俺の命は1000円だった。〜壊れた男は異世界で復讐を誓う。

infinitey009

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第2章 勇者大戦

勇者達との中盤戦

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 俺の相手をしている槍使いは、どうやら俺の能力を強奪系と考えたようだ。

 別にどう思われても関係無いし、奪うという意味では確かにその通りなので反論はしない。

 しかし、エルフから強奪した物を使っている奴らに言われたく無いのも事実だ。



「エルフを皆殺しにしている勇者や、国際冒険者ギルドの奴らには言われたくはないな…」

俺の言葉にビクリと体を震わす槍使いだが、その動きを止める事なく、俺の魔力の盾をその槍で突き刺しながら破壊していく。

「……誰が強盗だって? 」

 小さく呟く槍使いの勇者に、俺は嘲笑あざけわらいながら言ってやる。

「何だ? 知らないのか? その槍は元々、エルフが作りし魔槍だ。それを使っているのだから間違い無いだろう? 」

 俺の言葉に激昂し、更に槍の速度を上げる勇者。

「巫山戯るな! これは国際冒険者ギルドから与えられた聖なる槍だ! 例え、エルフが作った物だとしても、我々は奪ったわけでは無い! 」

 あまりに無知で、あまりに純粋過ぎる目の前の勇者に憐れみを感じながら、俺は傷つく事すら忘れ、その槍の前に体を晒しながら勇者を『折る』為に言葉を続ける…

「はははははは! それを信じているのか? 滑稽だな! 地球から無理矢理連れて来られて、勇者などと持て囃されて、やる事は悪事の手伝いとは…同じ地球人としてこう言ってやろう…『この恥知らずが! 』とな」

 俺は体に刺さった槍をそのまま掴み、奴の耳元で囁いてやる! 

「な、何を言っている…私は勇者に選ばれたんだ…」

小さく抵抗するような言葉と同じく、動きも止まってしまう勇者に俺は、更に言葉で責め立てる。

「地球ではどうだったかは知らないが、こちらに来て、他の誰もが持たないような『力』を持てた事で、勇者になったと勘違いをしたのか? それともその『力』に溺れ、周りの人間どもに勇者と持ち上げられていたのがそれほど嬉しかったか? …馬鹿馬鹿しい。この世界に来て、亜人の実態を本当に確認したのか? それとも、お前は人間以外は『人』とは認めない、そんな人間なのか? 」

 俺の言葉に槍を手放し、俺から離れる勇者…所詮は、正義を振りかざすただの馬鹿でしかなかったか…

「興醒めだ、戦う意味すら分かってないガキだとは思わなかった…」

 俺は槍を【亜空間】に取り込み勇者を上級闇魔法(クロノス・チェイン)で拘束し、他の勇者の元に向かう。

「そこで無様にこの戦闘の結果をただ見ているがいい…」

 俺の残した言葉に身動きもせず、ただ俯いている勇者にそれだけを告げ、アヤハの戦う勇者の元に向かう。






「それが全力なの? 」

 俺が(ダークリープ)でアヤハの所に駆け付けた時には、アヤハが踊るように双剣の勇者の猛攻を躱している所だった。

「き、貴様! 遊んでいるのか ⁈  」

 紙一重で躱すアヤハは、側から見ても退屈そうに戦っている。

 相手が弱い訳ではなく、アヤハが早過ぎるのだ。

 事実、俺にはあの勇者の攻撃は避けきれないだろう…まさかあそこまで強くなっていたとは、驚きしか表現出来ない。

「アヤハ、そんな雑魚に構っていないでさっさと終わらせろ。俺達にはまだまだやる事が多いんだ」

 俺の言葉に唖然とする双剣の勇者と、目の色を変え、本気になるアヤハ。

次の瞬間には、双剣の勇者の片腕が飛び、勇者の絶叫が辺りに響く。

「うぎゃぁぁぁぁぁあああ ? 」

 落とされた左腕が自分の目に映り、ようやく勇者は自分の左腕が切り落とされた事を知る。

 その瞬間にもアヤハは片腕となった勇者にとどめを刺そうとするが、それを止めるように投げつけられた短剣により、動きを止めざるを得なくなる。

「ケイスケ、まだ勇者を残していたの? 」

 咎めるようなアヤハの物言いに、苦笑しながらも俺はアヤハに本音を言う。

「この短剣使いの勇者は中々、いる場所を掴ませてくれなかったんでな…悪いがそこの勇者を囮にさせて貰った」

 俺はそう言うと、短剣の飛んできた場所に向かわせたミスリルの糸を思い切り引っ張る! 

「何だと! 」

 アヤハの後ろ斜めから動揺する声と共に、血飛沫が舞う!

「ま、待ってくれ! 同じ地球人なんだろ? 話し合えば……

 全てを言い終える前に、俺は左手で相手の胸を貫き命を奪う。

「最初から俺とお前達は戦うしかなかったんだ…今更助けを求められてもな……」

 左腕にスライムを纏い、勇者を消化してく……

 それを見た片腕の勇者は這いずりながらも逃げようとするが、その背にアヤハの魔剣を刺され動きを止める。

「勇者ってこんなものなの? 」

本気で疑問に感じているアヤハの頭を右手で撫でながら、残る雑兵をスケルトンナイトとゼラに任せて、この戦闘を終了させようとしていたその時、



『ぁぁあぁぁああぁぁあ! 』



 突如、魔法で拘束していた槍の勇者が膨大な魔力を解放し、拘束を破った事を俺は叫び声と共に、知る事になる…













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