【完結】嫌われ悪女は俺の最愛 〜グレイシアとサイファの恋物語〜

紬あおい

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1.こちらから迎えに行く

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俺は、エヴァンス公爵家のあるレイグラント帝国の隣の国、デルーミア王国の王太子、サイファだ。
グレイシアとは、彼女が語学留学をした十四歳の時に出会い、お互いに一目惚れをした。

二年間の留学中、共に学び、心を寄せ合い、確実に二人の仲は親密になっていったと思っていた。
しかし、婚約や結婚となると、現実は厳しい問題を抱えていた。

留学を終え、レイグラント帝国に帰国する前日、俺はグレイシアと最後の時間を作った。
そこで、俺は直ぐにでも婚約したいとグレイシアに話したが、兄が結婚しないとなると、自分が婿を取りエヴァンス公爵家を継がないといけないと言われた。

「グレイシアは、俺と結婚したくないの?」

「サイファのことは大好きだけど、私はエヴァンス公爵令嬢としての立場もあるの。お兄様は人妻に夢中だし…」

「グレイシアの気持ちは?家の為に、俺と結婚出来なくていいの?」

「逆に、サイファは私の為に王太子という地位を捨てられる?
今、サイファが私に言っていることと同じよ?
私が女だから嫁ぐ前提で話しているけど、あなたに捨てられないものがあるように、私にも捨てられないものがあるの。
サイファのことは、たぶん愛していると思う。
だけど…ごめんなさい…」

触れるだけの口付けを残し、俺の心を掴んだまま、グレイシアは帰国した。
その時、グレイシアは十六歳、俺は十七歳だった。

それから一年、王太子妃候補選びは白熱したが、グレイシア以外に心が動かない。
悩みに悩んで、俺は父であるデルーミア国王に直訴した。

「グレイシアを迎えに行ってきます。」

国王陛下は、ジェスティン皇帝陛下と懇意にしているので、一年間だけと約束し、俺はレイグラント帝国に滞在することになった。
表向きは視察という名の留学だが、グレイシアを落とす為だけの一年間だ。

グレイシアは最初呆れたが、エヴァンス公爵家近くの別邸に滞在出来るよう、ファビオラ夫人に掛け合ってくれたり、様々な便宜を図ってくれた。
グレイシアとのお茶会やデートなどは出来るようになったが、やはり婚約や結婚については進展しない日々が続いた。

しかし、兄のエミリオンが初恋の人、ヴェリティをブランフォード侯爵家から救い出したことで、事態は急変した。





ーーーーーーー

3話は明日12時更新
以降は、不定期更新となります

本編の進捗に合わせての公開となりますので、不定期更新で申し訳ありません

よろしくお願い申し上げます
╰(*´︶`*)╯♡




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