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案件その六 大学教授 モリス・ブランドン その1
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―――このやりとり、いつまで続くんだろう。
レオン・クオーツは目の前の依頼人を見て心の中でそう呟いた。 隣に座る事務官のロゼット・ミュラーも同じことを思っているのか少し疲れた表現をしている。
「…………もう1度聞きます。婚約破棄の理由を教えて下さい。」
「それはいえません。」
「…………どうしてもですか?」
「どうしてもです。」
「「・・・・・・・・」」
「何度言われても、婚約破棄の理由については話せません!! 」
「「・・・・・・・・・・」」
---------面倒くさいの来たなあ~~。
心の中でそう叫びながらレオンとロゼットは顔を見合わせながら、はぁぁ~と深い溜息をついた。
依頼人の名はモリス・ブランドン。
職業は大学で考古学を教えている教授。 婚約者は一回り年下のアリーチェ・リリス。女学校で同じく講師として働いている。
元々、アリーチェとは家が近所の幼馴染同士だったため、アリーチェは幼いころからモリス氏に思いを寄せていたらしく、長年にわたる熱烈なアプローチの末、2人は 交際を始め、来月式を上げる予定だったのだが突如、ブランドン氏が婚約破棄したいと第3者意見司法機関に相談しにやってきたのだ。
「も~、何であそこまで破棄の理由を言わないんでしょう?」
ブランドン氏が帰ったあと、書類整理をしていたロゼットがそうぼやいた。
「婚約者が不貞してた……はないよな。話を聞く限り、婚約者の女性のほうがブランドン氏にベタ惚れのようだし。」
「じゃあ・・・・ブランドン氏が不貞していたとか‥…」
「うーん……」
顎に手を当てながらレオンは考えこみ、俺の推測だけど…と前置きすると……
「なんとなくだけど、あの人追いつめられている感じするんだよなぁ。」
「追いつめられてる……ですか?」
「追いつめられているって言っても、不貞行為をした者の疚しさとか焦りとかではなくて、もっと別の何かを隠している感じするんだよなぁ。」
「……レオン弁護官……ちょっと何言っているのかわかんないんですけど。」
「うん。自分でも正直何言ってるんだって思ってるよ。それに………」
――――こうするしか・・・・彼女を守れない・・・・
帰り際、ブランドン氏が呟いたその一言がレオンの耳に残り、刺のように引っかかっていた。
「・・・・・・あれはどういう意味なんだ?」
「?レオン弁護官何か言いました?」
「あぁ……何でもない。とりあえず明日ブランドン氏の勤める大学にいって学生たちに話を聞いてみよう。何か分かるかも知れないし。」
「了解!!」
レオン・クオーツは目の前の依頼人を見て心の中でそう呟いた。 隣に座る事務官のロゼット・ミュラーも同じことを思っているのか少し疲れた表現をしている。
「…………もう1度聞きます。婚約破棄の理由を教えて下さい。」
「それはいえません。」
「…………どうしてもですか?」
「どうしてもです。」
「「・・・・・・・・」」
「何度言われても、婚約破棄の理由については話せません!! 」
「「・・・・・・・・・・」」
---------面倒くさいの来たなあ~~。
心の中でそう叫びながらレオンとロゼットは顔を見合わせながら、はぁぁ~と深い溜息をついた。
依頼人の名はモリス・ブランドン。
職業は大学で考古学を教えている教授。 婚約者は一回り年下のアリーチェ・リリス。女学校で同じく講師として働いている。
元々、アリーチェとは家が近所の幼馴染同士だったため、アリーチェは幼いころからモリス氏に思いを寄せていたらしく、長年にわたる熱烈なアプローチの末、2人は 交際を始め、来月式を上げる予定だったのだが突如、ブランドン氏が婚約破棄したいと第3者意見司法機関に相談しにやってきたのだ。
「も~、何であそこまで破棄の理由を言わないんでしょう?」
ブランドン氏が帰ったあと、書類整理をしていたロゼットがそうぼやいた。
「婚約者が不貞してた……はないよな。話を聞く限り、婚約者の女性のほうがブランドン氏にベタ惚れのようだし。」
「じゃあ・・・・ブランドン氏が不貞していたとか‥…」
「うーん……」
顎に手を当てながらレオンは考えこみ、俺の推測だけど…と前置きすると……
「なんとなくだけど、あの人追いつめられている感じするんだよなぁ。」
「追いつめられてる……ですか?」
「追いつめられているって言っても、不貞行為をした者の疚しさとか焦りとかではなくて、もっと別の何かを隠している感じするんだよなぁ。」
「……レオン弁護官……ちょっと何言っているのかわかんないんですけど。」
「うん。自分でも正直何言ってるんだって思ってるよ。それに………」
――――こうするしか・・・・彼女を守れない・・・・
帰り際、ブランドン氏が呟いたその一言がレオンの耳に残り、刺のように引っかかっていた。
「・・・・・・あれはどういう意味なんだ?」
「?レオン弁護官何か言いました?」
「あぁ……何でもない。とりあえず明日ブランドン氏の勤める大学にいって学生たちに話を聞いてみよう。何か分かるかも知れないし。」
「了解!!」
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