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アレンがいなくなっちゃった…
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「あれ……わたし……」
机に顔を伏せて寝ていたみたい。
そうか、ティンカーベル書房の書庫に戻ってきたのね。あぁこわかった。心臓がまだドキドキしている。
「あ、ねぇアレン。アレンはなにを願ったの。ぬけがけなんてズルいじゃ、ない……」
窓から夕陽が差し込んでいるわ。さえぎる影はない。
となりにいるはずのアレンがいない。
「アレン、どこ? どうして隠れるの?」
立ち上がって周りを見回した。いない。
「アーレーン」
本棚と本棚の間をひとつひとつ覗いてまわる。いないわ。
「お店の方かしら?」
なんだか胸騒ぎがした。
まさか、まさかね。自分の内側からわきあがってくる不安を少しでも早く消したくて、思わず走り出していた。
お店につながる扉に手を伸ばしたとき、向こうから扉が開いた。
「あ、アレン?」
今度こそと思ったけれど、たくさんの本を抱えて立っていたのはルシウスさんだった。人の良さそうな笑みを浮かべる。
「おやエマちゃん。来てたんだね。なにか面白い本はあった?」
来てたもなにも、お店で話をしたじゃない。
「ルシウスさんアレンが怒っていたわよ。賢者オズワルドだってことと、わたしとアレンが双子だってこと、どうして隠していたの?」
「え、エマちゃん? どうしてぼくの本名を知ってるの?」
「本の中の映画で観たのよ。アレンが来たらちゃんと説明してね」
「ん、ごめん、ちょっと状況を整理していいかな?」
「いいけれど、アレンともあとで話してね」
抱えていた本を机の上に置いたルシウスさんはわたしに合わせて腰をかがめた。
「まずは教えて。アレンってだれのこと?」
だれ、ですって?
わたしをバカにしているの?
「アレンよ。アレン。本当の名前はアレクシス……なんとかっていうんだけど、レイクウッド王国の王子様で、三年前あなたが旅に連れ出したのよ」
「う……ん……。たしかに三年前までぼくはレイクウッド王国にいたけど、マリア先生に呼ばれて戻ってきたんだよ。申し訳ないけどアレンもアレクシスも知らないな」
「なに言って――」
全身に鳥肌が立った。さっき飲み込んでしまった雪がまだ残っているのかしら。
いいえ、うそよ。うそだわ。ルシウスさんは理由があってウソをついているのよね。
「いい? わたしとアレンは同じエレノアお母さんから生まれた双子のきょうだい。ルシウスさんもバーベナを持ってお祝いに来てくれたでしょう?」
「バーベナ……そんなことまで知ってるの?」
「当然よ。わたしとアレンは過去を見てきたんだから」
「うーん」
ルシウスさんはあごに手を当てて考えている。
「その癖、アレンと同じだわ。三年の旅で似ちゃったのね」
どう、これだけ言えばごまかせないわよ。
「エマちゃん。きみはどうやって過去を知ったの? 魔法を使って?」
「それは……」
アレンの許可は出ていないけれど、これはわたしとルシウスさんとの真剣勝負。アレンに隠しごとをしていたことを謝らせないといけないわ。
だから書庫に戻って本のことを教えてあげた。ルシウスさんは顔色を変えて本を抱え上げる。
「これ、ぼくが学校の授業で作ってしまった禁書じゃないか。なんでこんなものが紛れ込んでいるんだ?」
が、学校の授業で? ま、まぁいいわ。
「これで分かったでしょう。わたしはアレンと本の中を旅して自分が生まれたときを見たの」
ここまで言えば信じるでしょう。
自信たっぷりのわたしとは逆に、ルシウスさんは眉を下げて困り顔。わたしはどんどん不安になる。
「もう……もういいわ、ルシウスさんがオズワルドだとか双子だってことを秘密にしていたことは一旦置いとく。いま大事なのはアレンがいないことなの。一緒に本から出てきたはずなのに見つからないの。お願い、探して。えらい魔法使いなんでしょう?」
必死に腕を引っ張ると、ルシウスさんは、とても申し訳なさそうに頭をなでてくれた。
「ごめん、エマちゃん」
ごめん? ごめんってなに?
「ぼくは魔法を使って自分の記憶をアルバムみたいに保管しているんだけど、どこを探しても“アレン”が見つからない。知らないんだ。自慢じゃないけど賢者オズワルドであるぼくをだませるほど強い魔法使いはこの世にいない、と思う。つまりアレンは存在しないよ。少なくともこの世界には」
※
――ウソよ。アレンがいないなんてウソよ。
これは悪い夢? それともまだ本の中にいるの?
「おばあちゃん!」
力いっぱい扉を開けるとキッチンにいたおばあちゃんが目をつり上げた。
「エマ、扉の開け閉めは静かに……」
「おばあちゃん! おばあちゃんはアレンを知ってるわよね!? ねぇ!?」
何度も何度も腕を引くと、さすがのおばあちゃんも焦った顔で抱きしめてくれる。
「どうしたんだいエマ? ひどい顔じゃないか」
「アレンが、いないの、アレン、どこにも、ルシウスさんも知らないって……」
いろんな気持ちが絡まりあってうまく言葉にならないでいると、優しく頬をなでられた。
「いいかいエマ。まずは深呼吸だ。ほら、ここが肺だよ。鼻から息を吸い込んでここを膨らませ、それから口で吐くんだ。急がなくていいからゆっくりね」
「ん……」
おばあちゃんが言う深呼吸を何度かくりかえすと落ち着いてきた。
「いいよ。じゃあ、まずはお茶にしよう」
おばあちゃんが淹れてくれたダージリンティーを飲みながら、わたしはこれまでのことを話した。ティンカーベル書房で出会ったアレンと本の中でたくさんの冒険をしたこと、お母さんのこと、願いごとを叶える魔法をもらって帰ってきたらアレンがいなくなっていたこと、ルシウスさんが知らないと言ったこと。
すべて話し終えたところで、おばあちゃんがフゥと息を吐いた。
「事情は分かったよ、エマ。今度はばあちゃんがいま知っていることを話すね。落ち着いて聞いてくれ」
「……うん」
「ルシウスと同じように、ばあちゃんもアレンって子を知らないんだ。会ったことがない。それにエレノアの子どもはエマひとりだと記憶しているよ」
「そんな……」
「でもエマがウソをついているとは思わない。ばあちゃんは『ウソを見抜く魔法』のギフトを持っているんだ。ウソを言うと息が赤く見えるんだけど、エマがしゃべった言葉は全部まっしろ。だから信じるよ」
「おばあちゃんっ!」
我慢できずおばあちゃんの胸に飛び込んだ。「よしよし、不安で怖かったね」と背中をさすってくれる。
「二、三日をおくれ。アレンって子を見つける方法を探してみるよ」
おばあちゃんの言葉はとても心強かったけれど、すぐにどうにかできないくらい大変なことになっているのだと実感して、ますます怖くなった。
机に顔を伏せて寝ていたみたい。
そうか、ティンカーベル書房の書庫に戻ってきたのね。あぁこわかった。心臓がまだドキドキしている。
「あ、ねぇアレン。アレンはなにを願ったの。ぬけがけなんてズルいじゃ、ない……」
窓から夕陽が差し込んでいるわ。さえぎる影はない。
となりにいるはずのアレンがいない。
「アレン、どこ? どうして隠れるの?」
立ち上がって周りを見回した。いない。
「アーレーン」
本棚と本棚の間をひとつひとつ覗いてまわる。いないわ。
「お店の方かしら?」
なんだか胸騒ぎがした。
まさか、まさかね。自分の内側からわきあがってくる不安を少しでも早く消したくて、思わず走り出していた。
お店につながる扉に手を伸ばしたとき、向こうから扉が開いた。
「あ、アレン?」
今度こそと思ったけれど、たくさんの本を抱えて立っていたのはルシウスさんだった。人の良さそうな笑みを浮かべる。
「おやエマちゃん。来てたんだね。なにか面白い本はあった?」
来てたもなにも、お店で話をしたじゃない。
「ルシウスさんアレンが怒っていたわよ。賢者オズワルドだってことと、わたしとアレンが双子だってこと、どうして隠していたの?」
「え、エマちゃん? どうしてぼくの本名を知ってるの?」
「本の中の映画で観たのよ。アレンが来たらちゃんと説明してね」
「ん、ごめん、ちょっと状況を整理していいかな?」
「いいけれど、アレンともあとで話してね」
抱えていた本を机の上に置いたルシウスさんはわたしに合わせて腰をかがめた。
「まずは教えて。アレンってだれのこと?」
だれ、ですって?
わたしをバカにしているの?
「アレンよ。アレン。本当の名前はアレクシス……なんとかっていうんだけど、レイクウッド王国の王子様で、三年前あなたが旅に連れ出したのよ」
「う……ん……。たしかに三年前までぼくはレイクウッド王国にいたけど、マリア先生に呼ばれて戻ってきたんだよ。申し訳ないけどアレンもアレクシスも知らないな」
「なに言って――」
全身に鳥肌が立った。さっき飲み込んでしまった雪がまだ残っているのかしら。
いいえ、うそよ。うそだわ。ルシウスさんは理由があってウソをついているのよね。
「いい? わたしとアレンは同じエレノアお母さんから生まれた双子のきょうだい。ルシウスさんもバーベナを持ってお祝いに来てくれたでしょう?」
「バーベナ……そんなことまで知ってるの?」
「当然よ。わたしとアレンは過去を見てきたんだから」
「うーん」
ルシウスさんはあごに手を当てて考えている。
「その癖、アレンと同じだわ。三年の旅で似ちゃったのね」
どう、これだけ言えばごまかせないわよ。
「エマちゃん。きみはどうやって過去を知ったの? 魔法を使って?」
「それは……」
アレンの許可は出ていないけれど、これはわたしとルシウスさんとの真剣勝負。アレンに隠しごとをしていたことを謝らせないといけないわ。
だから書庫に戻って本のことを教えてあげた。ルシウスさんは顔色を変えて本を抱え上げる。
「これ、ぼくが学校の授業で作ってしまった禁書じゃないか。なんでこんなものが紛れ込んでいるんだ?」
が、学校の授業で? ま、まぁいいわ。
「これで分かったでしょう。わたしはアレンと本の中を旅して自分が生まれたときを見たの」
ここまで言えば信じるでしょう。
自信たっぷりのわたしとは逆に、ルシウスさんは眉を下げて困り顔。わたしはどんどん不安になる。
「もう……もういいわ、ルシウスさんがオズワルドだとか双子だってことを秘密にしていたことは一旦置いとく。いま大事なのはアレンがいないことなの。一緒に本から出てきたはずなのに見つからないの。お願い、探して。えらい魔法使いなんでしょう?」
必死に腕を引っ張ると、ルシウスさんは、とても申し訳なさそうに頭をなでてくれた。
「ごめん、エマちゃん」
ごめん? ごめんってなに?
「ぼくは魔法を使って自分の記憶をアルバムみたいに保管しているんだけど、どこを探しても“アレン”が見つからない。知らないんだ。自慢じゃないけど賢者オズワルドであるぼくをだませるほど強い魔法使いはこの世にいない、と思う。つまりアレンは存在しないよ。少なくともこの世界には」
※
――ウソよ。アレンがいないなんてウソよ。
これは悪い夢? それともまだ本の中にいるの?
「おばあちゃん!」
力いっぱい扉を開けるとキッチンにいたおばあちゃんが目をつり上げた。
「エマ、扉の開け閉めは静かに……」
「おばあちゃん! おばあちゃんはアレンを知ってるわよね!? ねぇ!?」
何度も何度も腕を引くと、さすがのおばあちゃんも焦った顔で抱きしめてくれる。
「どうしたんだいエマ? ひどい顔じゃないか」
「アレンが、いないの、アレン、どこにも、ルシウスさんも知らないって……」
いろんな気持ちが絡まりあってうまく言葉にならないでいると、優しく頬をなでられた。
「いいかいエマ。まずは深呼吸だ。ほら、ここが肺だよ。鼻から息を吸い込んでここを膨らませ、それから口で吐くんだ。急がなくていいからゆっくりね」
「ん……」
おばあちゃんが言う深呼吸を何度かくりかえすと落ち着いてきた。
「いいよ。じゃあ、まずはお茶にしよう」
おばあちゃんが淹れてくれたダージリンティーを飲みながら、わたしはこれまでのことを話した。ティンカーベル書房で出会ったアレンと本の中でたくさんの冒険をしたこと、お母さんのこと、願いごとを叶える魔法をもらって帰ってきたらアレンがいなくなっていたこと、ルシウスさんが知らないと言ったこと。
すべて話し終えたところで、おばあちゃんがフゥと息を吐いた。
「事情は分かったよ、エマ。今度はばあちゃんがいま知っていることを話すね。落ち着いて聞いてくれ」
「……うん」
「ルシウスと同じように、ばあちゃんもアレンって子を知らないんだ。会ったことがない。それにエレノアの子どもはエマひとりだと記憶しているよ」
「そんな……」
「でもエマがウソをついているとは思わない。ばあちゃんは『ウソを見抜く魔法』のギフトを持っているんだ。ウソを言うと息が赤く見えるんだけど、エマがしゃべった言葉は全部まっしろ。だから信じるよ」
「おばあちゃんっ!」
我慢できずおばあちゃんの胸に飛び込んだ。「よしよし、不安で怖かったね」と背中をさすってくれる。
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