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子供
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その頃…とある部屋では…
「あー…次はこの人ですか…予定はいつですか?再来週の月曜…ですね。分かりました。空けておきます。」
声の主は美青年で、タブレット端末を凝視しながら電話のメモを取っている。
「相手とのやり取りは任せて大丈夫なんですよね?…ありがとうございます、よろしくお願いします。それなら僕は…当日に入る感じですね。はい、分かりました。」
美青年はペンをクルクルと回しながら、目の前にいない相手に対してペコペコと礼をしていた。
美青年が電話でやり取りをしていると、部屋の扉がコンコンと叩かれる音がした。
「あ、すみません。呼ばれたので少し席を外しますね。はい…また変更があったら連絡お願いします。はい…失礼します。」
美青年は電話を切ると扉の方へ向かい、ガチャッと扉を開いた。
「どうしたんですか?」
美青年が扉を開くと、そこには小さな男性が立っていた。
「フィエルでしたか…何かありました?」
「よっ、ティーラ。頼まれて欲しいことがあるんだけど…」
フィエルはそう言ってタブレットを操作し、先程シャンスから送って貰ったデータのURLを開いた。
「これ…どうしたんです?」
ティーラと呼ばれた美青年が驚いて聞き返すと、フィエルはフフンと自信満々に答えた。
「これは…オークションサイトに密売されている銃だ。さっきシャンスが潜って探してくれた。」
「結構高値で売られてるんですね。ってコレの買い手…」
ティーラは難しい顔をして画面を睨みつけている。
「知ってるのか?」
「いや…うろ覚えなんですけど…コレの買い手の名前に、ちょくちょく『ペディ』っていう名前が入っているじゃないですか。」
「本当だ。結構頻繁に出てくるな…」
「実はこれ…反社会組織のボスの名前なんですよ。」
「反社会組織…」
「そうです。しかもこの組織は子供で作られた組織なんです。」
「子供…!?」
フィエルはびっくりして大きな声を上げてしまった。
ティーラはそんなフィエルの姿を見て、思い詰めた顔をした。
「驚くのも無理はないです。ボスのペディは…まだ17歳です。年齢に多少の誤差があるかもしれませんが…未成年であることに間違いはないです。」
フィエルはその事実を聞いて黙り込んでしまった。
「子供がこんな武器を買うなんて…あってはならないんですけどね…」
ティーラはこめかみに手を当てて悲しそうな顔をした。
子供が銃を買う現状。そして銃の値段は少なくとも7万以上で子供が払える金額ではない事。
2人の間に流れる重苦しい空気を追い払ったのは、フィエルのある一言だった。
「ティーラ。今日時間あるか?」
「あー…次はこの人ですか…予定はいつですか?再来週の月曜…ですね。分かりました。空けておきます。」
声の主は美青年で、タブレット端末を凝視しながら電話のメモを取っている。
「相手とのやり取りは任せて大丈夫なんですよね?…ありがとうございます、よろしくお願いします。それなら僕は…当日に入る感じですね。はい、分かりました。」
美青年はペンをクルクルと回しながら、目の前にいない相手に対してペコペコと礼をしていた。
美青年が電話でやり取りをしていると、部屋の扉がコンコンと叩かれる音がした。
「あ、すみません。呼ばれたので少し席を外しますね。はい…また変更があったら連絡お願いします。はい…失礼します。」
美青年は電話を切ると扉の方へ向かい、ガチャッと扉を開いた。
「どうしたんですか?」
美青年が扉を開くと、そこには小さな男性が立っていた。
「フィエルでしたか…何かありました?」
「よっ、ティーラ。頼まれて欲しいことがあるんだけど…」
フィエルはそう言ってタブレットを操作し、先程シャンスから送って貰ったデータのURLを開いた。
「これ…どうしたんです?」
ティーラと呼ばれた美青年が驚いて聞き返すと、フィエルはフフンと自信満々に答えた。
「これは…オークションサイトに密売されている銃だ。さっきシャンスが潜って探してくれた。」
「結構高値で売られてるんですね。ってコレの買い手…」
ティーラは難しい顔をして画面を睨みつけている。
「知ってるのか?」
「いや…うろ覚えなんですけど…コレの買い手の名前に、ちょくちょく『ペディ』っていう名前が入っているじゃないですか。」
「本当だ。結構頻繁に出てくるな…」
「実はこれ…反社会組織のボスの名前なんですよ。」
「反社会組織…」
「そうです。しかもこの組織は子供で作られた組織なんです。」
「子供…!?」
フィエルはびっくりして大きな声を上げてしまった。
ティーラはそんなフィエルの姿を見て、思い詰めた顔をした。
「驚くのも無理はないです。ボスのペディは…まだ17歳です。年齢に多少の誤差があるかもしれませんが…未成年であることに間違いはないです。」
フィエルはその事実を聞いて黙り込んでしまった。
「子供がこんな武器を買うなんて…あってはならないんですけどね…」
ティーラはこめかみに手を当てて悲しそうな顔をした。
子供が銃を買う現状。そして銃の値段は少なくとも7万以上で子供が払える金額ではない事。
2人の間に流れる重苦しい空気を追い払ったのは、フィエルのある一言だった。
「ティーラ。今日時間あるか?」
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