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お茶会編。
104話『お茶会準備』
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エミリア視点です。 説明過多。
ナナリーのサロンからしばらくは、
私とマリエラはナナリーから避けられている。
どうも、サロンで言った言葉が気に障ったようだ。
でもこちらから話しかけるとツンツンしながらも、接してくれるんだけどね。
そんな平和な毎日を過ごしながら、日数が経過していった。
ちなみに、ナナリーのサロンでナナリーのメシマズを哀れに思ったマリエラは、
自分のところにいる侍女の一人を卒業まで、レンタルした。
マリエラの侍女は全部で3人だ。
1人減ったところで問題ないようだった。
そして、いよいよ明日は『聖霊の白乙女』のメンバーとのお茶会の日だ。
招待状を送ったジョシュアとシンシアからは残念なことにお断りの
返事が返ってきた。
最近、奇妙な病気が王国の西側の領地で流行っているらしく、
ジョシュアとシンシアもお母様の手伝いで走り回っているそうだ。
現在、私とベリアル様、そして従者達は
パーティ会場である教室の飾りつけ中だ。
放課後、皆には早々に帰ってもらって飾り付けを開始した。
ちなみに明日は学園は休みよ。
お茶会の予約できる日は休日しか予約ができないのだ。
年月や1週間は日本と同じ。
まぁ、ゲーム中でも日本式だったけどね。
この大陸の1週間は5日働いて、2日休みが普通。
学園も同じだ。
なぜか日本と同じカレンダーもあるのが不思議だ。
広めたのは、東の大陸の商品関連を扱うホットネン商会だ。
そして、明日からちょうど休みに入るのだ。
それと、昨日やっとラナー王妃陛下から招待状のカードが届いた。
開催日時は1月の最初の休みの日。
ドレスコードは全員、淡いパステルカラー。
男性はパーティ用のパステルスーツ。
女性はエンパイアラインのパステルドレスだ。
時間と場所は夜の21時に王宮にあるラナー様の自室だ。
自室と言っても、目の前にベッドがある場所ではないよ。
ちゃんと寝室の隣にある談話が出来る広さのあるリビングだ。
40畳くらいの広さの大理石の部屋だ。
私はよくお妃教育で呼ばれて行っていたので、いつもの勉強する場所のはずだ。
話がかなり逸れてしまった。
まぁ、ラナー様のお茶会まで、まだまだ時間はある。
今は自分の開くお茶会の準備に集中しよう。
私とベリアル様の考えたお茶会の部屋のイメージは『勇敢なる魔術師団』
のラストダンジョン暗黒宮殿の広間だ。
15人の魔術師達が邪神クトゥルワと戦う場所である。
黒い天幕やレースを壁や天井に貼り付けていく。
教室の前半分の床には六芒星の刺繍された大きめの絨毯を用意した。
テーブルは高めのスタンドテーブルで黒。
漆塗りがされていて、美しい光沢が目立つ。
細く、真っ白いレース状のテーブルクロスをかけてある。
※テーブルクロスの下には状態維持のスクロールを置く。
絨毯の魔法陣を囲むように5つの机は配置されている。
テーブルには、それぞれ皆が頼んだケーキ類をおく予定だ。
教室の後ろの部分には黒の絨毯と背もたれのない
白の革ソファーを4つ用意した。
一番後ろには少し豪華な背もたれつきのソファーも置いた。
金の肘掛とワインレッドのシルク生地の光沢を存分に生かした作りだ。
私とベリアル様の明日の格好の予定は、
ベリアル様が邪神クトゥルワで私が黄昏の巫女姫フェニアだ。
設置した一番後ろのソファーに座って、皆を待つのだ。
ラスボスっぽいでしょ?
実は、この提案はベリアル様からの提案だ。
ベリアル様はラストダンジョンの話が好きなようで、
そのセッティングをしたいと頼まれたのだった。
邪神とフェニアの話は小説の最終巻に語られる。
邪神はそのまま邪神だ。
ラストダンジョンの支配者で世界を破滅に導いていた。
その理由がなんとも切ない内容だったりする。
黄昏の巫女姫フェニアは人間達から邪神のイケニエにされた姫だ。
自分の命を救ってくれた邪神クトゥルワとは恋仲であるのが
ラストストーリーで明かされる。
邪神はイケニエなんて望んでいなかった。
なのに、勝手に起こる自然災害を邪神のせいにして、
何の罪も無い黄昏の巫女姫をイケニエにした人間に怒り、
人間を滅ぼすために邪神は動いていたのだ。
物語のラスト、邪神に止めを刺す魔術師団の攻撃で
クトゥルワを庇い命を落とす巫女姫。
クトゥルワは悲しみ、涙を流す。
巫女姫を追って、自ら命を投げ出すのだ。
この話がベリアル様は好きだという。
言葉にして言わないけれど、意外と乙女チックだった。
もちろん、私も好きな話だ。
ベリアル様の邪神の衣装は、
黒の戦士用の長めのサーコートの鎧に、肩当と漆黒のマント。
黒の艶やかな鱗ズボンに、黒い騎士用の膝上まである鎧靴。
手は漆黒の鱗篭手だ。
白銀の髪はそのまま背中に流し、角を出してもらって完成だ。
私は、黄昏色の巫女姫と同じ夕日色の髪を存分に生かしたいのでそのままだ。
服装は、黒い巫女服だ。
白衣の上に漆黒の千早、漆黒の袴を着る。
帯や飾り紐は髪の色と同じオレンジ系だ。
この世界の巫女服は東の大陸にいる民族の衣装らしい。
もしかしたら昔、日本人が東の大陸に転生してきて広めた文化では?と
思っていたりする。カレンダーの件も含めてね。
また話がそれちゃった……。
だけど、もう教室の飾りつけは全て終わった。
明日のお茶会は午後の12時から開始だ。
今から凄く楽しみだね!
ナナリーのサロンからしばらくは、
私とマリエラはナナリーから避けられている。
どうも、サロンで言った言葉が気に障ったようだ。
でもこちらから話しかけるとツンツンしながらも、接してくれるんだけどね。
そんな平和な毎日を過ごしながら、日数が経過していった。
ちなみに、ナナリーのサロンでナナリーのメシマズを哀れに思ったマリエラは、
自分のところにいる侍女の一人を卒業まで、レンタルした。
マリエラの侍女は全部で3人だ。
1人減ったところで問題ないようだった。
そして、いよいよ明日は『聖霊の白乙女』のメンバーとのお茶会の日だ。
招待状を送ったジョシュアとシンシアからは残念なことにお断りの
返事が返ってきた。
最近、奇妙な病気が王国の西側の領地で流行っているらしく、
ジョシュアとシンシアもお母様の手伝いで走り回っているそうだ。
現在、私とベリアル様、そして従者達は
パーティ会場である教室の飾りつけ中だ。
放課後、皆には早々に帰ってもらって飾り付けを開始した。
ちなみに明日は学園は休みよ。
お茶会の予約できる日は休日しか予約ができないのだ。
年月や1週間は日本と同じ。
まぁ、ゲーム中でも日本式だったけどね。
この大陸の1週間は5日働いて、2日休みが普通。
学園も同じだ。
なぜか日本と同じカレンダーもあるのが不思議だ。
広めたのは、東の大陸の商品関連を扱うホットネン商会だ。
そして、明日からちょうど休みに入るのだ。
それと、昨日やっとラナー王妃陛下から招待状のカードが届いた。
開催日時は1月の最初の休みの日。
ドレスコードは全員、淡いパステルカラー。
男性はパーティ用のパステルスーツ。
女性はエンパイアラインのパステルドレスだ。
時間と場所は夜の21時に王宮にあるラナー様の自室だ。
自室と言っても、目の前にベッドがある場所ではないよ。
ちゃんと寝室の隣にある談話が出来る広さのあるリビングだ。
40畳くらいの広さの大理石の部屋だ。
私はよくお妃教育で呼ばれて行っていたので、いつもの勉強する場所のはずだ。
話がかなり逸れてしまった。
まぁ、ラナー様のお茶会まで、まだまだ時間はある。
今は自分の開くお茶会の準備に集中しよう。
私とベリアル様の考えたお茶会の部屋のイメージは『勇敢なる魔術師団』
のラストダンジョン暗黒宮殿の広間だ。
15人の魔術師達が邪神クトゥルワと戦う場所である。
黒い天幕やレースを壁や天井に貼り付けていく。
教室の前半分の床には六芒星の刺繍された大きめの絨毯を用意した。
テーブルは高めのスタンドテーブルで黒。
漆塗りがされていて、美しい光沢が目立つ。
細く、真っ白いレース状のテーブルクロスをかけてある。
※テーブルクロスの下には状態維持のスクロールを置く。
絨毯の魔法陣を囲むように5つの机は配置されている。
テーブルには、それぞれ皆が頼んだケーキ類をおく予定だ。
教室の後ろの部分には黒の絨毯と背もたれのない
白の革ソファーを4つ用意した。
一番後ろには少し豪華な背もたれつきのソファーも置いた。
金の肘掛とワインレッドのシルク生地の光沢を存分に生かした作りだ。
私とベリアル様の明日の格好の予定は、
ベリアル様が邪神クトゥルワで私が黄昏の巫女姫フェニアだ。
設置した一番後ろのソファーに座って、皆を待つのだ。
ラスボスっぽいでしょ?
実は、この提案はベリアル様からの提案だ。
ベリアル様はラストダンジョンの話が好きなようで、
そのセッティングをしたいと頼まれたのだった。
邪神とフェニアの話は小説の最終巻に語られる。
邪神はそのまま邪神だ。
ラストダンジョンの支配者で世界を破滅に導いていた。
その理由がなんとも切ない内容だったりする。
黄昏の巫女姫フェニアは人間達から邪神のイケニエにされた姫だ。
自分の命を救ってくれた邪神クトゥルワとは恋仲であるのが
ラストストーリーで明かされる。
邪神はイケニエなんて望んでいなかった。
なのに、勝手に起こる自然災害を邪神のせいにして、
何の罪も無い黄昏の巫女姫をイケニエにした人間に怒り、
人間を滅ぼすために邪神は動いていたのだ。
物語のラスト、邪神に止めを刺す魔術師団の攻撃で
クトゥルワを庇い命を落とす巫女姫。
クトゥルワは悲しみ、涙を流す。
巫女姫を追って、自ら命を投げ出すのだ。
この話がベリアル様は好きだという。
言葉にして言わないけれど、意外と乙女チックだった。
もちろん、私も好きな話だ。
ベリアル様の邪神の衣装は、
黒の戦士用の長めのサーコートの鎧に、肩当と漆黒のマント。
黒の艶やかな鱗ズボンに、黒い騎士用の膝上まである鎧靴。
手は漆黒の鱗篭手だ。
白銀の髪はそのまま背中に流し、角を出してもらって完成だ。
私は、黄昏色の巫女姫と同じ夕日色の髪を存分に生かしたいのでそのままだ。
服装は、黒い巫女服だ。
白衣の上に漆黒の千早、漆黒の袴を着る。
帯や飾り紐は髪の色と同じオレンジ系だ。
この世界の巫女服は東の大陸にいる民族の衣装らしい。
もしかしたら昔、日本人が東の大陸に転生してきて広めた文化では?と
思っていたりする。カレンダーの件も含めてね。
また話がそれちゃった……。
だけど、もう教室の飾りつけは全て終わった。
明日のお茶会は午後の12時から開始だ。
今から凄く楽しみだね!
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