世界一になるって決めた!〜お隣の似た宇宙に転生してました〜

ahootaa

文字の大きさ
41 / 76
第三章 激闘の魔闘士大会編 中等部1年生

第38話 タネ明かし

しおりを挟む
「で、教授、全てを話してくれるってんだろ?早くしてくれよ?」

「そうね。早く知りたいわ」

「ちょっと、着替える時間くらいは待ってくれないかな?あとは、ここは私の私室だよ?入室の許可だしてないよね?」

「そんなことより、早く教えて」
 アネモネは急かす。

「そんなことって…」

「だって、昨日はなんだかんだはぐらかして居なくなってたじゃない!」

「いや、私も仕事があるのでね」

「じゃあ、シャイナに教えていいと許可を出して。そうじゃないと話が進まないの」
 アネモネは詰め寄る。

「教えたら試したくなるでしょ?だから、私がいるときにしてほしかったんだ。でも、シャイナの試合に合わせた調整を手伝ったおかげで仕事が溜まってるんだよ」

「それじゃあ、一体いつなのよ?なんなら仕事の手伝いでもしましょうか?」

「それも魅力的だが、2人のために助っ人を用意したんだ。朝食のあとに連れてくるから少し待ってね?」
 教授はマイペースだった。

 俺たちは昨日の夕方に国立大学へ到着した。
 その後、生活必需品を以前のカードで買い、夕食を寮の部屋で食べた。
 もちろんシャイナの手料理だ。
 ビーフシチューと、サラダと、パンだった。
 牛肉はしっかり煮込まれていて美味しかった。
 その後、教授は帰ってきた。
 詰め寄るも、疲れているから今日は待ってほしいとのこと。
 翌日に教えてくれと約束するも、はぐらかされた。
 だから、早朝から詰め寄っていたわけだ。
 シャイナの次の試合を考えたら、今のうちに進めないと、邪魔になると思っての行動だ。
 俺たちにとって、教授よりシャイナの方が優先順位が高い。
 これだけの凄い選手なのに、こんなにも甲斐甲斐しく身の周りのお世話をしてくれる。
 ありがたい存在だ。


 時間は戻り、
 
 コンコンコン

 ノックがあった。
 おそらく、助っ人だろう。

「どうぞ」
 
「失礼します。ツバル・シュバルツ教授の助手をしている、ナーモンド・パーマーと申します。魔闘法について指導するように言われてきました」
 20歳くらいだろうか。
 165cmほどの小柄な男性だ。
 小柄と言っても、俺よりは身長が高い。
 アネモネと同じくらいの身長だ。
 体型も華奢で魔闘士とは思えない。
 糸目で柔和な表情をしている。

「こんにちは。僕はライラック・アルデウスです。よろしくお願いします」

「アタシはアネモネ・アフロディーテです。よろしくお願いします。パーマーさんも魔闘士なんですか?」

「いえ、私は魔闘士ではありませんよ。あくまで教授の助手です。しかし、魔闘士の研究を一緒にしているので、魔闘法については、あなたたちより詳しいでしょう。それに、実戦はシャイナさんがしてくれると伺っています。シャイナさん、よろしいですか?」

「えぇ、もちろんでございますわ」

「さて、早速ですが、本題へと移りますね。おかけください」
 リビングの椅子を勧められる。

「ありがとうございます。それででは、早速お願いいたします。まず、教えて欲しいのは、オーラでできることの全てです」

「かしこまりました。しかし、全てというリクエストにはお応えできません。と言うのも、全ては解明できていないからです。中でも無色オーラについてはブラックボックスとなっています」

「わかりました。それでは、わかっている範囲で全てを教えてください」

「承知しました。それでは、まず、基本4属性についてですが…

 その後、半日かけてオーラの使い方についての講義があった。
 新しくわかったことは、基本4属性だけ蓄積加速できるということ。
 光、闇オーラは基本オーラを加速させることで副次的に加速できるだけということ。
 無色オーラは4分の1となることから副次的効果すら諦めていること。
 光オーラでは闇オーラを、闇オーラでは光オーラを相殺させることができるということ。
 その副次効果として、強制的に火と風を光に、水と土を闇に変換して相殺させることもできるということ。
 光オーラの回復の対象はオーラが繋がっている他人にもできること。
 闇オーラの重力の対象はオーラが繋がっている対象に発生させることもできること
 また、闇オーラの力は重力ではなく、引力と斥力が正しい表現で、引きつけたり、退けたりすることができること。
 対象者はオーラで繋がった任意の対象者となるため、相手はいつでも選択できること。
 シャイナは特異体質で、加速の速度が異常であること。
 しかし、俺やアネモネの魔力が多すぎるため、それすら覆る可能性が高いこと。
 意図的に加速させることは、体力の消耗が激しいため、常時運用には向いていないこと。
 それより、魔力量が成長する神殺しの存在が研究に対する貢献度が高いこと。
 教授の最終目標は魔闘士のワールドランキング1位になる人物を見つけ出すことだということ。
 今のところ、俺が1番素質があると認められているということ。
 次点でアネモネ、シャイナと続くこと。
 
 …ということです。何か質問はありますか?」

 などなど…。
 ちょっとついていけない。
 情報が多すぎる。
 というか、これ全部知ってなきゃ、シャイナには絶対に勝てない。
 そりゃ、オーラは奥が深いと言うわけだ。
 おまけに、無色については、時間を止められると言うこと以外はわかっていない。
 どれだけのオーラがあればどれだけ止められるかの測定ができないのだ。
 だって、それだけの魔力量の人間がいないんだもん。
 いくら、加速して蓄積しても、すぐに吸い尽くすらしい。
 俺たちの魔力を上昇させて、測定するのが最も効率的らしい。
 特に俺の成長率が高いので期待されているとか。
 ってか、なんかもう、モルモットにされてる気分だな。
 やばいとこに足を踏み込んだ気分だ。
 なんだろ?
 俺が緑と紫の初号機で、アネモネが真っ赤な弐号機で、シャイナが黄色い零号機に乗って戦い出しそうな展開だ。
 
 まぁ、いいや。
 それで、どうやら、俺とアネモネには子どもを作ってほしいそうだ。
 言い過ぎだろ。
 デリカシーなさすぎる。
 これを教授から直接聞いてたら、一発はどついてた。
 
 まぁ、これもいいや。
 あと、直近の予定としては、なるべくオーラを高めるべく、魔力を高めてほしいそうだ。
 うん。まぁ、どれも俺の目的からは見事に外れていない。
 アネモネとの結婚も出会った瞬間から決まっていることだしね。
 魔力を高めて世界一になることからはどれも外れていない。
 協力しようではないか。

「わかりました。大筋はわかったんですけど、魔力ってどうやって高めるんですか?」

「アタシもそれが気になってた」
 アネモネも俺との子どもについて否定する気はないらしい。
 思いは同じようだ。

「神殺しについては現在も研究中です。明確な方法は確立されていませんが、魔力を使い続けることで高まることは今までのデータで確認できています。特に、ライラックさんは、戦闘後に高まる傾向にあるようです。よって、これからは、3人でローテーションを回して戦っていただきます。その後、毎回魔力を測定して効果的な方法を模索していく方向性です。いかがでしょうか?」

「アタシはそれで構わないわ」

「俺もそれでいいかな。でも、シャイナにメリットないけどいいの?」

「私も結構でございます。ご主人様の命とあらば、いくらでも戦います」
 凄い忠誠心だ。
 あんな教授のどこがいいんだろ?
 今度聞いてみよ。

「それでは、1日の簡単な予定を確認いたします。起床、朝食後、9時から午前の戦闘訓練。昼食後、午後の戦闘訓練です。17時からライラックさんとアネモネさんは学習の時間とし、19時から夕食とします。その後は各自自由時間となります。こちらの予定でよろしかったでしょうか。もちろん体調は各自申告してください」

「わかりました。学習の時間の講師はどなたが?」

「私がします」
 ですよね。
 見るからに勉強の方が得意そうだし。

「わかりました。よろしくお願いします」

「わかったわ。あと、魔力測定の結果はその都度教えてちょうだい」

「承知しました。測定班に伝えておきます」

「私も承知いたしました」
 当然とばかりにシャイナは頷く。

「あと、最後に質問いいですか?」
 ずっと気になってたことを聞く。

「はい。なんでしょう?」

「シャイナって次の試合どうするんですか?このメニューだと、俺たちがメインで、シャイナの調整にはならないような気がするんですけど?」

「はい。あくまで、ライラックさんとアネモネさんの魔力強化を中心に考えています。シャイナさんについては、何も伺っておりません」

「そんな…」

「大丈夫でございますよ?ライ様。私のことをお気遣いいただき、ありがとうございます。しかし、私はあくまでご主人様のメイドでございます。命がなければ、大会にも出場する予定はありませんでした。恐らく、次の試合は棄権することになると思われます」

「そこまでしなくても…」
 そんな言葉が出る。

「いえ、勝ち進んでも、ゴッドイーターはもう決まっています。今のワールドランキング1位にはそれだけの力があります。ご主人様がおっしゃっていましたので間違いありません」

 絶対的な信頼だな。
 まぁ、しばらくは様子を見るか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

処理中です...