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序章
過去の……。
しおりを挟む俺は六年前、デスゲームをクリアした
それからというもの有名になりすぎて仕事に就けなかった
だから、あの時の体験を面白可笑しく綴った小説を書いてラノベ作家になろうとした
あれは俺がまだ大学生だったこのの話だ
俺はかなりのゲームマニアで王道よりも、難ゲーとか糞ゲーとかにハマっていた
ある日、たまたま見つけた糞ゲー臭の凄い新作VRMMOのβテストに……いや、デスゲームに参加してしまった
ラノベとか漫画とかでよくある優しい感じのゲーム内で行われるデスゲームだったら希望はある
しかし、しかしだ!
これは糞ゲー。
糞過ぎるシステムに、バク、難過ぎる設定など、希望が見れない仕様に皆絶望したものだ
災害の詰まったパンドラの箱さえ最後には希望が入っていたというのに、このゲームはなんだ!
街中にポップするモンスター
ランダム仕様で陥没する地面
色がバグって真っ暗になっているフィールド
いきなり爆発する宿
触っただけでHPが0になる壁
いきなりくるくる回り出すNPC
保存したアイテムが消えるアイテムボックス
育ててる癖に食えない物を作ってる畑
首や手があらぬ方向に曲がっているホラーNPC
など
思い出すだけで涙が出そうだ
クリア条件は一つ
このゲーム唯一のダンジョンを攻略することだ
このゲームを攻略するまでに俺たちは四年も掛かってしまった
難易度がおかしい
参加条件がおかしい
作った奴の頭はおかしい
四方八方から打たれる矢
無限発生するモンスター
毎日3回も変わるダンジョンマップ
バグって下が透けている階層
そんな逝かれたダンジョンを多くの犠牲を払ってクリアした俺たちは、無事にログアウトした
ところが、あの巫山戯た難易度のせいか知らんが、他のデスゲーム事件よりも壮大に取り上げられ、
どうやらプレイ状況がネットに公開されていたらしく、マスコミ…マスゴミに追い回された
もちろん、大学からは自主退学を命じられ
アルバイト先からはクビにされ
友人には避けられ
それはそれは惨めな思いをしたものだ
有名になりすぎて家から出ることさえ叶わなかった俺は、今まさに話題になっているその宣伝効果を信じてラノベを書いた
マスコミが取材したがっているデスゲーム体験の俺の体験談を少し面白可笑しく綴ったラノベ
【糞ゲーハンターの俺がデスゲームを攻略するまで】はトントン拍子で書籍化し、俺は見事有名ラノベ作家になった
重版やら、関連グッズの販売やらで得た著作権のお金で俺は収入をえた
収入を得た俺は、懲りることなく、少し懲りた俺は糞ゲーじゃないいわゆる王道系VRMMOを始めた
あの鬼畜糞逝かれデスゲームで培った技術は虚しくも生かされ、神技のおかげで古参ユーザーでもないのにもかかわらずあっという間にトッププレーヤーになってしまった
どんなモンスターも、どんな敵も倒せてしまう
金もアイテムもステータスもカンストしてしまった
ああ、なんてつまらないんだ
そう思った俺は、暇だしな と呟きながらサブキャラクターの育成を開始したのだった
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