小瓶の中の気持ち

十瓶目 心の隙間

歌恋scene
彼は私をじっと見つめて言った。
星野「ゆっくりでいいから、話してみ」
気が付くと私は泣いていた。
涙が溢れて、ボロボロと零れ落ちた。
歌恋（あれ？何でだろう。涙が止まらない）
星野「どうしたん？何があってん？」
私は今まで思っていた事、最近よく見る悪夢の事、不安だった事、全て話した。
こんな事話すと、もっと嫌われるんじゃないかと思ったが、彼の顔を見ていると噓が付けない。
本音を、胸の内を、全て話してしまう。
彼は何も言わず、時々私の涙を拭きながら、話を聞いていた。
きつく閉じた紐がほどけるように、溜めていた物が瓶から溢れるように、わあわあ泣いてしまった。
歌恋「先生に、グスッ、私嫌われてるんじゃないかって、グスッ、いづもいづも気になっちゃっで・・・で、迷惑な存在なんじゃないかっで、グスッ」
星野「いやなんでやねんｗ迷惑って、マジで1㎜も思って無いし」
星野「あのな、お前の事迷惑とか、嫌いとか絶対思って無いし、思わんから！」
星野「何を泣くことあんねんｗｗ」
彼は私の肩をさすりながら、そう言った。
彼はとっても温かかった。
今すぐギュッってしたかった。守ってほしかった。
でも、出来ない。何故なら先生だから。
でも心の隙間を彼が、精一杯埋めてくれた。


to be continued...