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悠馬
理性と本能
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「…………は?」
「だからさ、自分でヌクの?それともお金出してプロのとこに行くの?」
今、何て……?
かすみは相変わらず同じ体勢で、目線だけを俺に向けている。流す様なその視線にドキリとし、思わず唾を呑み込んだ。
かすみの言う意図が全くわからない。わからないながらも、とりあえず首を振って否定する。
「そうだよね、悠馬がわざわざお店に行くっていうのは想像つかないもん。ねえ、私と別れてた間って誰かと付き合ったりした?」
頭は停止したままだが、また首を振る。不躾な質問を不躾だと感じることもできないほど、頭が鈍くなっている。何より、かすみに囚われたように目を離せない。かすみは「そうなんだ」と僅かに頬を弛め、ニコリと笑みを浮かべた。
「じゃあ、したいときは動画見たりして自分でシテたんだ。それだと物足りなくない?ねえ、実際にしたいって思わないの?」
「……そりゃ、思うけど」
「私もね、女だってね、シタいって思うんだよ。知ってた?」
こいつは、一体何を言ってるんだ。何を俺から引き出そうとしているのか。
意図が、意味が、わからない。
呆然と固まる俺に、かすみがついっと距離を詰める。身体のどこも触れていない、でも少しでも動けば触れてしまう。そんな一触即発な距離、絶妙なバランスで均衡が保たれている。
「ねえ、したい。………しよ?」
そして、それをかすみが容赦なくぶち壊す。
かすみの瞳が真っすぐに俺を捉える。
綺麗な曲線を描く大きな円の中心に、真っ黒な小さな円。その周りを茶色の虹彩が縁取り、涙が覆い、光が散りばめられている。
何も考えないまま導かれるように、後ろ手にしていた手をゆっくり上げ、かすみの肩にそっと乗せる。
それを俺の答えと捉えたのか、かすみの目が柔らかく弧を描き、涙袋がふくりと浮かび上がった。
温かいを超え熱いくらいの既視感が胸に込み上げ、世界が反転する。
張っていた糸が静かに切れ、俺は考えることを放棄した。
※ ※
久し振りに触れる人の温もりは、俺の正しくあろうとする倫理観を簡単にぶち壊してくれた。もうそれは一瞬で、跡形もなく、木っ端みじんに。
シャワーでまだ流してない、少し汗でペタつく肌に手を這わせる。仕事用の綺麗目なブラウスを乱暴に剥ぎ取ると、シンプルだが刺繍の施されたブラジャーが柔らかな膨らみを隠していた。いかにも、かすみの好きそうなデザインだ。ホックを手早く外し、それも奪う。現れた二つの丸みと、中心にある濃い尖りに、俺の全てが集中する。
「……そんなに見られると、ちょっと恥ずかしい」
かすみが恥ずかしそうに胸元を隠し、視線を伏せる。その貞淑な素振りに、さっきまでの威勢はどこに行ったと言いたくなる。胸に込み上げてきたのは僅かな苛立ちと、確かな興奮。
俺はそんなつもりなかったのに、誘ったのはかすみだろう?
かすみの手首を掴み大きく広げ、ベッドに縫い付ける。遠慮もなしに尖りにかぶりつけば、かすみの身体が大きくしなった。
「うんっ……んん、はっぁ…」
上顎と舌で挟み、しごく。かすみが身体を捩るので、腰を落とし身動きでいないよう押さえつける。口の中で胸の尖りが膨らみ、硬くなっていく。口をすぼめ、今度はきつく吸引する。唾液を溜め、それらを絡めるように舌を転がすと、かすみがまた大きく唸った。
「ん、んんんんんーっ!」
かすみの全身から、ぶわっと情事中特有の匂いが迸り、それを思い切り吸い込んだ。身体にじわりと染み込んでいき、そして腹の奥に熱となって蓄積されていく。
「はっ、ぁん……ゆー、まっ」
すでに限界まで勃ち上がった分身を、かすみの付け根にぐりぐりと押し付ける。かすみは初め俺から逃げるように身動ぎしていたが、それはすぐに俺を誘い、迎え入れるものへと変わった。
勝手知ったる元カノの身体。過去に何回も、何十回も繰り返し行った行為。
次どうしようとか、何をしようかなんて考えなくても、勝手に身体が動いてくれる。何をして、何をされると悦び蜜を零すのかなんて、身体がちゃんと覚えている。
下半身を隠していた服も剥ぎ取り、かすみにのしかかったまま俺も全て服を脱ぐ。互いを遮るものが一切なくなり、肌が触れ合う。その久しぶり過ぎる感覚に、一瞬頭が霞んだ。一度目を閉じ、また開ける。
かすみは濡れて蕩けた眼で、下から真っ直ぐに俺を見つめていた。
胸の輪郭に手を這わせ、その形と柔らかさを確かめる。親指で勃ち上がった尖りをこねると、かすみが熱い吐息を漏らした。その手をするりと下に這わせ、覆い茂った下生えをかき分ける。その中に隠された、期待に打ち震えているだろう膨らみを無視して、敢えてその周りをわしゃりと搔きわけた。
湿って蒸れたそこから、また独特の匂いが迸る。俺はまたそれを、深く深く、吸い込んだ。
茂みへと滑らせた中指をさらに奥へ進めると、すぐに開けた場所へ辿り着く。
全く別のつるりとした感触。ぬめりと共に中核へと招き入れられ、指全体がきつく締め付けられる。とてつもなく熱い。中が生きてるかのように唸っている。いや、吸い付いて絡みついてくる。くの字形に曲げ、くるりと反転させる。
ぐちゅり、こぽり、ちゅくちゅく、ぐぱぁ。
聞こえてくるのは艶かしい水音と、恥ずかしい空気音。
その一つ一つを確かめ、懐かしさに身体が熱くなる。
その一つ一つを確かめ、正しく今、セックスをしていると実感できる。
突き入れた中指を反らし、腹側のざらついた部分を擦る。やはり、ここも記憶のものと同じだった。そのことに安堵し、酷く興奮する自分がいる。
「ん、ンん……ふ、ぅう」
――ただ一つ。
かすみの反応だけが、記憶のそれと違っていた。
中を刺激しながら、親指で外に触れる。ビリリッと電流が駆け巡ったかのように、面白い位かすみの身体が跳ねた。わざと一番表面の部分だけを優しく、焦らす様に撫でる。ぐぷり、と蜜を溢す音が聞こえ、指を伝い、俺の手を汚した。かすみの腰が、もどかし気に揺れ、もっともっとと俺に強請る。
面白くない。
こんなにも身体は俺のやることに素直に反応しているのに。記憶のものと同じ反応を示しているのに。
耳に入るべき、正しいセックス中の声が聞こえない。
「……んんんっ、ん。ぁ、は、っうぅ」
こんな声でかすみは啼かなかった。
身体と同じく、もっと素直に、気持ちがいいのだと甘く啼いていた。
決してこんな、快楽に悦ぶ自分を隠す様に、我慢する様に、堪える様に、啼いてはいなかった。
一瞬にして沸点を超えそうになり、それを抑える為に指を引き抜く。かすみの愛液にまみれた中指からは、やはりセックスの匂いがした。
ベッドから降り、本棚に向き合う。一番端の奥が、それの隠し場所兼保管場所だった。
箱を手にして、中から取り出す。つながった四つのフィルムから一つを切り離そうとして、手を止めた。
「……どうしたの?」
「……いや、これ。イケるかなって」
沸いた頭がすっと冷えた。これは三年以上前に買ったやつの残り物だ。いつか必要になる時がきたら使おうと思って、今まで一回も使う機会がなかったやつ。むしろその存在も今の今まで忘れてた。ようやく出番が来たと思ったが、間が空き過ぎて逆に不安になってきた。
「……消費期限とか、あんのかな?」
ボソリと呟いた俺の言葉に、かすみが背中の方でぷっと噴き出す。
「あるかもしれないけど、多分大丈夫じゃない?劣化してるかもしれないって不安になるほど、前のやつなわけ?」
カラカラ笑うその声は馬鹿にしてる感じではないが、どこか面白くなくてスルーした。
「私持ってるから。それでいい?」
後ろでベッドが軋み、ガサゴソとバッグの中を探す音がする。
「はい」と渡されたフィルムを無言で受け取る。さっきとは別の面白くない感情が湧き上がり、胸を支配する。とてもかすみの顔なんて見られそうもない。
潤滑液を僅かに纏った薄緑色のそれを、するすると被せていく。そして、今だにクスクスと笑うかすみの身体を乱暴に押し倒し、一気にそれを突き入れた。
「ふふ?うあっ!あっ、ぃっつ!ん、んんーッ!」
侵入を拒むようにきつく閉じた花弁を、無理やりこじ開けるように力でねじ込んでいく。それに抗議するかのようにかすみが太腿で思いきり俺を挟む。俺の背中に手を回し、爪を立てる。それら全部を無視して、さらに腰を押し進めていく。
膨張した亀頭を全てねじ込むと、かすみの抵抗が若干緩んだ。それを良しとして、一気に奥を目指す。
「ああ!や、あっゆー、まっ!」
全て入り、無意識で安堵の息を吐く。それを見たかすみも、同じように息を吐いた。
至近距離で目が合う。鼻先が、その下にある赤い膨らみが触れ合いそうになる。
ぐっと腰を引き、また突き入れる。かすみの膣が俺のペニスをきつく扱き、その痛い位の刺激が全身を駆け巡る。
バツンバツンと、休むことなく抽送を繰り返す。理性を失った、発情した獣の様に、ひたすらに腰を振る。
「あっ、あああっ!ゆーま、ゆーま!」
かすみが正しい声で啼く。
パズルのピースを埋めていくように、正しいセックスへと変わっていく。
ピストンを早め、かすみの一番奥目がけて全て吐き出す。はあはあと荒い息を吐く度に、昂った頭が冷静さを取り戻し、硬く膨張したものが元の姿へ形を変えていく。
この感じすら、懐かしい。
下半身を繋げたままの体勢で、しばし余韻に浸る。ふっと視線をあげると、すでに俺を見つめていただろうかすみと目が合った。
視線が交わり、絡む。線が繋がる。
その先にある正しいセックスの終わり。
僅かに唇が震え、それを隠すように口を引き結び、すっと身体を起こした。
俺はパズルのピースを手にしていたのに、それを嵌めることはできなかった。
「だからさ、自分でヌクの?それともお金出してプロのとこに行くの?」
今、何て……?
かすみは相変わらず同じ体勢で、目線だけを俺に向けている。流す様なその視線にドキリとし、思わず唾を呑み込んだ。
かすみの言う意図が全くわからない。わからないながらも、とりあえず首を振って否定する。
「そうだよね、悠馬がわざわざお店に行くっていうのは想像つかないもん。ねえ、私と別れてた間って誰かと付き合ったりした?」
頭は停止したままだが、また首を振る。不躾な質問を不躾だと感じることもできないほど、頭が鈍くなっている。何より、かすみに囚われたように目を離せない。かすみは「そうなんだ」と僅かに頬を弛め、ニコリと笑みを浮かべた。
「じゃあ、したいときは動画見たりして自分でシテたんだ。それだと物足りなくない?ねえ、実際にしたいって思わないの?」
「……そりゃ、思うけど」
「私もね、女だってね、シタいって思うんだよ。知ってた?」
こいつは、一体何を言ってるんだ。何を俺から引き出そうとしているのか。
意図が、意味が、わからない。
呆然と固まる俺に、かすみがついっと距離を詰める。身体のどこも触れていない、でも少しでも動けば触れてしまう。そんな一触即発な距離、絶妙なバランスで均衡が保たれている。
「ねえ、したい。………しよ?」
そして、それをかすみが容赦なくぶち壊す。
かすみの瞳が真っすぐに俺を捉える。
綺麗な曲線を描く大きな円の中心に、真っ黒な小さな円。その周りを茶色の虹彩が縁取り、涙が覆い、光が散りばめられている。
何も考えないまま導かれるように、後ろ手にしていた手をゆっくり上げ、かすみの肩にそっと乗せる。
それを俺の答えと捉えたのか、かすみの目が柔らかく弧を描き、涙袋がふくりと浮かび上がった。
温かいを超え熱いくらいの既視感が胸に込み上げ、世界が反転する。
張っていた糸が静かに切れ、俺は考えることを放棄した。
※ ※
久し振りに触れる人の温もりは、俺の正しくあろうとする倫理観を簡単にぶち壊してくれた。もうそれは一瞬で、跡形もなく、木っ端みじんに。
シャワーでまだ流してない、少し汗でペタつく肌に手を這わせる。仕事用の綺麗目なブラウスを乱暴に剥ぎ取ると、シンプルだが刺繍の施されたブラジャーが柔らかな膨らみを隠していた。いかにも、かすみの好きそうなデザインだ。ホックを手早く外し、それも奪う。現れた二つの丸みと、中心にある濃い尖りに、俺の全てが集中する。
「……そんなに見られると、ちょっと恥ずかしい」
かすみが恥ずかしそうに胸元を隠し、視線を伏せる。その貞淑な素振りに、さっきまでの威勢はどこに行ったと言いたくなる。胸に込み上げてきたのは僅かな苛立ちと、確かな興奮。
俺はそんなつもりなかったのに、誘ったのはかすみだろう?
かすみの手首を掴み大きく広げ、ベッドに縫い付ける。遠慮もなしに尖りにかぶりつけば、かすみの身体が大きくしなった。
「うんっ……んん、はっぁ…」
上顎と舌で挟み、しごく。かすみが身体を捩るので、腰を落とし身動きでいないよう押さえつける。口の中で胸の尖りが膨らみ、硬くなっていく。口をすぼめ、今度はきつく吸引する。唾液を溜め、それらを絡めるように舌を転がすと、かすみがまた大きく唸った。
「ん、んんんんんーっ!」
かすみの全身から、ぶわっと情事中特有の匂いが迸り、それを思い切り吸い込んだ。身体にじわりと染み込んでいき、そして腹の奥に熱となって蓄積されていく。
「はっ、ぁん……ゆー、まっ」
すでに限界まで勃ち上がった分身を、かすみの付け根にぐりぐりと押し付ける。かすみは初め俺から逃げるように身動ぎしていたが、それはすぐに俺を誘い、迎え入れるものへと変わった。
勝手知ったる元カノの身体。過去に何回も、何十回も繰り返し行った行為。
次どうしようとか、何をしようかなんて考えなくても、勝手に身体が動いてくれる。何をして、何をされると悦び蜜を零すのかなんて、身体がちゃんと覚えている。
下半身を隠していた服も剥ぎ取り、かすみにのしかかったまま俺も全て服を脱ぐ。互いを遮るものが一切なくなり、肌が触れ合う。その久しぶり過ぎる感覚に、一瞬頭が霞んだ。一度目を閉じ、また開ける。
かすみは濡れて蕩けた眼で、下から真っ直ぐに俺を見つめていた。
胸の輪郭に手を這わせ、その形と柔らかさを確かめる。親指で勃ち上がった尖りをこねると、かすみが熱い吐息を漏らした。その手をするりと下に這わせ、覆い茂った下生えをかき分ける。その中に隠された、期待に打ち震えているだろう膨らみを無視して、敢えてその周りをわしゃりと搔きわけた。
湿って蒸れたそこから、また独特の匂いが迸る。俺はまたそれを、深く深く、吸い込んだ。
茂みへと滑らせた中指をさらに奥へ進めると、すぐに開けた場所へ辿り着く。
全く別のつるりとした感触。ぬめりと共に中核へと招き入れられ、指全体がきつく締め付けられる。とてつもなく熱い。中が生きてるかのように唸っている。いや、吸い付いて絡みついてくる。くの字形に曲げ、くるりと反転させる。
ぐちゅり、こぽり、ちゅくちゅく、ぐぱぁ。
聞こえてくるのは艶かしい水音と、恥ずかしい空気音。
その一つ一つを確かめ、懐かしさに身体が熱くなる。
その一つ一つを確かめ、正しく今、セックスをしていると実感できる。
突き入れた中指を反らし、腹側のざらついた部分を擦る。やはり、ここも記憶のものと同じだった。そのことに安堵し、酷く興奮する自分がいる。
「ん、ンん……ふ、ぅう」
――ただ一つ。
かすみの反応だけが、記憶のそれと違っていた。
中を刺激しながら、親指で外に触れる。ビリリッと電流が駆け巡ったかのように、面白い位かすみの身体が跳ねた。わざと一番表面の部分だけを優しく、焦らす様に撫でる。ぐぷり、と蜜を溢す音が聞こえ、指を伝い、俺の手を汚した。かすみの腰が、もどかし気に揺れ、もっともっとと俺に強請る。
面白くない。
こんなにも身体は俺のやることに素直に反応しているのに。記憶のものと同じ反応を示しているのに。
耳に入るべき、正しいセックス中の声が聞こえない。
「……んんんっ、ん。ぁ、は、っうぅ」
こんな声でかすみは啼かなかった。
身体と同じく、もっと素直に、気持ちがいいのだと甘く啼いていた。
決してこんな、快楽に悦ぶ自分を隠す様に、我慢する様に、堪える様に、啼いてはいなかった。
一瞬にして沸点を超えそうになり、それを抑える為に指を引き抜く。かすみの愛液にまみれた中指からは、やはりセックスの匂いがした。
ベッドから降り、本棚に向き合う。一番端の奥が、それの隠し場所兼保管場所だった。
箱を手にして、中から取り出す。つながった四つのフィルムから一つを切り離そうとして、手を止めた。
「……どうしたの?」
「……いや、これ。イケるかなって」
沸いた頭がすっと冷えた。これは三年以上前に買ったやつの残り物だ。いつか必要になる時がきたら使おうと思って、今まで一回も使う機会がなかったやつ。むしろその存在も今の今まで忘れてた。ようやく出番が来たと思ったが、間が空き過ぎて逆に不安になってきた。
「……消費期限とか、あんのかな?」
ボソリと呟いた俺の言葉に、かすみが背中の方でぷっと噴き出す。
「あるかもしれないけど、多分大丈夫じゃない?劣化してるかもしれないって不安になるほど、前のやつなわけ?」
カラカラ笑うその声は馬鹿にしてる感じではないが、どこか面白くなくてスルーした。
「私持ってるから。それでいい?」
後ろでベッドが軋み、ガサゴソとバッグの中を探す音がする。
「はい」と渡されたフィルムを無言で受け取る。さっきとは別の面白くない感情が湧き上がり、胸を支配する。とてもかすみの顔なんて見られそうもない。
潤滑液を僅かに纏った薄緑色のそれを、するすると被せていく。そして、今だにクスクスと笑うかすみの身体を乱暴に押し倒し、一気にそれを突き入れた。
「ふふ?うあっ!あっ、ぃっつ!ん、んんーッ!」
侵入を拒むようにきつく閉じた花弁を、無理やりこじ開けるように力でねじ込んでいく。それに抗議するかのようにかすみが太腿で思いきり俺を挟む。俺の背中に手を回し、爪を立てる。それら全部を無視して、さらに腰を押し進めていく。
膨張した亀頭を全てねじ込むと、かすみの抵抗が若干緩んだ。それを良しとして、一気に奥を目指す。
「ああ!や、あっゆー、まっ!」
全て入り、無意識で安堵の息を吐く。それを見たかすみも、同じように息を吐いた。
至近距離で目が合う。鼻先が、その下にある赤い膨らみが触れ合いそうになる。
ぐっと腰を引き、また突き入れる。かすみの膣が俺のペニスをきつく扱き、その痛い位の刺激が全身を駆け巡る。
バツンバツンと、休むことなく抽送を繰り返す。理性を失った、発情した獣の様に、ひたすらに腰を振る。
「あっ、あああっ!ゆーま、ゆーま!」
かすみが正しい声で啼く。
パズルのピースを埋めていくように、正しいセックスへと変わっていく。
ピストンを早め、かすみの一番奥目がけて全て吐き出す。はあはあと荒い息を吐く度に、昂った頭が冷静さを取り戻し、硬く膨張したものが元の姿へ形を変えていく。
この感じすら、懐かしい。
下半身を繋げたままの体勢で、しばし余韻に浸る。ふっと視線をあげると、すでに俺を見つめていただろうかすみと目が合った。
視線が交わり、絡む。線が繋がる。
その先にある正しいセックスの終わり。
僅かに唇が震え、それを隠すように口を引き結び、すっと身体を起こした。
俺はパズルのピースを手にしていたのに、それを嵌めることはできなかった。
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