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八瓶目 名前で・・・
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歌恋scene
先生に外に連れ出してもらってから、少しずつではあるが外に出れるようになった。
先生が家に来てくれたら、顔を出してお話しできるようになったし、電話で話せるようにもなった。
でも、私には一つどうしても引っ掛かる事がある。
それは、呼び方だ。小学生の時からずっと皆からの呼び名が『歌恋』だった。
小学校の先生からも歌恋。男子からも歌恋。勿論女子からも歌恋。だった。
だから、中学に入り先生からの呼び名が『南』になったのは、違和感しかなかった。
『南』と呼ばれても、咄嗟に反応できないし、なんか気持ち悪い。
でも、星野先生に『歌恋』と呼んでもらえるのだろうか・・・。
言おう言おうと思っても、タイミングがわかんない。てか言っていいのかわかんない。
歌恋「いつ言おうかなー?・・・」
母「歌恋」
歌恋「何ー?」
母「先生に呼び方の事、言っといたから」
歌恋「は!?何勝手に・・・!」
母「だって、あんた全然言わないんだもん」
歌恋「えー・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それから数日が過ぎ、先生が帰り家に来る事になった。
ピーンポーン
歌恋「はーい。こんにちは」
星野「こんにちは」
星野「これ、手紙な。あと、漢プリ」
歌恋「でたー漢プリ」
星野「ちゃんとしろよ!w」
歌恋「自信ないわー・・・」
星野「がんばれw」
星野「で、これお母さんに渡しといてな」
歌恋「ほーい」
星野「どうする?これやる?」
歌恋「ああ、美術の・・・」
星野「別にやらんくても良いけど、歌恋、絵上手いし、やったら?」
歌恋「うーん・・・やってみよかな!」
星野「オッケーじゃ、これ渡しとくな」
歌恋「ありがとう」
星野「じゃ、がんばってな!楽しみにしてるわ」
歌恋「作品?」
星野「も、そうやけど、漢プリの結果w」
歌恋「いやだーーー!Σ(゚Д゚)」
星野「wwwwじゃ、行くわ」
歌恋「はーい。さよならー」
星野「はい。さよならー」
バタン
歌恋「ふーっ」
歌恋(あれ?・・・今・・・私・・・)
歌恋(名前で・・・呼ばれてた・・・?)
いつも、名前で呼ばれてるから『歌恋』と呼ばれても全く違和感はなかった。
だから、気が付かなかった。
それからだった、私が名前で呼ばれるようになったのは。
to be continued...
先生に外に連れ出してもらってから、少しずつではあるが外に出れるようになった。
先生が家に来てくれたら、顔を出してお話しできるようになったし、電話で話せるようにもなった。
でも、私には一つどうしても引っ掛かる事がある。
それは、呼び方だ。小学生の時からずっと皆からの呼び名が『歌恋』だった。
小学校の先生からも歌恋。男子からも歌恋。勿論女子からも歌恋。だった。
だから、中学に入り先生からの呼び名が『南』になったのは、違和感しかなかった。
『南』と呼ばれても、咄嗟に反応できないし、なんか気持ち悪い。
でも、星野先生に『歌恋』と呼んでもらえるのだろうか・・・。
言おう言おうと思っても、タイミングがわかんない。てか言っていいのかわかんない。
歌恋「いつ言おうかなー?・・・」
母「歌恋」
歌恋「何ー?」
母「先生に呼び方の事、言っといたから」
歌恋「は!?何勝手に・・・!」
母「だって、あんた全然言わないんだもん」
歌恋「えー・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それから数日が過ぎ、先生が帰り家に来る事になった。
ピーンポーン
歌恋「はーい。こんにちは」
星野「こんにちは」
星野「これ、手紙な。あと、漢プリ」
歌恋「でたー漢プリ」
星野「ちゃんとしろよ!w」
歌恋「自信ないわー・・・」
星野「がんばれw」
星野「で、これお母さんに渡しといてな」
歌恋「ほーい」
星野「どうする?これやる?」
歌恋「ああ、美術の・・・」
星野「別にやらんくても良いけど、歌恋、絵上手いし、やったら?」
歌恋「うーん・・・やってみよかな!」
星野「オッケーじゃ、これ渡しとくな」
歌恋「ありがとう」
星野「じゃ、がんばってな!楽しみにしてるわ」
歌恋「作品?」
星野「も、そうやけど、漢プリの結果w」
歌恋「いやだーーー!Σ(゚Д゚)」
星野「wwwwじゃ、行くわ」
歌恋「はーい。さよならー」
星野「はい。さよならー」
バタン
歌恋「ふーっ」
歌恋(あれ?・・・今・・・私・・・)
歌恋(名前で・・・呼ばれてた・・・?)
いつも、名前で呼ばれてるから『歌恋』と呼ばれても全く違和感はなかった。
だから、気が付かなかった。
それからだった、私が名前で呼ばれるようになったのは。
to be continued...
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