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九瓶目 心の奥底
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歌恋(うーん・・・うーん・・・)
私は、夢を見ていた。学校に登校する夢だった。
教室への階段を上っていると、みんなが私の方を見ている。
ヒソヒソ
?「見て、見て、歌恋だ。」
?「いや、なんであいつ来てんの?w」
?「キモ」
歌恋(早く、星野先生の所へ・・・!)
私は星野先生へ助けを求るかの様に、彼の元へと走っていた。
歌恋(いた!)
見つけた。これで救われる。彼が守ってくれる。信頼している彼が。
歌恋「星野先生・・・!」
彼が振り返る。爽やかな笑顔で「おはよう」と言ってくれる。
はずだった。
振り返った彼は、おはようの代わりにこう言った。
星野「あれ、何でお前ここにいんの?来なくていいのに。」
と、表情を1mmも変えずに。
その瞬間目が覚めた。
歌恋「夢でよかった・・・」
そう思うと同時に、とてつもない不安に駆られた。
星野先生は私を邪魔と思っているのではないのか。
面倒臭い奴だと思っているのではないか。
歌恋(そう言えば・・・今日・・・)
今日は水曜日。部活がなくて、放課後に学校に行くと約束している日だった。
彼がもしそう思っているなら・・・そう考えると、なんだか急に行きたく無くなった。
星野先生scene
星野(今日は歌恋が来る日か・・・)
星野(もう言ってる間に来るな)
俺は嬉しかった。放課後に学校に来ると、彼女から言い出してきたからだ。
初めて彼女から何かしたいと言ってきてくれた。少しずつ歌恋は成長している。
星野(相談室開けなきゃ)
―30分後―
教頭「星野先生、南さん来ました」
星野「あ、はーい」
星野「うっす!」
歌恋「あ、こんにちは・・・」
星野「ほな行こか」
歌恋(コクリ)
星野(あれ?・・・)
歌恋の元気がない。
笑顔は見せるが、どこかぎこちない。
時々俺の顔を見つめて、俺が振り向くと目をそらすし、急に黙り込んでうつむいている。
星野「どうしたん?」
歌恋「え、あ、ううん。何でもない」
そう言って微笑む目が笑っていない。
星野「何でもない事ないやろ?」
俺は歌恋の方へ身体を向けた。
歌恋scene
歌恋「はーっ・・・」
ああ行きたくない。そう思った。
でも、約束を破る訳にもいかないし・・・。
歌恋(行くしかないか・・・)
―30分後―
歌恋「こんにちは・・・」
教頭「あ、南さん。今星野先生呼ぶからね」
歌恋「はい」
彼はこれも迷惑に思っているのではないか。
いや、私の存在自体が迷惑だと思っているのではないか。
よくない考えばかりが頭を駆け巡る。
星野「うっす!」
歌恋「あ、こんにちは・・・」
星野「ほな、行こか」
こうやってにこやかに挨拶しているけど、内心どう思っているのかばかり考えてしまう。
歌恋(やっぱり私って嫌われてるのかな・・・)
星野「歌恋」
歌恋「え、」
星野「どうしたん?」
歌恋「あ、ううん。何でもない」
歌恋(その顔は何だ!子犬のような顔!でも、真っ直ぐな目。心の奥底まで見られてるみたいな・・・)
星野「何でもない事ないやろ?」
歌恋(やっぱり見透かされたーーー!!)
すると彼は私の方に向き直って、私の顔をじっと見つめた。
to be continued...
私は、夢を見ていた。学校に登校する夢だった。
教室への階段を上っていると、みんなが私の方を見ている。
ヒソヒソ
?「見て、見て、歌恋だ。」
?「いや、なんであいつ来てんの?w」
?「キモ」
歌恋(早く、星野先生の所へ・・・!)
私は星野先生へ助けを求るかの様に、彼の元へと走っていた。
歌恋(いた!)
見つけた。これで救われる。彼が守ってくれる。信頼している彼が。
歌恋「星野先生・・・!」
彼が振り返る。爽やかな笑顔で「おはよう」と言ってくれる。
はずだった。
振り返った彼は、おはようの代わりにこう言った。
星野「あれ、何でお前ここにいんの?来なくていいのに。」
と、表情を1mmも変えずに。
その瞬間目が覚めた。
歌恋「夢でよかった・・・」
そう思うと同時に、とてつもない不安に駆られた。
星野先生は私を邪魔と思っているのではないのか。
面倒臭い奴だと思っているのではないか。
歌恋(そう言えば・・・今日・・・)
今日は水曜日。部活がなくて、放課後に学校に行くと約束している日だった。
彼がもしそう思っているなら・・・そう考えると、なんだか急に行きたく無くなった。
星野先生scene
星野(今日は歌恋が来る日か・・・)
星野(もう言ってる間に来るな)
俺は嬉しかった。放課後に学校に来ると、彼女から言い出してきたからだ。
初めて彼女から何かしたいと言ってきてくれた。少しずつ歌恋は成長している。
星野(相談室開けなきゃ)
―30分後―
教頭「星野先生、南さん来ました」
星野「あ、はーい」
星野「うっす!」
歌恋「あ、こんにちは・・・」
星野「ほな行こか」
歌恋(コクリ)
星野(あれ?・・・)
歌恋の元気がない。
笑顔は見せるが、どこかぎこちない。
時々俺の顔を見つめて、俺が振り向くと目をそらすし、急に黙り込んでうつむいている。
星野「どうしたん?」
歌恋「え、あ、ううん。何でもない」
そう言って微笑む目が笑っていない。
星野「何でもない事ないやろ?」
俺は歌恋の方へ身体を向けた。
歌恋scene
歌恋「はーっ・・・」
ああ行きたくない。そう思った。
でも、約束を破る訳にもいかないし・・・。
歌恋(行くしかないか・・・)
―30分後―
歌恋「こんにちは・・・」
教頭「あ、南さん。今星野先生呼ぶからね」
歌恋「はい」
彼はこれも迷惑に思っているのではないか。
いや、私の存在自体が迷惑だと思っているのではないか。
よくない考えばかりが頭を駆け巡る。
星野「うっす!」
歌恋「あ、こんにちは・・・」
星野「ほな、行こか」
こうやってにこやかに挨拶しているけど、内心どう思っているのかばかり考えてしまう。
歌恋(やっぱり私って嫌われてるのかな・・・)
星野「歌恋」
歌恋「え、」
星野「どうしたん?」
歌恋「あ、ううん。何でもない」
歌恋(その顔は何だ!子犬のような顔!でも、真っ直ぐな目。心の奥底まで見られてるみたいな・・・)
星野「何でもない事ないやろ?」
歌恋(やっぱり見透かされたーーー!!)
すると彼は私の方に向き直って、私の顔をじっと見つめた。
to be continued...
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