【完結】 初恋を終わらせたら、何故か攫われて溺愛されました

紬あおい

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10-3.宿での夜ー抱かれるー *

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両手を掴まれ、動けなくなる私に、ヴィルヘルム様の唇が近付いてきた。

「待って!ヴィルヘルム様、何を!」

「サラーシュの全部を貰う。俺の気持ちを体に教え込む。」

「や、やめ、て…」

ヴィルヘルム様の唇が重なると同時に、いきなり舌が入って来る深くて強いキス。 何度も何度も繰り返す。

「サラーシュも舌を絡めて。そう、上手だよ。」 

「ち、違う…いゃ…」

言われるがままキスを返す。

唇が離れたヴィルヘルム様の顔は赤かった。
いきなり酷いことをされている筈なのに、どうしてこの人を押し除けられないんだろう。

「サラーシュ、嫌なら今突き飛ばして。俺はサラーシュが全部欲しい…」

頬を染めているのに、泣きそうな顔。 
この人にそんな顔をさせられるのは、もしかしたら私だけなのだろうか。

私だけを見てくれる人。
私にだけに恋してくれる人。
私だけを愛してくれる人。
信じてみようかな。
どうせ【無】だった私…
空っぽの心を、この人は埋め尽くしてくれるかしら…

「たくさん愛してくださるなら…?」

「たくさん?」

「あ、回数じゃなくて、心の話で。」

「回数でも心も、たくさん愛する自信があるので、サラーシュを俺にくれ!」

ヴィルヘルム様は微笑んだ。

啄むようなキスがだんだん深くなり、指先は胸を弄る。

「脱がせていい?」

返事も待たずに脱がせにかかる。

「ヴィルヘルム様も脱いで…」

何か共同作業みたいになってきた。

「あぁ、サラーシュ、綺麗だ。」

ヴィルヘルム様の愛撫が始まる。
恥ずかしいのと、何処か俯瞰している自分が不思議だった。

ヴィルヘルム様は、首筋へのキスもそこそこに、あまり余裕がなさそうに胸の蕾をちゅっちゅっと音を立てて舐め始める。

左手は太ももの内側を優しく撫でながら、徐々に中心部を刺激してくる。

「あっ、何か変…」

お腹の奥が切ない感じ。

「サラーシュ、感じて…」

ヴィルヘルム様の指が陰核を撫でる。

「んっ、んんっ、あぁ…」

初めての刺激に戸惑う私。

溢れてきた蜜を陰唇に塗りたくり、指を奥に進めるヴィルヘルム様。

「指を入れるから、痛かったら言って。」

言ってと言われても、全てが初めてで分からない。 
それでも、痛いだけでない感覚は分かってきた。

指を出し入れすると、変な感覚がする部分がある。

「あっ、そこ、変!やだ、だめっ!」

「ここが感じるみたいだね。指増やすけど、たくさん可愛がってあげる。解さないと痛いだろうから。」 

足の間に身を置き、いろいろ話されても頭に入りません…

三本まで増やした指を出し入れされる。
溢れ出す蜜でぐちゃぐちゃだ。
急に陰核に指とは違うあたたかい物を感じ、それが舌であることに気付いて慌てる。
ぴちゃぴちゃと卑猥な音が、更に羞恥心を煽る。

「だめ!舐めちゃだめぇ…何か来る!来るから、だめぇ…」

腰が溶けるような甘い快感に飲まれた。
「達したんだね。『イく』ってことだよ。」

ヴィルヘルム様が嬉しそうに話す。

「そろそろ入れるね。」

ヴィルヘルム様は、肉棒を掴み、ゆっくりと私の中に入って来る。

「痛いよね?少しずつ入れるから、ちょっと我慢して。」

同じ痛みなら、早く慣らして欲しい。

「ヴィルヘルム様、構いません。覚悟は決めました。」

よく分かっていないのに、そんなことを言ってしまう。

「あぁ、もう君は!煽ったらダメだろ?せっかく俺が!!」

我慢の限界なのか、ヴィルヘルム様は一気に挿入してきた。

「気持ちいい…サラーシュ、凄くいいよ。挿れただけでイきそうだ…でも、少しこのままで、俺の形を覚えて?」

形を覚えるとは…?
取り敢えず、痛みは酷くないので、ヴィルヘルム様と抱き合ったままでいる。
ただ、少し体を動かすと妙に敏感な部分がある。
ここにヴィルヘルム様のものを擦り付けたら気持ちいいのかな。
突然の好奇心に従い、腰を動かしてみる。

「ヴィルヘルム様、ここ、気持ちいい…」

快感に任せて、腰を更に動かす。
止められない衝動に身を任せる。

「サラーシュ、待って待って!ダメだ!やめろ!」

慌てるヴィルヘルム様に対するいたずら心まで湧いてきた。
激しく腰をくねらせる。

「っ、あぁ…サラーシュ…いい…」

私の体をギュッと抱き締め、ヴィルヘルム様の腰が震えた。

「すまない、出てしまった…」

また泣きそうな顔をしてる。
何て可愛らしい人なんだろう。

「ヴィルヘルム様、私も良かったです。初めてなのに、痛みよりも快感が勝るなんて不思議です。ヴィルヘルム様も感じてくださって良かったです。」

さっきまでの泣きそうな顔とは打って変わって、興奮気味に笑うヴィルヘルム様。

「これで終わると思うなよ?」

私の中に居たヴィルヘルム様のものは、その言葉通りに復活した。

宣言通り、朝方までヴィルヘルム様は私を貪り尽くした。
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