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妹だと思っていた幼馴染が無理矢理ついてきたので
ヒューゴ(4)
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俺は今まで性に関してはあまり興味がなく、仲間と騒いだり剣を振るったりしてる方が楽しかったと感じていた。
だからそれに関しての知識もあまりなかったが、実際の性行為は想像していた以上にヤバかった。つーか、舐めていた。気持ち良すぎて魔物と戦うよりも湧き上がる性欲との方が多く戦ってたんじゃないかって疑ってしまう程だった。
所構わずがっついてしまった自覚はある。稚拙で自己満だった自覚も。
行為の後俺はいつも後悔し、次こそアンを気持ち良くさせようと心に決めるのだが、アンを見るとすぐにムラムラして湧き上がる性欲に抗うことなんてできるはずもなく、結局いつも性欲が暴走して自分本意なものになってしまうのだった。
俺達の間に起こった出来事はすぐに3人にもバレてしまったようで、一番の年長者であるエルヴィスが俺に性教育をしてくれ、避妊の仕方を習った。
アンに子供が出来てしまうと一緒に旅を続けられなくなるので、どんなに理性が跳んでも避妊だけはしっかりするようにした。
そんな俺らの様子にライオスは悔しそうに顔をしかめていたが、もうアンと俺は結ばれたのだからちょっかいは出すなとしっかりと釘をさした。
もちろん、名実共にアンを守るため、今まで以上に修行に励み、俺はついにライオスにも負けないくらい強くなった。
何だかんだあって、俺達は当初の予定通り二年で魔王を倒すことができたのだった。
◇
王都に戻ると大勢の国民に囲まれ、皆魔王の討伐と、俺達の帰還を喜んでくれた。
涙ながらに握手を求められ、感謝を述べられ、沢山の抱擁を受けた。
俺、頑張って良かった。素直にそう思えた。
城では国王を初めとする国の重鎮達がずらりと並び、俺達を出迎えた。流石にアンは連れていけないので、用意された俺の部屋で待機してもらっている。
長々と国王が話し始め、それをぼーっと聞く。
ぶっちゃけかなり疲れた。
帰りはエルヴィスの転送魔法のおかげで一瞬で帰ってこれたとはいえ、魔王との戦いの疲れはまだ取れない。
早くアンのおっぱいに顔を埋めたい。布団の中でアンに抱きしめられて、そのまま寝たい。欲を言えば、一発やって抜かずにそのまま寝たい。で、目覚めたらそのまままた一発やりたい。
そんなことを想像していたら急に国王に話を振られた。
「と、言うわけで勇者ヒューゴには褒美として近衛騎士団の団長に任命し、我が娘第二王女ヘレナとの婚姻を許す」
「っえ!?」
話の流れも分からず急にそんなことを言われ、パニックになる。
「では、諸君。大義であった。各々休むといい」
「っは」
俺があたふたしている間にその場は解散となり、皆続々と部屋から出ていった。
何だかよく分からないが、このままではマズイと思い、無礼を承知で国王の前に駆け出す。
「あ、あの!!待ってください!俺、そんなの望んでません!」
国王の近衛騎士に阻まれるが、何とか国王に訴える。
「ふむ。褒美が足りないと申すか。我が娘では不足か?」
「いえ、滅相もありません!しかし、俺には心に決めた相手がいます。そいつと村に帰る予定なのです。申し訳ありませんが、近衛騎士にもなれません。決して、褒美に不服があるわけではありません!」
城に縛られるのなんてまっぴらごめんだ。他の相手と結婚なんて冗談じゃない。
俺は必死になって訴えた。
国王と向かい合ったまま、暫くの間沈黙が流れる。
俺は本気であると伝えたくて、決して目を反らさなかった。
「…………わかった。いいだろう。ではかわりに他の褒美を用意するとしよう。できれば、国を救った勇者に名誉を与えたかったが、本人が要らないというのなら仕方ない」
話の分かるおじさんでホッとする。国王に無理強いされたら拒否するのはかなり大変だろう。
「ただし、凱旋祝賀パーティにはヘレナと参加してもらう。あの子も勇者と結婚できると喜んでいたのだ。思い出くらいつくってやってくれ」
まあ、それくらいなら。
俺は即座に首を縦に振った。
それが、大変なことになるとも知らず。
だからそれに関しての知識もあまりなかったが、実際の性行為は想像していた以上にヤバかった。つーか、舐めていた。気持ち良すぎて魔物と戦うよりも湧き上がる性欲との方が多く戦ってたんじゃないかって疑ってしまう程だった。
所構わずがっついてしまった自覚はある。稚拙で自己満だった自覚も。
行為の後俺はいつも後悔し、次こそアンを気持ち良くさせようと心に決めるのだが、アンを見るとすぐにムラムラして湧き上がる性欲に抗うことなんてできるはずもなく、結局いつも性欲が暴走して自分本意なものになってしまうのだった。
俺達の間に起こった出来事はすぐに3人にもバレてしまったようで、一番の年長者であるエルヴィスが俺に性教育をしてくれ、避妊の仕方を習った。
アンに子供が出来てしまうと一緒に旅を続けられなくなるので、どんなに理性が跳んでも避妊だけはしっかりするようにした。
そんな俺らの様子にライオスは悔しそうに顔をしかめていたが、もうアンと俺は結ばれたのだからちょっかいは出すなとしっかりと釘をさした。
もちろん、名実共にアンを守るため、今まで以上に修行に励み、俺はついにライオスにも負けないくらい強くなった。
何だかんだあって、俺達は当初の予定通り二年で魔王を倒すことができたのだった。
◇
王都に戻ると大勢の国民に囲まれ、皆魔王の討伐と、俺達の帰還を喜んでくれた。
涙ながらに握手を求められ、感謝を述べられ、沢山の抱擁を受けた。
俺、頑張って良かった。素直にそう思えた。
城では国王を初めとする国の重鎮達がずらりと並び、俺達を出迎えた。流石にアンは連れていけないので、用意された俺の部屋で待機してもらっている。
長々と国王が話し始め、それをぼーっと聞く。
ぶっちゃけかなり疲れた。
帰りはエルヴィスの転送魔法のおかげで一瞬で帰ってこれたとはいえ、魔王との戦いの疲れはまだ取れない。
早くアンのおっぱいに顔を埋めたい。布団の中でアンに抱きしめられて、そのまま寝たい。欲を言えば、一発やって抜かずにそのまま寝たい。で、目覚めたらそのまままた一発やりたい。
そんなことを想像していたら急に国王に話を振られた。
「と、言うわけで勇者ヒューゴには褒美として近衛騎士団の団長に任命し、我が娘第二王女ヘレナとの婚姻を許す」
「っえ!?」
話の流れも分からず急にそんなことを言われ、パニックになる。
「では、諸君。大義であった。各々休むといい」
「っは」
俺があたふたしている間にその場は解散となり、皆続々と部屋から出ていった。
何だかよく分からないが、このままではマズイと思い、無礼を承知で国王の前に駆け出す。
「あ、あの!!待ってください!俺、そんなの望んでません!」
国王の近衛騎士に阻まれるが、何とか国王に訴える。
「ふむ。褒美が足りないと申すか。我が娘では不足か?」
「いえ、滅相もありません!しかし、俺には心に決めた相手がいます。そいつと村に帰る予定なのです。申し訳ありませんが、近衛騎士にもなれません。決して、褒美に不服があるわけではありません!」
城に縛られるのなんてまっぴらごめんだ。他の相手と結婚なんて冗談じゃない。
俺は必死になって訴えた。
国王と向かい合ったまま、暫くの間沈黙が流れる。
俺は本気であると伝えたくて、決して目を反らさなかった。
「…………わかった。いいだろう。ではかわりに他の褒美を用意するとしよう。できれば、国を救った勇者に名誉を与えたかったが、本人が要らないというのなら仕方ない」
話の分かるおじさんでホッとする。国王に無理強いされたら拒否するのはかなり大変だろう。
「ただし、凱旋祝賀パーティにはヘレナと参加してもらう。あの子も勇者と結婚できると喜んでいたのだ。思い出くらいつくってやってくれ」
まあ、それくらいなら。
俺は即座に首を縦に振った。
それが、大変なことになるとも知らず。
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