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ビッチは擬態する
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私の名前は青島 美麗。28歳。会社員。
俗にいう。ビッチであるーー
あーーー、ヤリたい。
声に出してはとても言えないので、心の中で盛大に呟く。
ああ、ヤリたい。セックスしたい。男と交尾したい。男にちんこ突っ込まれたい。
こんなこと言うと私のことをヤリマンビッチ女と思うかもしれないが、交際の有無に関わらずセックスしたがる女のことをビッチと称するのなら、私はビッチで間違いないのだろう。異論はない。
だってセックス大好きだもん。超気持ちいいもん。
別に恋愛感情なくたってできるし、恋愛感情なくたって超気持ちいいし。むしろ、ない方が良いかもしんない。私にとっては、だけど。
一人の男と色んな事するのも良し。色んな男とするのも良し。様々なシチュエーションを楽しむも良し。
男もちんこもセックスも一期一会。同じものなんて何一つとしてない。みんな違って、みんないい。はい、名言きた。
ちなみに私。
会社では入社当時からずっと、コミュ障の地味子を演じていたりする。理由は簡単。人付き合いが面倒臭いから。以上。
私がどうしてセックス大好きのヤリマンビッチ女になったかは置いといて、私は今、ものすごいイライラしている。ていうか、ムラムラしている。典型的な欲求不満の症状だ。
ここ最近の私といえば、通っているジムのマッチョ男とセックスするのがお気に入りだったのだけど、某ウイルスのせいでジムは臨時休業。細マッチョにマジマッチョ、学生マッチョにガチアスリートにおっさんマッチョ。色んなマッチョとの色んな一期一会セックスを楽しんできたというのに、それができなくなってしまった。ものすごく残念でたまらなきけど、まあ仕方ない。
ならば他の場所で見繕うまで、と意気込んで馴染みのBARに行こうとも、換気の悪い密閉された空間はNGというお達し。お相手を探そうにも探せない状況になってしまった。残念すぎるとけど、これも仕方ない。
そんなこんなでもう二週間。仕方ないと分かっていても、こんこんと湧き上がる性欲が一向に抑えられない私は正真正銘のビッチ女なのかもしれない。
もちろん家では自慰に励んでる。寝食を惜しんで励んでいる。だというのに、全然足りない。むしろ、色んな玩具を突っ込めば突っ込むほど、本物が欲しくて堪らなくなって。
あーーーーー!セックスがしたい!!生ちんぽが欲しいーー!
と、生ちんぽに飢えイライラむらむらの最高潮にいたのが一昨日までの自分。
昨日飛んで、今日。
無事、溜まった性欲を発散できて、今の私はとてもスッキリしている。そう。台風の過ぎ去った後の晴天のように、とてもスッキリしている。
生理的には。
反対に、内情的にはものすごーくモヤモヤムカムカイライラしている。それもこれも全部アイツが……って、忘れよ!セックスできたんだから、まあいいじゃん!相手がアレで内容もアレだったけど、そんなこともあるさ。
だってセックスは一期一会!内容の良し悪しは置いといて、貴重な経験をしたってことにしとこ!そーしとこ!
さあて、今日は後これだけデータ入力すれば終わりだ。時間は五時。この調子だと定時きっかりに終わりそう。
夕飯どうしよっかな。最近(自慰するのに)めっきり忙しくって全然作ってなかったからな。久々に手の込んだものでも作ろうかな。
ハンバーグとか、ロールキャベツとか!こう見えて私、料理女子だし。
ーー視界の端に何かがチラッチラ映る。けど、気のせい気のせいーー
ああ、でもオムライスもいいなあ。卵三つ使って、ふわっふわトロットロにするやつ。デミグラスソースかけて、コーヒークリームちょろちょろってかけて。上手くできたら料理アカのSNSにアップしよっかなー、久々に。
あ、そんなん考えてたら就業時間になってたじゃん。よし、帰ろー。
パソコンの電源を落として、誰にするでもなくペコリと頭を下げて、心の中でお疲れ様でしたーと言って。
いつも通り存在感を消して事務所を後にする。
「あ、アオシマ!」
後にする。
私は何も見てないし聞こえてない。
「お、おう。お前も今帰り?奇遇だな。俺も丁度仕事が終わって今帰るとこなんだよ。あ、もちろんこんな時間に帰れるなんて、超珍しいよ?二日連続とかあり得ないから」
さ、帰ろ帰ろ。
地味でコミュ障の私に就業時間以外で話しかけてくる人なんていないし。
「そ、そういえばさ。昨日なんだかんだゲームしなかったじゃん?仕方ないから今日も持ってきてやったぞ、感謝しろよ。俺の最強メンバー見せてやんよ。なんならお前のと交換してやろうか?どうせ碌にレベル上げしてねぇだろし。しょーがねぇやつだな」
なんか周りがうるさいなーと思いつつも、私には何も関係ないからスルースルー。あ、ちょっと走れば急行に乗れるかも。どうしよっかなー。よし、走ろ!
「あ!ちょ、待てよ」
ギリギリセーフで急行列車に乗り込み、ふーっと息を吐く。
今日も一日お疲れ様、みれい。
さあ、帰ってご飯食べてリラックスしよ。
俗にいう。ビッチであるーー
あーーー、ヤリたい。
声に出してはとても言えないので、心の中で盛大に呟く。
ああ、ヤリたい。セックスしたい。男と交尾したい。男にちんこ突っ込まれたい。
こんなこと言うと私のことをヤリマンビッチ女と思うかもしれないが、交際の有無に関わらずセックスしたがる女のことをビッチと称するのなら、私はビッチで間違いないのだろう。異論はない。
だってセックス大好きだもん。超気持ちいいもん。
別に恋愛感情なくたってできるし、恋愛感情なくたって超気持ちいいし。むしろ、ない方が良いかもしんない。私にとっては、だけど。
一人の男と色んな事するのも良し。色んな男とするのも良し。様々なシチュエーションを楽しむも良し。
男もちんこもセックスも一期一会。同じものなんて何一つとしてない。みんな違って、みんないい。はい、名言きた。
ちなみに私。
会社では入社当時からずっと、コミュ障の地味子を演じていたりする。理由は簡単。人付き合いが面倒臭いから。以上。
私がどうしてセックス大好きのヤリマンビッチ女になったかは置いといて、私は今、ものすごいイライラしている。ていうか、ムラムラしている。典型的な欲求不満の症状だ。
ここ最近の私といえば、通っているジムのマッチョ男とセックスするのがお気に入りだったのだけど、某ウイルスのせいでジムは臨時休業。細マッチョにマジマッチョ、学生マッチョにガチアスリートにおっさんマッチョ。色んなマッチョとの色んな一期一会セックスを楽しんできたというのに、それができなくなってしまった。ものすごく残念でたまらなきけど、まあ仕方ない。
ならば他の場所で見繕うまで、と意気込んで馴染みのBARに行こうとも、換気の悪い密閉された空間はNGというお達し。お相手を探そうにも探せない状況になってしまった。残念すぎるとけど、これも仕方ない。
そんなこんなでもう二週間。仕方ないと分かっていても、こんこんと湧き上がる性欲が一向に抑えられない私は正真正銘のビッチ女なのかもしれない。
もちろん家では自慰に励んでる。寝食を惜しんで励んでいる。だというのに、全然足りない。むしろ、色んな玩具を突っ込めば突っ込むほど、本物が欲しくて堪らなくなって。
あーーーーー!セックスがしたい!!生ちんぽが欲しいーー!
と、生ちんぽに飢えイライラむらむらの最高潮にいたのが一昨日までの自分。
昨日飛んで、今日。
無事、溜まった性欲を発散できて、今の私はとてもスッキリしている。そう。台風の過ぎ去った後の晴天のように、とてもスッキリしている。
生理的には。
反対に、内情的にはものすごーくモヤモヤムカムカイライラしている。それもこれも全部アイツが……って、忘れよ!セックスできたんだから、まあいいじゃん!相手がアレで内容もアレだったけど、そんなこともあるさ。
だってセックスは一期一会!内容の良し悪しは置いといて、貴重な経験をしたってことにしとこ!そーしとこ!
さあて、今日は後これだけデータ入力すれば終わりだ。時間は五時。この調子だと定時きっかりに終わりそう。
夕飯どうしよっかな。最近(自慰するのに)めっきり忙しくって全然作ってなかったからな。久々に手の込んだものでも作ろうかな。
ハンバーグとか、ロールキャベツとか!こう見えて私、料理女子だし。
ーー視界の端に何かがチラッチラ映る。けど、気のせい気のせいーー
ああ、でもオムライスもいいなあ。卵三つ使って、ふわっふわトロットロにするやつ。デミグラスソースかけて、コーヒークリームちょろちょろってかけて。上手くできたら料理アカのSNSにアップしよっかなー、久々に。
あ、そんなん考えてたら就業時間になってたじゃん。よし、帰ろー。
パソコンの電源を落として、誰にするでもなくペコリと頭を下げて、心の中でお疲れ様でしたーと言って。
いつも通り存在感を消して事務所を後にする。
「あ、アオシマ!」
後にする。
私は何も見てないし聞こえてない。
「お、おう。お前も今帰り?奇遇だな。俺も丁度仕事が終わって今帰るとこなんだよ。あ、もちろんこんな時間に帰れるなんて、超珍しいよ?二日連続とかあり得ないから」
さ、帰ろ帰ろ。
地味でコミュ障の私に就業時間以外で話しかけてくる人なんていないし。
「そ、そういえばさ。昨日なんだかんだゲームしなかったじゃん?仕方ないから今日も持ってきてやったぞ、感謝しろよ。俺の最強メンバー見せてやんよ。なんならお前のと交換してやろうか?どうせ碌にレベル上げしてねぇだろし。しょーがねぇやつだな」
なんか周りがうるさいなーと思いつつも、私には何も関係ないからスルースルー。あ、ちょっと走れば急行に乗れるかも。どうしよっかなー。よし、走ろ!
「あ!ちょ、待てよ」
ギリギリセーフで急行列車に乗り込み、ふーっと息を吐く。
今日も一日お疲れ様、みれい。
さあ、帰ってご飯食べてリラックスしよ。
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