小瓶の中の気持ち

十一瓶目 ちょっとした嫉妬心

翔scene
最後に歌恋に会ったのはいつだろう・・・。
多分、2，3か月くらい前だった気がする。
もう長い間会っていない。
流石に、ちょっと寂しく感じてきた。
あいつとほぼ毎日会っていたけど、こんなに会っていないのは初めてだ。
居たらいたで、鬱陶しいしうるさいけど、いざ居ないとなると寂しい・・・。
何でだろう・・・。あいつの事ばっかり考えてしまう。あいつがずーっと頭にいるんだ。
よし、本でも読んで気分転換だ。
翔（あれ？無い。本が無い）
翔（うっわ。学校に置いてきたー・・・取りに行こ）

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歌恋scene
歌恋（あ、もう時間や行かな）
水曜日星野先生が出張だから、今日学校に行く約束をしていた。
最近は、文法も順調にわかってきてとても楽しい。
毎週、彼に会うのが楽しみでしょうがない。
彼のことばかり考えてしまう。頭の中は彼でいっぱいだ。
これを「恋」と言うのだろうか・・・
いやいやいやいや！何を思っているんだ私！彼は自分の担任だぞ！勘違いだ！ちょっと彼がイケメンだからだ！
と、自分に言い聞かせていた。
そんな事を考えて歩いているうちに学校に着いた。
放課後だからしーんとしている。
歌恋「星野先生ー」
星野「おっ、きたきた。こんにちは」
歌恋「こんにちは」
星野「ほな行こか」
歌恋「あ、見て見て！漢プリ！」
星野「あっ、珍しく持ってきた！後で採点するわ」
歌恋「結構今回は頑張ったｗ」
その後、彼と少し話した。
星野「じゃあもうそろそろ帰ろかな。一緒に帰ろか」
歌恋「うん！」
内心、飛び上がるほど嬉しかった。別に好きだからとかじゃなく、彼とまだお話し出来る事に嬉しさを感じただけだ。
と、また言い聞かせた。

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翔scene
翔（よかったー。あったあった）
俺は取りに行った本を持って帰ろうとしていた。
校門へ向かうと、歌恋の姿が見えた。
翔（歌恋！）
と、声をかけようとすると、星野先生が出てきた。
歌恋とどうやら話をしているようだった。
めっちゃ楽しそうに。
歌恋を見ると、歌恋もめっちゃ楽しそうだった。
俺には見せた事のない嬉しそうな顔で・・・
翔（なんだよ・・・元気じゃねーか・・・）
なんだろうこの気持ち。
分かんねえ・・・なんなんだよ。
俺は別にあいつの事、好きな訳じゃ・・・・・ない・・・・・・・のかな・・・
そんな事を考えているうちに歌恋は行ってしまった。

to be continued…