれみがある意味浮いている。周りは気遣って話しかけたりしているけど、大学生特有のノリについてこれないようで困惑気味。それとなくフォローしたり酒を飲まないかと気が気じゃない。
「なぁ瞬。本当にあの子とはなんでもないのか?」
「しつこいぞ」
健が本日何度目かの質問をし、同じく説明をする。最初は皆驚いて恋人か付き合っているのかと茶化したりれみもれみであわあわとしどろもどろになっていて面白かった。理由はれみが何度も話してくれたけど、どうしても納得できない。今までのことがあったからただ単に興味があるから参加するというのは首を捻ざるをえない。
正直、れみには悪印象しか抱かれていないって自覚している。だから集まりに参加するのは一度拒否した。参加者たちに聞いてみて、それでだめだったらとれみが食い下がってきたので一縷の望みをかけたものの、見事に全員オールオッケー。ノリよすぎだろ。特に健と小田先輩はぜひ連れてこいと強く言ってきた。健はまだしも先輩には逆らえない。
隣にいる健は、女子を口説くことにシフトしたけど他の面子が絡んできた。本当はれみの隣に行きたいけど、そうすると不自然さが目立つ。高校生という懐かしい存在を前に皆(特に女子)テンションが上がっていて優しく接しているからひとまず安心。けど、それでもちらちらとれみを見やるのが精一杯。
「れみちゃん、楽しんでる~?」
小田先輩はノリについてこれてないれみの隣に陣取り、ジュースをついだり話しかけている。
「はい。おかげさまで。毎日こんなことをしているのですか?」
「毎日ってわけじゃないのよ? ただ課題が終わったあととか予定が合った日とか。まぁなんだかんだで遊んだりお酒を飲んだりする理由がほしいのもあるけどね~」
「ランドルフさんのところで毎回集まっていますか?」
「そうね。瞬君の部屋がなにかと集まる場所になりやすいわね~」
もうランドルフさん呼びは勘弁してください。お願いします。
「それでどうかしら? 大学生の集まりは。大学とは違って楽しいっておもってもらえてる?」
あ、と先輩の意図を察することができた。れみは大学にいい印象を抱いていないって心配した。それで、少しでも認識を改めてもらいたいっていう善意なんだ。本当だったら俺がしなければいけなかったこと。先輩はれみが来たいって言いだしたとき、先輩はすぐにおもいいたったのか。
「男女が一つの密室に集まるのは不健全では?」
「あらどうして?」
「どうしてって、その・・・・・・」
「ん~? れみちゃんはなにが不健全だっていうのかしら~? 男女がいるとナニがおきるって心配しているのかしら~?」
「ですから、ごにょごにょ・・・・・・・・・」
「聞こえないなぁ~。もう少し大きい声で言ってくれる? 皆に聞こえるくらいに~」
先輩、酔ってます? それともわざとですか? あのれみがたじたじになるなんてすごいけど。いつもと違う悪戯っぽさが全面に出ていてギャップがあるけども。
れみはお好み焼きを口にかきこんでジュースを一気飲みした。そのとき、あることが気になった俺はついぼそっと呟いた。
「紅生姜食べれるようになったのか」
昔、れみは紅生姜が苦手だった。事あるごとに残して俺に食べてくれるようお願いしてきた。別に絶対食べなきゃいけないものじゃない。けど、そんな小さなことが嬉しくもあり寂しくもある。
「んん!? 上杉くん今なんつったの!?」
「え!?」
「あ、紅生姜がなんとかって聞こえたけど!? それって竹田ちゃんのこと!?」
目敏く両隣にいる女子に聞こえてたらしい。勘のいいやつめ。
「小田先輩、今上杉上等兵の聞き捨てならない台詞を聞いたであります!」
どこかの軍人よろしく。敬礼と敬語をわざとらしいくらい強調して報告しやがった。
「上杉上等兵はなぜか竹田れみちゃんの好みを把握していたであります! このことから二人は既に恋仲にあると推察できるであります!」
女子は人の恋愛事情に首を突っ込んだり盛り上がるのが好きなんだってのは、今までの経験則でわかる。あの小田先輩も「え!?」目を爛々と輝かせてもっと詳しく! と。他の子たちもれみを囲みにいって質問攻め。対する男連中はというと。
「「なにぃ!!??」」
嫉妬と憎悪。憤怒に染まった表情で取り囲む。汗臭くてむさ苦しい男どもに捕まって逃げ場がない。
「おいお前どういうことだ! 俺たち卒業するまで健全な体でいようって誓ったじゃねぇか!」
「なぁ瞬お前抜け駆けしたのか!? 俺たちを騙していたのか!?」
女子たちのきゃあきゃあという盛り上がりとは正反対。ひたすら責められ、怨嗟をぶつけられる。
「違うって! ここに来るまでの間にお好み焼きやるって伝えて! それでなんか紅生姜が苦手だって聞いただけだよ!」
「「ほんとうかぁ!?」」
「健だって知ってるだろ! 俺とあの子オープンスクールのとき初めて会ったって! それで今日偶然会っただけだって! 連絡先も知らないのにどうにかできるわけないだろ!? ねぇ竹田さん!」
俺の話すことだけじゃきっと信用されない。ここでれみにも同意してもらうことでごまかす。俺たちの関係はややこしくてれみも離したくないに違いない。
「・・・・・・・・・見かけによらず強引な人でした」
れみいいいいいいいいいいいいいいいいい!! なんでちゃんと言わない!? なんで意味ありげなことを短めに言う!? 誤解を招くだろ!
「どゆことどゆこと!?」
「もっと詳しく教えてくれない!?」
「詳細キボンヌ~」
「うらぎりものがああああああああああああああああああああ!!」
「埋めてやる! バラバラにしてちがうところで埋めてやる!」
「ぎゃあああああああああああああああ!!」
阿鼻叫喚。男子たちからは肉体言語で攻撃される。女子たちはさっきより大きな声できゃああああ! と騒いで盛り上がっている。
「私に突っ込むときも激しく大きくて、もう少し静かにってお願いしたのにかまわないで」
「突っ込む!? なにを!?」
「静か!? 音を気にしなきゃいけない場所でってこと?!」
「詳細きぼんぬ~」
ツッコミのことだろそれえええええええええええええ! 突っ込むじゃなくてツッコミだ! わざと誤解されるような言い回しするなよ!! なにれみ俺のこと嫌い!? 人生終わらせようとしてる!? それならはっきりそう言って!
解放されたのは十分経ってからだった。男連中が「今日はこのくらいにしといてやるか」と離れたのをそれをきっかけにして小田先輩の一声で皆落ち着きを取り戻した。ひたすら疲れた俺はお酒で喉を潤す。
「お疲れさまです」
いつの間にかれみが姿勢のよい正座でちょこんと隣に。なに食わぬ顔で皿を差しだしてくる。こいつ、いけしゃあしゃあと。
「なぁ、どうしてあんなこと言ったんだ?」
「じゃあどうして兄さんは嘘を伝えようとしたんですか?」
「それは、ややこしいだろ。俺たちの関係って。場の空気を悪くしちゃうだろ」
納得できないと言いたげな、む~っとむくれているれみ。俺が嘘をつこうとしたのが気に入らなかったのか?
「でも、楽しそうですね皆」
「え? ああ、そうかもな」
「じゃあ私がああ言ったことは場の空気を盛り上げることに役だったってことですよね」
「ええ~? そういう風に持っていくの? 勘弁してくれよ。明日また根堀葉堀聞かれるし噂になるかもしれないし」
「私と噂になるのがいやなんですか?」
「お前がじゃなくて。高校生に手を出すとかよくおもわれないだろってこと。ただでさえ今世間でいろいろ問題になってるってのに」
未成年と成人が関係を持つ。どんな経緯こそあれなにかと話題になりやすい。それこそ裁判とか逮捕とかに繋がりやすいデリケートなこと。俺はまだしもれみだって少なからず悪影響が出てるだろう。
「だったら本当のことを主張すればよいのでは? 後ろめたいことがないのならできるはずです」
後ろめたいこと。呼吸を一瞬忘れる。れみはまっすぐ見つめてくるけど視線をそらすことで精一杯だった。いろいろ理由を付けてはいるけど、まさに義理の兄妹だって説明をできないのは、俺がこの子に対して後ろめたいことをしたっていう自覚があったからだ。
「私たちは昔義理の兄妹だったと。今はお付き合いしてもなんの問題もない赤の他人だと」
じっとこちらを試すようなれみの台詞に意志の強い態度。お付き合いとか赤の他人は置いておくとして。
「それともなんですか? やはり後ろめたいことがあるのですか?」
ぐいぐい迫ってきて、どんどん圧が強くなる。そのせいで考えがまとまらない。
「あの、少し時間ちょうだい?」
「まさか義理の兄妹だったけど今は一人のかわいい女の子として見てるぜ恋人にしたいぜ嫁にしたいぜえっちなことしまくりたいぜぐへへ、っていう後ろめたさがあるんですか? だから説明できないのですか?」
酔ってる? 目を離した覚えはないけどお酒飲んだ? ってくらいおかしいこと言ってる。それともれみの素?
「お前年がら年中頭の中そればっか?」
「兄さんと一緒にしないでください」
いい加減俺に対する誤解をなんとかしたい。
「よぉし、じゃあここらでツイスターゲームしようぜぇ~!」
ハイテンションな健の突然の提案も、酔ってノリがよくなっている皆には通ったらしい。健の考えは手に取るようにわかる。男女でやって体が触れあってあわよくば・・・・・・・・・・・・ってことだろう。
「ぐふふ」
極めつけが下心満載の顔。皆多少酔っているから正常な判断ができない。もし体に触れても明日には忘れている、もしくは悪ふざけとして処理できる。長井健二郎、おそろしい子・・・・・・・・・。
「ツイスターゲームとはなんですか?」
「あっれれぇ~? れみちゃんツイスターゲーム知らないのぉ~? じゃあお兄さんと一緒に体験してみるぅ~?」
このやろう。れみを毒牙にかけるつもりか。許さねぇぞこのやろう。仮にも義兄(過去形)とはいえ、破廉恥なことをするのは。
「先輩、ちょっといいですか?」
俺一人が反対しても阻止しても、空気が悪くなるしまた誤解が深まってしまう。だから先輩にごにょごにょとお願いをする。先輩は健の魂胆を察しているから快く承諾してくれた。
「長井くん~。実際に体験させるよりも~。まずはどういうゲームか別の人とやって見学させるのがいいとおもいま~す」
「え!?」
ビシッと授業中先生に質問する生徒よろしくわざとらしく手を伸ばして提案する先輩に、場の空気も自然とそうなる。この流れで断れるほど健はメンタルが強くはない。
「じゃあ誰が―ー」
「俺だ」
露骨にがっかりした健だけど、こっちだって男と触れあうゲームなんてやりたくねぇよ。
「お前を倒して、俺は先に進む。楽園(女体)が待っているんだ」
「させねぇ。こっちも譲れねぇんだよ」
「・・・・・・・・・なるほど。お互い考えてることは同じってことか」
違う。絶対に。ただれみをお前から守りたいだけだ。けど、めんどうだからスルーする。
ルーレットを回して、色と体の部位を指定してお互い置いていく。最初は簡単だけど、次第に動かすのがキツくなってきた。いつの間にか生まれたての子鹿のように俺たちはぷるぷる震えている。いつどっちが崩れてもおかしくはない。周りは面白がって盛り上がっているけど、目の前に男の尻がでかでかと間近にあるのを眺めていると次第に冷静さを取り戻していく。
俺なにしてるんだろう。唐突に賢者タイムに陥る。
「くそぉ・・・・・・・・・なんで男の股間を眺めてんだよ俺・・・・・・・・・本当だったら女の子の・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
健は俺以上にきついらしい。
「なるほど。メンタルとバランス感覚を鍛えるゲームなのですね」
れみはれみで謎の解釈をしちゃってるし。
「じゃあ次は瞬くん左足を赤に移動~」
顔を動かして場所を確認する。体勢のせいで健の尻に顔を突っ込みかけながら片足と両手に渾身の力をこめて左足を持ちあげる。酔いのせいもあって中々難しい。
「ちょ、瞬! 股間を近づけんじゃねぇ! 当たる当たる!」
「おま、暴れんな!」
二人でじたばたしていたのが悪かったのか、体勢を維持できなくなってしまった。どちらからともなく崩れる。皆ああ~、残念~ってかんじだけど盛り上がっている。それかられみを含めて何人かで再開している光景を疲労困憊で眺めているとあることに気づく。
れみスカートじゃねぇか! このままやったら下着とか見られることになるぞ! ここで中止させるのは絶対ブーイングでるし、れみもなんか乗り気だし。
「ちょっとこっち来てくれ」
皆にバレないようにそ~っと移動する。適当に洗濯籠の中にあった高校時代のジャージを手渡す。便利だから部屋着として使っているやつだ。
「これは?」
「これ履いてくれ。そのままやると、あれだろ」
「これ、兄さんのですか?」
「ああ。ちゃんと洗ってるから」
じ~っとジャージを眺めているれみが不意に赤くなった。
「高校時代の兄さんの・・・・・・・・・私が履く・・・・・・・・・」
なに? どうしたんだ?
「なるほどそういうことですか」
けど、不意にハッとしたかんじで冷静に戻ったみたい。どういうこと?
「つまり自分の服を着せることで周りにアピールするということですか。このかわいい女子高生は俺のものだぜって。義兄としての自尊心も男としての独占欲も満たせる。一石二鳥の作戦ということでしょう。私でなければ見抜けなかったでしょう。それも優しさを装ってなんて。いつもしているんですか? 見境ないんですか?」
「う~ん、今どう反論しようか考え中」
「兄さんは変わりました。それとも昔から私のこと異性として意識していたんですか?」
なにを馬鹿なことを。そんなことあるわけないだろって伝えかけたけど小田先輩たちがいないことに気づいたようだ。れみを促して二人で戻るとき、酔っているから昔みたいに頭をポンポンとやってしまった。それきりれみは顔を真っ赤にして、無口になってしまった。「ずるいです」「ばか」「私だけ」とかぶつぶつ呟いているけど、意味がわからない。
「じゃあそろそろれみちゃんやってみる~?」
「はい。お願いします」
先輩は相手を探すけど、健たちはまだ疲れているし、何人か酒盛りで盛り上がっている。
「じゃあ瞬くんやってみようか~」
「はいはい俺ねってえええええ!?」
てっきり先輩がやると油断していた。謎の采配すぎる。
「まだれみちゃんに悪感情抱かれてるでしょ? 二人でやれば仲良くなれるってお姉さんおもうなぁ~」
先輩の優しさは嬉しいけど、逆効果な気が。
「じゃあこれ飲めばどうでもよくなるよぉ~。それともこの子としたくない理由あるの~?」
この人酔ってる? それともわざと? ええいままよ! と差しだされるお酒を一息に呷る。酔いが一気に回っていくから心地よい。そのおかげで多少拒絶感がなくなっていく。
「じゃあやるぞ」
「はい。初めてなので優しくお願いします」
変にもじもじしてるから勘違いしそうだけど、ゲームだ。
「はぁ~い。じゃあまずれみちゃん右手青~」
「はい。よっと」
「瞬くん左手緑~」
酔いがさっきより回っているからか難しさはかんじない。逆に進めば進むほど楽しくなってきてテンションも上がってくる。あまり考え成しに移動を繰り返したから左手がれみの腰、右手は頭の上という見ようによってはいやらしいことに。
「ちょ、兄さんお酒臭いです。息も耳に当たってくすぐったいです」
「ん~? んんんんふっふっふふふ~。せんぱ~い。お酒補充してもいいですかぁ~?」
変なテンションになっているせいで、合間にビールを飲んでしまう。そのせいで酔いが加速して体と視界が揺れてふらふらする。それすら楽しくなって、変な笑いが出てしまう。
「どうしたんだぁ~? 俺はまだまだ余裕だぞ~? それともこれしきで限界なのかぁ~?」
「な、馬鹿にしないでください。小田先輩次の色と場所を」
「え、え~っとぉ、じゃあれみちゃん右足黄色~」
「黄色黄色。あそこにしか」
れみは向きをなんとか変えて顔と体を反転。俺の股間の辺りに尻を晒す体勢に。ジャージを履いているせいで色気はないけど、なんだかおかしくなってくる。
「あなたのほうこそ、もう辛いんじゃないですか?」
「舐めるなよ~?」
負けず嫌いなのは相変わらずなのか挑発してくる。昔もゲームして俺が負けるまで何度も挑んできたっけ。中々諦めないで。はは、変わってないな。まさかれみとまたこうして遊べる日がくるなんて。
――おにいちゃん、いかないで―ー
あ。
「ちょ!?」
不意に、あのときのことがフラッシュバックした。ちょうど腕を移動させようとしたタイミングだったから体勢を維持できなくなって。
バッターン! けたたましくれみを巻き込んで倒れてしまう。
「二人とも大丈夫~?」
「いたた、私は大丈夫ですけどおにい・・・・・・ランドルフさんが」
「ええ~?」
「大丈夫ですか?」
身動ぎしない俺を心配してのことか。不安げに覗き込んできたれみの顔が、あのときのれみと重なって。頭も正常じゃなくて。重い瞼に逆らえず。強烈な眠気も襲ってきて。
「ごめんな」
それだけ言うのが精一杯だった。れみと皆の声が遠くなっていって、そして眠りに落ちた。
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