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神成
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荒い息遣い。したたる汗。絡み付く視線。そして、奥の奥まで突き上げられる衝動。
鮮明に、でもおぼろ気に。
映像が、そして感触が匂いが、疼きが。
寄せては返す波のように何度も繰り返しフラッシュバックする。
「ーーさん」
何も考えられなくなって、ただ目の前の身体にしがみついて。揺さぶられる度に頭の中が真っ白に霞んで。与えられる過ぎた快感に、物の輪郭があやふやに見える中。あいつの私を射抜く瞳だけがはっきりと鮮明に、目の前に浮かんでいた。
「ーーなりさん」
笑っても怒っても泣いてもいない。
なんの感情も映らない、ぽっかりと浮かんだガラス玉のような二つの丸。
だけど、その奥には確実に何かが秘められていて。先が見えないほど深く、何も見えないほど暗く、燃え盛る炎のように熱い、何かが。
ーーそれが『何』なのか。
そわそわと居心地の悪い疼きが下半身に生まれ、私は反射的に身体を強張らせた。
私には、関係ない。
そんなものに興味はないし、知りたいとも思ってない。考える暇も余裕もない、些細でどうでもいいことだ。もし、その『何』かが分かったとして、ただそれだけ。それで終わり。
私には関係ない、関係ないんだ。あの男のことなんて、これっぽちも。
……なのに。それなのに、私はーー
「神成さん!」
名前を呼ばれ、ハッと顔を上げれば、心配そうに眉を下げたオサムが私を覗き込んでいた。一瞬どちらが夢なのかわからなくなり軽く混乱するも、オサムの後ろに見える研究室の時計の秒針を捉え、こちらが現実だと理解した。
「さっきから呼んでたんだけど、考え事?ごめん、邪魔しちゃったかな」
「……オサム。ううん、大丈夫」
「コンペのプレゼン資料?もうできたって言ってなかったっけ?」
開いたラップトップのディスプレイを一瞥して、そこでようやく自分が何をしていたのかを思い出した。時計の針はまもなく二十時を示そうとしている。一体どれくらいの時間、こうしていたのか。苦い気持ちが込み上げて、私は奥歯を噛みしめた。
「ああ、そうなんだけど。やっぱりもう一回見直そうと思って」
「十分よくできてると思うけど。流石、神成さんだね。そうそう、これ。教授が神成さんに渡してくれって」
「ありがと」
渡された大判の封筒の中身は多分お願いしていた資料だろう。確認することなくデスクに置けば、オサムは隣の席の椅子を引き寄せ、静かに腰を降ろした。
「神成さん、なんか最近元気ないね。悩み事?僕でよかったらいつでも聞くよ。って言っても、僕じゃあ頼りなくって役には立たないかもしれないけど。でも、誰かに話すだけでスッキリするってこともあるし」
心配そうに私を伺うオサムの言葉に、胸が締め付けられる。オサムが私を気にかけてくれているというその事実だけで、沈んだ気持ちは簡単に浮上する。優しいオサムの言葉につい甘えたくなるが、続けて発された言葉にその気持ちは跡形もなく消え去った。
「...ほら、僕もさ。神成さんに話したことで自分の気持ちに気付けたから」
照れ臭そうに視線を伏せたオサムに、胸の奥がぐにゃりと沈んだ。やりきれない、黒い感情が静かに湧く。私はそれが表に出ないよう完全に蓋をして、小さく息をついた。
それはオサムと話す時、いつもやっている慣れきった行為だった。
「ナミとは、上手く行ってるの?」
オサムにいらない気を使わせないようにじゃなく、自分のプライドを守るために、私は笑みを張り付けた。オサムはそんな私の心情なんかに気付くはずもなく、私の問いに素直に頬を染める。
「え?ど、どうだろう。上手く、かは分かんないけどそれなりには。僕、こんなんだし誰かと付き合うのもナミちゃんが初めてだから正直不安だったんだけど。ナミちゃんがそんなに気張らなくていつも通りにしてくれていいって言ってくれて」
早口に捲し立てるオサムの頬が、みるみるうちに真っ赤に染まる。ああ、可愛いなあと思う反面、心の奥底が急速に凍り付いていく。目を細め「そう」とだけ呟き、私はラップトップに視線を移した。
自分で話を振っておいて、オサムの言葉に傷ついているなんて。
悲しいよりも、可笑しいという感情が勝り、自然とうすら笑いがこぼれ出た。
……一体、何を期待していたのか。
もしかして私はオサムに上手くいっていないと言ってほしかったんだろうか。それでいて、私に相談に乗ってほしいと頼りにされたかったのだろうか。ナミよりも私の方が。もしかして、やっぱり私のことがーーなんて馬鹿げたことを期待していたのだろうか。
「神成さんは?」
「……え?」
「神成さんは、そういう相手いないの?」
そう私に聞くオサムの声は明るい。
瞳には純粋な好奇の色だけが宿っていて、そこに私に対する特別な想いなど一ミリも存在していない。
ただの好奇心、話のついで、時間つぶし。
そういう意図で投げかけられたものだと、その瞳が雄弁に、ありありと語っていた。
「そういえば僕達ってこういう話全然したことなかったよね。僕ばっかりするのも恥ずかしいし、神成さんはどうなのかなって。今更だけど、好きな相手とか付き合ってる人はいないの?僕と違って神成さんは引く手あまただから、そんなのいちいち覚えていないかな」
「……私はーー」
オサムは何も気付いていない。
私が何を、誰を、想っているのかなんて。気付くはずもない。
そもそもオサムは、私のことを見てもいないし、たいして興味もないのだから。
オサムにとって私という存在は、どこまで行っても研究を進める同士で、決して異性とは、恋愛感情を抱く相手としてはなり得なかったのだ。
今はそうでもいつかは、なんて望みを何年も持ち続けていたけれど、そんな日は永遠に訪れない。ナミという存在が現れようとなかろうと、そこはさして大きな問題ではなかったのだ。
自分が思っていた以上に相手にされていなかった。オサムの目に私は女として認識されることはない。
なのに。それなのにーー
思わず、くっと、バレないように唇を噛みしめる。
私はまだ、オサムのことを想っている。
そんな自分が馬鹿すぎて、とうとう思うままに噴き出した。はははっと声を上げて笑う私を、オサムがキョトンとした表情で見てくる。そんなオサムの反応のお陰で、笑いは収まるどころかますます止まらなくなった。
お腹を抱えて、大きな声で、堪えることなく思いっきり笑う。
ああ、なんて。なんて残酷な人なんだろう!
笑いすぎて、涙が出た。
「いるよ、好きな人。もう、振られたけど」
「え?」
オサムの目を真っすぐに捉え、口元に笑みを浮かべてそう言えば、オサムの瞳が不安定に揺れた。私に好きな人がいたことが意外なのか、振られたことが意外なのか。どちらにしろ、オサムにとっては想定外の言葉だったらしい。
「え、そう、なの?」
動揺の色を滲ませたオサムの問いに、私は迷わず頷いた。
そうだよ。
オサムのことがずっと好きで、オサムがナミと付き合い始めたから、ううん。オサムがナミのことを好きになったから、振られたんだよ。いや、振られるきっかけとなっただけで、ずっと私はオサムに振られ続けてきたようなものだけど。
私はずっと。出会ってから今までずっとずっと、オサムのことが好きだったんだよ!
そう、視線に込めて訴えてみる。
超能力者じゃないんだから伝わるはずはないし、オサムがこの視線に何が含まれているかなんて考えもしないこと、百も承知だ。
それでも、懇願するかのように、じっとオサムの瞳を見つめ続ける。
気付いてほしいのか、気付いてほしくないのか。自分でも今更何がしたいのかわからない。
だけど何かを察したのか、オサムの綺麗な一重がわずかに開き、その奥にある瞳が微かに揺れた。
トクンと胸が小さく跳ねる。
「……それってー」
「こいつの好きな男は無神経で自分のことしか考えてないような、くそつまんねえ男だよ」
オサムが何かを言いかけた時、それに続く言葉は、不幸にも私が今一番聞きたくない声によって遮られた。耳につく緊張感の欠片もないその声に、何故か全身に痺れが廻った。
「なあ、神成?」
鮮明に、でもおぼろ気に。
映像が、そして感触が匂いが、疼きが。
寄せては返す波のように何度も繰り返しフラッシュバックする。
「ーーさん」
何も考えられなくなって、ただ目の前の身体にしがみついて。揺さぶられる度に頭の中が真っ白に霞んで。与えられる過ぎた快感に、物の輪郭があやふやに見える中。あいつの私を射抜く瞳だけがはっきりと鮮明に、目の前に浮かんでいた。
「ーーなりさん」
笑っても怒っても泣いてもいない。
なんの感情も映らない、ぽっかりと浮かんだガラス玉のような二つの丸。
だけど、その奥には確実に何かが秘められていて。先が見えないほど深く、何も見えないほど暗く、燃え盛る炎のように熱い、何かが。
ーーそれが『何』なのか。
そわそわと居心地の悪い疼きが下半身に生まれ、私は反射的に身体を強張らせた。
私には、関係ない。
そんなものに興味はないし、知りたいとも思ってない。考える暇も余裕もない、些細でどうでもいいことだ。もし、その『何』かが分かったとして、ただそれだけ。それで終わり。
私には関係ない、関係ないんだ。あの男のことなんて、これっぽちも。
……なのに。それなのに、私はーー
「神成さん!」
名前を呼ばれ、ハッと顔を上げれば、心配そうに眉を下げたオサムが私を覗き込んでいた。一瞬どちらが夢なのかわからなくなり軽く混乱するも、オサムの後ろに見える研究室の時計の秒針を捉え、こちらが現実だと理解した。
「さっきから呼んでたんだけど、考え事?ごめん、邪魔しちゃったかな」
「……オサム。ううん、大丈夫」
「コンペのプレゼン資料?もうできたって言ってなかったっけ?」
開いたラップトップのディスプレイを一瞥して、そこでようやく自分が何をしていたのかを思い出した。時計の針はまもなく二十時を示そうとしている。一体どれくらいの時間、こうしていたのか。苦い気持ちが込み上げて、私は奥歯を噛みしめた。
「ああ、そうなんだけど。やっぱりもう一回見直そうと思って」
「十分よくできてると思うけど。流石、神成さんだね。そうそう、これ。教授が神成さんに渡してくれって」
「ありがと」
渡された大判の封筒の中身は多分お願いしていた資料だろう。確認することなくデスクに置けば、オサムは隣の席の椅子を引き寄せ、静かに腰を降ろした。
「神成さん、なんか最近元気ないね。悩み事?僕でよかったらいつでも聞くよ。って言っても、僕じゃあ頼りなくって役には立たないかもしれないけど。でも、誰かに話すだけでスッキリするってこともあるし」
心配そうに私を伺うオサムの言葉に、胸が締め付けられる。オサムが私を気にかけてくれているというその事実だけで、沈んだ気持ちは簡単に浮上する。優しいオサムの言葉につい甘えたくなるが、続けて発された言葉にその気持ちは跡形もなく消え去った。
「...ほら、僕もさ。神成さんに話したことで自分の気持ちに気付けたから」
照れ臭そうに視線を伏せたオサムに、胸の奥がぐにゃりと沈んだ。やりきれない、黒い感情が静かに湧く。私はそれが表に出ないよう完全に蓋をして、小さく息をついた。
それはオサムと話す時、いつもやっている慣れきった行為だった。
「ナミとは、上手く行ってるの?」
オサムにいらない気を使わせないようにじゃなく、自分のプライドを守るために、私は笑みを張り付けた。オサムはそんな私の心情なんかに気付くはずもなく、私の問いに素直に頬を染める。
「え?ど、どうだろう。上手く、かは分かんないけどそれなりには。僕、こんなんだし誰かと付き合うのもナミちゃんが初めてだから正直不安だったんだけど。ナミちゃんがそんなに気張らなくていつも通りにしてくれていいって言ってくれて」
早口に捲し立てるオサムの頬が、みるみるうちに真っ赤に染まる。ああ、可愛いなあと思う反面、心の奥底が急速に凍り付いていく。目を細め「そう」とだけ呟き、私はラップトップに視線を移した。
自分で話を振っておいて、オサムの言葉に傷ついているなんて。
悲しいよりも、可笑しいという感情が勝り、自然とうすら笑いがこぼれ出た。
……一体、何を期待していたのか。
もしかして私はオサムに上手くいっていないと言ってほしかったんだろうか。それでいて、私に相談に乗ってほしいと頼りにされたかったのだろうか。ナミよりも私の方が。もしかして、やっぱり私のことがーーなんて馬鹿げたことを期待していたのだろうか。
「神成さんは?」
「……え?」
「神成さんは、そういう相手いないの?」
そう私に聞くオサムの声は明るい。
瞳には純粋な好奇の色だけが宿っていて、そこに私に対する特別な想いなど一ミリも存在していない。
ただの好奇心、話のついで、時間つぶし。
そういう意図で投げかけられたものだと、その瞳が雄弁に、ありありと語っていた。
「そういえば僕達ってこういう話全然したことなかったよね。僕ばっかりするのも恥ずかしいし、神成さんはどうなのかなって。今更だけど、好きな相手とか付き合ってる人はいないの?僕と違って神成さんは引く手あまただから、そんなのいちいち覚えていないかな」
「……私はーー」
オサムは何も気付いていない。
私が何を、誰を、想っているのかなんて。気付くはずもない。
そもそもオサムは、私のことを見てもいないし、たいして興味もないのだから。
オサムにとって私という存在は、どこまで行っても研究を進める同士で、決して異性とは、恋愛感情を抱く相手としてはなり得なかったのだ。
今はそうでもいつかは、なんて望みを何年も持ち続けていたけれど、そんな日は永遠に訪れない。ナミという存在が現れようとなかろうと、そこはさして大きな問題ではなかったのだ。
自分が思っていた以上に相手にされていなかった。オサムの目に私は女として認識されることはない。
なのに。それなのにーー
思わず、くっと、バレないように唇を噛みしめる。
私はまだ、オサムのことを想っている。
そんな自分が馬鹿すぎて、とうとう思うままに噴き出した。はははっと声を上げて笑う私を、オサムがキョトンとした表情で見てくる。そんなオサムの反応のお陰で、笑いは収まるどころかますます止まらなくなった。
お腹を抱えて、大きな声で、堪えることなく思いっきり笑う。
ああ、なんて。なんて残酷な人なんだろう!
笑いすぎて、涙が出た。
「いるよ、好きな人。もう、振られたけど」
「え?」
オサムの目を真っすぐに捉え、口元に笑みを浮かべてそう言えば、オサムの瞳が不安定に揺れた。私に好きな人がいたことが意外なのか、振られたことが意外なのか。どちらにしろ、オサムにとっては想定外の言葉だったらしい。
「え、そう、なの?」
動揺の色を滲ませたオサムの問いに、私は迷わず頷いた。
そうだよ。
オサムのことがずっと好きで、オサムがナミと付き合い始めたから、ううん。オサムがナミのことを好きになったから、振られたんだよ。いや、振られるきっかけとなっただけで、ずっと私はオサムに振られ続けてきたようなものだけど。
私はずっと。出会ってから今までずっとずっと、オサムのことが好きだったんだよ!
そう、視線に込めて訴えてみる。
超能力者じゃないんだから伝わるはずはないし、オサムがこの視線に何が含まれているかなんて考えもしないこと、百も承知だ。
それでも、懇願するかのように、じっとオサムの瞳を見つめ続ける。
気付いてほしいのか、気付いてほしくないのか。自分でも今更何がしたいのかわからない。
だけど何かを察したのか、オサムの綺麗な一重がわずかに開き、その奥にある瞳が微かに揺れた。
トクンと胸が小さく跳ねる。
「……それってー」
「こいつの好きな男は無神経で自分のことしか考えてないような、くそつまんねえ男だよ」
オサムが何かを言いかけた時、それに続く言葉は、不幸にも私が今一番聞きたくない声によって遮られた。耳につく緊張感の欠片もないその声に、何故か全身に痺れが廻った。
「なあ、神成?」
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