【R18】異世界でもキャリアアップを望む

遙くるみ

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本編

ジョセフ(3)

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 ベッドの上に四つん這いになったサトゥに覆い被さるようにして、自分の身体を重ねる。
 彼女は小柄で、子供のような可愛らしい顔立ちをしているのに、服を脱ぐとメリハリのついたとても艶かしい大人の女の身体つきをしていた。

 窓から差す月明かりによって、サトゥの背中は、光を放っているかのように白く浮かび上がっている。なだらかな肩に手を置き、そのまま背中を撫で下ろす。腰はしっかりと括れていて、その下には丸みを帯びた臀部がある。中指でその官能的な曲線を確かめるように撫で、そのまま割れ目へ指を這わす。
 彼女のそこは、既に充分過ぎるくらいの蜜で潤っていて、指先にトロリと愛液が絡み付いてくる。
 溢れ出た蜜を掬い上げれば、俺の下でサトゥが小さく震えた。吐く息も短く荒い。
 その反応に満足し、俺は執拗にそこを愛撫をする。

 ゆっくりと蜜壷へ指を差し込むと、中は熱くトロトロに蕩けていて、柔らかく俺の指を包み込んでくれた。何度か肉壁を擦り、その柔らかさを堪能してから指を抜き、背中に指を滑らせる。彼女の肌は陶磁器のようにキメが細かく滑らかで、触ると跳ね返すような弾力がある。

 サトゥの背中をキャンパスに見立て、愛液で濡れた指でそこをなぞる。月明かりに反射して艶やかに光る線が浮かび上がり、まるで芸術品のような輝きを放っていた。
 背中に指を這わせたまま、そっと首筋に口づける。
 サトゥの肌は俺が吸い付くと簡単に赤くなり、彼女の作り物のように整った肌に人間らしさを与える。そうすることで、遠く手の届かない存在に思えるサトゥを、身近に感じることができた。

 サトゥの背中がピクピクと震え、もどかし気に腰を揺らす。淫らに俺を誘っている。彼女は跡をつけることを嫌がるので、見えない背中や項にこれでもかとたっぷりつけ、それを眺めながら硬く勃ち上がった自身を穿った。

「っんん!」

 サトゥが声を堪えてシーツを力一杯掴む。ゆっくり挿入すると、彼女は顔をシーツに埋め、腰を高く上げて背をしならせた。背中をそっと撫で上げながら、再度奥まで腰を進める。彼女の身体が痺れるように細かく震えて、気持ちいいのだと俺に訴えている。

「っん、っふ」

 色の明暗位しかはっきりとは分からない薄暗闇の中でも、彼女の耳が色付いているのが分かる。
 ゆっくりと抜き差しすると、ぐちゅりぐちゅりと水音が響き、視線を落とせば彼女の太股の辺りまで愛液が溢れているのが見えた。

「っ。……んんっ!」

 彼女は今、とてつもなく感じている。
 だというのに、彼女はそれを否定する。頑なに声を抑え、絶対にこちらに顔を向けることはしない。
 今彼女は必死に快感に耐え、何も感じていないフリをしているのだ。

 馬鹿だなあ、と呆れてしまう。
 こんなに蜜を溢れさせて、こんなに俺のものを締め付けているのに。

 と同時に、可愛いなあ、とも思う。
 本人は感じてないフリをして、しかもそれが俺にバレてないと思ってる。

 こんなに身体全体で悦びを表現しているのに、どの口がそんな事を言うのだ、と思う。説得力というものがまるでない。
 でも彼女がそれを望んでいるから、こちらも気付かないフリをして付き合っている。
 本当は、あの普段の無表情な顔が必死に快楽に耐え、そして歪むところが見たい。もっと形振り構わず、俺を求めてほしい。でも、最中に顔を合わせることを彼女は嫌がるので、今のところ我慢している。
 今のところは、だけど。

 奥深くに挿入したまま、またサトゥの背中に覆い被さる。サトゥが硬く握り締めた拳を、上から自分の手で包む。手も身体も俺にすっぽりと包まれてしまうほどサトゥは小さい。なのに、俺の性器を難なく迎え入れぎゅうぎゅうと締め付けてくる。不思議でたまらない。女体の神秘に感動しながら、俺はまた腰を振る。

「っ!っんぁ!っぁ、っあ!」

 声が抑えきれず漏れてしまったところを執拗に攻めると、サトゥの中がきつく収縮しはじめた。腰を動かしながら背中にキスを繰り返すと、サトゥの息がさらに荒くなり声が漏れる。声を抑える余裕がなくなってきたようで、そのことに満足し一人でニヤリとほくそ笑む。

 もっと、もっと乱れてほしい。もっと、もっと夢中になってほしい。

 そのまま奥の方を重点的に攻めると、背中が大きくしなりサトゥの動きがピタリと止まった。反対に中は俺の性器を今まで以上に締め付け、ビクンビクンと激しく脈打っている。俯いたまま荒い息を必死に整えているのを見て、絶頂したのだと確信する。そう思ったとたんに我慢がきかなくなって、とっくに限界まで高められていた俺も、呆気なく吐精した。

 そのまま体重をかけ、うつ伏せになったサトゥに被さり、腰を抱いて二人横に倒れる。

「っはぁーー」

 さっきまでのどうしようもない衝動が解放され、大きく息を吐く。
 夜は涼しくなってきたものの、部屋の中は互いの熱が籠りひどく蒸し暑かった。それでもサトゥを抱き締めたまま項や耳元にキスを繰り返し余韻に浸っていると、呼吸を整えたサトゥにやんわりと手を外される。もっとくっついていたかったが、どうやら今日はこれまでのようだ。
 残念な気持ちを隠し、そのまま素直に手を解く。

 サトゥの嫌がることはしない。絶対に。
 彼女はまだ俺のことを完全に信用していない。勉強を教え、身体を繋げるようになってまだわずかだ。最初よりは打ち解けてきたようだが、まだまだ壁を感じる。
 ここで無理強いをして逃げられては困る。
 勉強を教えるかわりにセックスをする。それが彼女が持ちかけてきた契約だった。

「それじゃ、ありがと」

 まだ情事の余韻を残したまま、サトゥはささっと服を着て部屋を出ようとした。
 頬は色付き目は涙で濡れ、全身に色香をまとっている。そんな状態の彼女が他の男の目に触れたら、それこそ襲われてしまう。

「送ってくよ。ちょっと待って」

 急いで俺も着替え始めると、慌てたようにサトゥが言う。

「そんな、すぐそこなんだし大丈夫。一人で帰るから」

「だめ。俺が心配だから一緒に行く。夜に女の子一人で外歩かせられないよ」

「女の子って。私なんて全然そんなんじゃないのに」

 サトゥはそれでも断ってくるが、さっさと着替えて立ち上がる。ブツブツ言うサトゥを促し、一緒に部屋を出た。

 いくら同じ敷地内とは言え、こんな夜に一人でなんてとても歩かせられない。サトゥの元いた異世界は余程危機管理意識が低いところだったのか、それとも平和ボケしていたのか。彼女は一人で夜外に出ることに何の躊躇いもないようだった。

 チラッと隣を歩くサトゥを見下ろす。
 その顔にはいつもの無表情が張り付いていたが、どこか情事の余韻を滲ませていた。
 それが俺との行為のせいだと思うと、心が満たさるような気がした。



「一通り文字も覚えたことだし、何か本読んでみる?園芸の本ばかりだけど」

 今日も俺の部屋で肩を並べ勉強をする。
 普段無表情の彼女も、この時だけは表情が変わるようになってきた。

「読んでみたい。一番簡単そうなのがいいかな」

 といっても少し口角が上がるくらいで、まだまだ他人行儀な接し方は崩れない。それでも俺にだけ見せてくれる表情の変化が嬉しい。俺は早く心を開いて欲しくて、必要以上に優しく接した。こんなに誰かに好かれたいと思ったことは初めてだったから、加減が全然わからない。

「じゃあ、これかな。絵がメインだから字は少ないし」

 大きめの図鑑を本棚から取り出しサトゥに渡すと、無表情ながらも彼女の真っ黒な瞳がキラキラと輝き始めた。

「ありがとう」

 一言そう言っただけで真剣に図鑑をめくり始める。そんなサトゥの隣に座りそっと彼女を観察した。

 彼女の姿勢は相変わらず背筋がピンと真っ直ぐ伸びていて、品がある。ペンを持つときだって何の違和感もなく正しく握り、綺麗な持ち方をしていた。部屋に入るとき、椅子に座るとき、お茶を飲むとき、その都度動作が一般のものとは違う。洗礼された貴婦人のものに近い。
 多分元の世界では裕福な家庭に産まれ、何不自由なく暮らしていたのではないだろうか。サトゥは自分の出自を上手く隠しているつもりのようだが、全然隠しきれていない。見る人が見れば、すぐに上流階級のものだとバレてしまうだろう。幸い彼女の周りには人がいないので、今まで特に問題はなかったのだろうけど。

「これは何て読むの?」

 サトゥに聞かれ図鑑を覗きこむ。距離が近くなり、ふわっといい香りが鼻をくすぐる。この香りを嗅ぐだけで、下半身に熱が集まってくる。どんだけ盛ってるんだと自分に呆れるが、彼女の身体を知ってしまえばそれも仕方ない。彼女の肌も仕草も中の締め付けも、全てが一度知ってしまえば止められない依存性の強い薬物のようだった。

「これは『水やりは一日二回』って書いてある。数字も全部読めるようになった?」

 身体の変化を隠し、平静を装って話を続ける。

「ある程度は。その、数え方が私の故郷と似ていたから覚えやすかったの」

 彼女は計算もかなりできた。町の商家よりも早く正確にできるかもしれない。文字の理解も早く、教えたことは直ぐに覚え、頭の回転がものすごく早い。はっきり言って俺なんかよりも頭がいい。もしかしたらあの兄よりも。

 しかし、彼女はそれが特別なことではないかのように振る舞っていた。あたかも誰でもできる普通のことだというように。
 さらに彼女は努力家で勤勉だった。予習復習は欠かさず、意欲的に勉強に取り組み、どこか楽しそうだった。
 この国に、こんなに真面目で頭のいい一般人なんていない。頭の作りも物事の考え方も、この国の人達とは全く違う。
 やはり彼女は遠い異世界から来たのだと、感じさせられた。

 少しずつサトゥのことを知り、もっともっとサトゥのことが知りたくなった。
 彼女は今までどうやって暮らしてきて、何を考え、何をしようと今日々を過ごしているのか。

 関わりたくないと思っていたはずなのに、今ではサトゥの事ばかり考えていた。むしろ、サトゥのことしか考えていない。彼女の身体ももちろんだが、その人間性にどうしようもなく惹かれていた。

 彼女は自分の置かれた状況に不満を漏らさず、誰よりも真面目に仕事に取り組み、常に向上心を胸に抱いていた。同じくらいの歳かと思っていたが、実際はもう少し上なのかもしれない。彼女はとてもしっかりとしていて、揺るがない信念のようなものを持っていた。
 それにサトゥは一人で何でもやろうとし、まるで一人で出来ないことは恥ずかしいことだと思っているようだった。

 確かに一人で出来ることはした方がいいが、全て一人でというのはとても無理だ。でも、そう思う気持ちも分かる。全て自分でやり、他者に何も言わせない強さが欲しい。俺もそう思ったことはある。
 でもやはり実際にそれは難しい。だからこそサトゥも俺に勉強を教えてくれと言ってきたのだろう。そして勉強を教わる以外は、俺に何も求めてこない。それはつまり、勉強を教えてもらえるのならば俺でなくてもいいということだ。悔しいと思う以上に、悲しい。

 サトゥが何故俺を選んだのかは分からない。でも、他の奴じゃなくて本当に良かった。
 他の奴とあの行為をして、あの時のサトゥを見せるなんて絶対に許すことはできない。サトゥが俺を見限らないように、もっと俺に心を開いてくれるようにするにはどうすればいいのか。
 とりあえず、行為の最中はサトゥの嫌がることはせず最大限快感を与えるようにしている。とにかく身体だけでも繋ぎ止めたかった。サトゥは絶対に認めないが、かなり感じていると思う。身体は素直に俺の愛撫を受け入れている。

 早く、心も繋がりたかった。
 もっと俺に興味をもってほしい。
 もっともっと、色んな顔を見せてほしい。
 彼女にとって特別な存在になりたい。

 自分の将来のことなんて忘れ、そんなことばかり毎日考えていた。
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