4 / 4
その4
しおりを挟む
最終回です。
---------------------------------------------------------
ブランドンとの面談から2週間後のことだった。
元老院の議員が所有する土地で、1人の男が不法侵入の罪で逮捕された。
「くっそ……離せ!!離せぇぇ~~!!」
「オイッ、暴れるな!!」
「イヤだああぁ~~~!!モーリスゥゥゥ~~~~~!!」
男ーブランドンにつきまとっていた元庭師ーは必死に抵抗するもズルズルと警察に連行されていった。
それからさらに数ヶ月後、第3者意見司法機関のオフィスで事務作業をしていたロゼットの耳に「ただいまぁ~」と言う声が聴こえたので振り返ると、所用で裁判所に行っていたレオンがぐったりとした様子で帰ってきた。
「……レオン弁護官滅茶苦茶お疲れのようですけどどうしたんですか?」
書類を提出するために裁判所に行っただけなのにどうしてこんなに疲れているんだ。と疑問に思いながらロゼットは水の入ったコップをレオンに差し出した。
「ああっ、ありがとう・・・実は書類を提出した後、今日があの男の裁判があったのを思い出して傍聴しに行ったんだけど・・・」
「あ~、そういえば今日でしたよね。」
あの日、レオンにどうしたいかと尋ねられたブランドンはあの男を訴えると告げた。その後、警察にも相談に行き被害届を出しそれが受理された数日後、 ブランドンの友人が所有する別荘に潜伏していたことが判明し、その別荘の管理人の通報によって男は逮捕された。男は別荘の中に勝手に地下室を作っていたらしく、そこに潜伏していたことが判明した。
「しかもアイツ、あそこにブランドンさんを監禁するつもりだったらしい。」
「ええっ?」
地下室の中には、自分で作ったであろう牢獄や、さらにどこで手に入れたのか鎖、手錠などが用意されてあり、ブランドンが付きまとい及び肉体関係を迫られていたという証言もあり、男がブランドンを拉致監禁しようと企んでいたことが判明したことで、ブランドンが訴えると言ったこともあり男が重い処罰が下されることが確実になった。
「このことブランドン夫婦には伝えますか?」
「う~ん、安定期に入ったとはいえまだまだ油断はできないから、とりあえずブランドンさんには報告しておこう。」
あの後、ブランドンとアリーチェは無事入籍し、現在は北部にある大学に移籍するのを期に、安定期に入った妻を伴い北部に移住した。
「そういえばアイツ、裁判のときにブランドンさんのことを話していたんだけどさ・・・」
「あの人の姿を始めてみたとき、心の奥が燃え上がって天に上るような高揚感に包まれたんだ。そして気づいたんだ。彼は俺の運命の人なんだって。そして彼も俺を思っているんだって、あの夜彼が俺を求めている。来いよと誘っているのはわかっていたから彼の部屋に入ったのに、旦那様達は何故か俺を罵倒し解雇した。それでも彼を諦めたくなかったから色々なツテを頼って彼が働く大学の前で待ち伏せて彼に愛の告白をしたのに彼は世間の目を気にして俺の返事を断った。俺達は相思相愛なのに!!
だから俺は何度も何度も愛の告白をしたのに彼は応えてくれなかった。しかも彼の教え子だというヤツらは彼には婚約者がいるから諦めろ、これ以上付き纏うなと言いやがる!!
そんなの嘘に決まっている。彼は世間体を守るためにあの女を婚約者って言っているだけ、彼の恋人は俺だ。だから生意気なあの女を突き飛ばした。それの何が悪い?
……地下室の牢獄?あれは彼のために作ったんだ。だって彼が素直にならないから鎖と手錠をかけて彼をあの牢獄に繋いで牢獄に閉じ込めてしまえば、彼は永遠に俺のモノになる。ドロッドロに溺れるほど彼に愛を注いでやれば彼は一生俺のそばにいる。はははは……」
「「…………」」
男の言い分にレオンとロゼットは顔を見合わせたあと叫んだ。
「ちょっと何言ってんのかわかんないんですけど~~!!」
「てゆうか、病みがどっエラ~い深すぎるんですけど~~!!」
それからしばらくして、男は別荘への不法侵入に加え勝手に建物の中に地下室を作ったこと、ブランドンに対する付き纏い罪及び脅迫罪と拉致監禁未遂、アリーチェに対する傷害罪など諸々の罪で、本土から離れた孤島の刑務所に収容された。
この刑務所は、大罪人や精神異常者が収容しされており、収容されてしまえば永遠にでれないと言われており、その男が本土に戻ることは永遠になかった。
ブランドン夫婦のもとに元気な男の子が生まれたという連絡がきたのはそれから半年後のことだった。
---------------------------------------------------------おまけ
「ほんっと、あの元庭師の男、大学の正門で見たときはわかんなかったけど、裁判のときもう目が澱んでてめ~~っちゃくちゃ恐かったぞ!!あれがいま流行りのヤンデレってヤツなのか?」
「センセイ、それはヤンデレではなく、病んどるんです。」
「病んどる………なるほど。」
おわり
---------------------------------------------------------
ブランドンとの面談から2週間後のことだった。
元老院の議員が所有する土地で、1人の男が不法侵入の罪で逮捕された。
「くっそ……離せ!!離せぇぇ~~!!」
「オイッ、暴れるな!!」
「イヤだああぁ~~~!!モーリスゥゥゥ~~~~~!!」
男ーブランドンにつきまとっていた元庭師ーは必死に抵抗するもズルズルと警察に連行されていった。
それからさらに数ヶ月後、第3者意見司法機関のオフィスで事務作業をしていたロゼットの耳に「ただいまぁ~」と言う声が聴こえたので振り返ると、所用で裁判所に行っていたレオンがぐったりとした様子で帰ってきた。
「……レオン弁護官滅茶苦茶お疲れのようですけどどうしたんですか?」
書類を提出するために裁判所に行っただけなのにどうしてこんなに疲れているんだ。と疑問に思いながらロゼットは水の入ったコップをレオンに差し出した。
「ああっ、ありがとう・・・実は書類を提出した後、今日があの男の裁判があったのを思い出して傍聴しに行ったんだけど・・・」
「あ~、そういえば今日でしたよね。」
あの日、レオンにどうしたいかと尋ねられたブランドンはあの男を訴えると告げた。その後、警察にも相談に行き被害届を出しそれが受理された数日後、 ブランドンの友人が所有する別荘に潜伏していたことが判明し、その別荘の管理人の通報によって男は逮捕された。男は別荘の中に勝手に地下室を作っていたらしく、そこに潜伏していたことが判明した。
「しかもアイツ、あそこにブランドンさんを監禁するつもりだったらしい。」
「ええっ?」
地下室の中には、自分で作ったであろう牢獄や、さらにどこで手に入れたのか鎖、手錠などが用意されてあり、ブランドンが付きまとい及び肉体関係を迫られていたという証言もあり、男がブランドンを拉致監禁しようと企んでいたことが判明したことで、ブランドンが訴えると言ったこともあり男が重い処罰が下されることが確実になった。
「このことブランドン夫婦には伝えますか?」
「う~ん、安定期に入ったとはいえまだまだ油断はできないから、とりあえずブランドンさんには報告しておこう。」
あの後、ブランドンとアリーチェは無事入籍し、現在は北部にある大学に移籍するのを期に、安定期に入った妻を伴い北部に移住した。
「そういえばアイツ、裁判のときにブランドンさんのことを話していたんだけどさ・・・」
「あの人の姿を始めてみたとき、心の奥が燃え上がって天に上るような高揚感に包まれたんだ。そして気づいたんだ。彼は俺の運命の人なんだって。そして彼も俺を思っているんだって、あの夜彼が俺を求めている。来いよと誘っているのはわかっていたから彼の部屋に入ったのに、旦那様達は何故か俺を罵倒し解雇した。それでも彼を諦めたくなかったから色々なツテを頼って彼が働く大学の前で待ち伏せて彼に愛の告白をしたのに彼は世間の目を気にして俺の返事を断った。俺達は相思相愛なのに!!
だから俺は何度も何度も愛の告白をしたのに彼は応えてくれなかった。しかも彼の教え子だというヤツらは彼には婚約者がいるから諦めろ、これ以上付き纏うなと言いやがる!!
そんなの嘘に決まっている。彼は世間体を守るためにあの女を婚約者って言っているだけ、彼の恋人は俺だ。だから生意気なあの女を突き飛ばした。それの何が悪い?
……地下室の牢獄?あれは彼のために作ったんだ。だって彼が素直にならないから鎖と手錠をかけて彼をあの牢獄に繋いで牢獄に閉じ込めてしまえば、彼は永遠に俺のモノになる。ドロッドロに溺れるほど彼に愛を注いでやれば彼は一生俺のそばにいる。はははは……」
「「…………」」
男の言い分にレオンとロゼットは顔を見合わせたあと叫んだ。
「ちょっと何言ってんのかわかんないんですけど~~!!」
「てゆうか、病みがどっエラ~い深すぎるんですけど~~!!」
それからしばらくして、男は別荘への不法侵入に加え勝手に建物の中に地下室を作ったこと、ブランドンに対する付き纏い罪及び脅迫罪と拉致監禁未遂、アリーチェに対する傷害罪など諸々の罪で、本土から離れた孤島の刑務所に収容された。
この刑務所は、大罪人や精神異常者が収容しされており、収容されてしまえば永遠にでれないと言われており、その男が本土に戻ることは永遠になかった。
ブランドン夫婦のもとに元気な男の子が生まれたという連絡がきたのはそれから半年後のことだった。
---------------------------------------------------------おまけ
「ほんっと、あの元庭師の男、大学の正門で見たときはわかんなかったけど、裁判のときもう目が澱んでてめ~~っちゃくちゃ恐かったぞ!!あれがいま流行りのヤンデレってヤツなのか?」
「センセイ、それはヤンデレではなく、病んどるんです。」
「病んどる………なるほど。」
おわり
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
幼馴染以上、婚約者未満の王子と侯爵令嬢の関係
紫月 由良
恋愛
第二王子エインの婚約者は、貴族には珍しい赤茶色の髪を持つ侯爵令嬢のディアドラ。だが彼女の冷たい瞳と無口な性格が気に入らず、エインは婚約者の義兄フィオンとともに彼女を疎んじていた。そんな中、ディアドラが学院内で留学してきた男子学生たちと親しくしているという噂が広まる。注意しに行ったエインは彼女の見知らぬ一面に心を乱された。しかし婚約者の異母兄妹たちの思惑が問題を引き起こして……。
顔と頭が良く性格が悪い男の失恋ストーリー。
※流血シーンがあります。(各話の前書きに注意書き+次話前書きにあらすじがあるので、飛ばし読み可能です)
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
さようなら、あなたとはもうお別れです
四季
恋愛
十八の誕生日、親から告げられたアセインという青年と婚約した。
幸せになれると思っていた。
そう夢みていたのだ。
しかし、婚約から三ヶ月ほどが経った頃、異変が起こり始める。
愛のゆくえ【完結】
春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした
ですが、告白した私にあなたは言いました
「妹にしか思えない」
私は幼馴染みと婚約しました
それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか?
☆12時30分より1時間更新
(6月1日0時30分 完結)
こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね?
……違う?
とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。
他社でも公開
不実なあなたに感謝を
黒木メイ
恋愛
王太子妃であるベアトリーチェと踊るのは最初のダンスのみ。落ち人のアンナとは望まれるまま何度も踊るのに。王太子であるマルコが誰に好意を寄せているかははたから見れば一目瞭然だ。けれど、マルコが心から愛しているのはベアトリーチェだけだった。そのことに気づいていながらも受け入れられないベアトリーチェ。そんな時、マルコとアンナがとうとう一線を越えたことを知る。――――不実なあなたを恨んだ回数は数知れず。けれど、今では感謝すらしている。愚かなあなたのおかげで『幸せ』を取り戻すことができたのだから。
※異世界転移をしている登場人物がいますが主人公ではないためタグを外しています。
※曖昧設定。
※一旦完結。
※性描写は匂わせ程度。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載予定。
〈完結〉だってあなたは彼女が好きでしょう?
ごろごろみかん。
恋愛
「だってあなたは彼女が好きでしょう?」
その言葉に、私の婚約者は頷いて答えた。
「うん。僕は彼女を愛している。もちろん、きみのことも」
【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する
ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。
夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。
社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。
ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。
「私たち、離婚しましょう」
アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。
どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。
彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。
アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。
こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる