「オタクはキモいから近寄らないで」とこっぴどく幼馴染に振られましたが、なぜか学園の聖女様と付き合うことになりました~価値に気付いても遅いです

アトハ

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7. できあがった魔道具

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(やってしまったああああああ)

「うわあ、ごめん。5時間も経ってる――ずっと放置しちゃってたよね。僕、昔からこうで――本当にごめん」


 また悪い癖が出てしまった。
 作業に集中して――オリビアを5時間も待ちぼうけにさせてしまうとは。
 どんな悪態を付かれても文句は言えない。

「何で謝るんですか。私、本当に先輩のファンなんです――こうして見れて……、生きてて良かったって思いました!」
(オリビアの優しさが心に染みる……!)

「先輩? それは何の魔道具ですか?」
「今度から実践演習が始まるよね。そのために身を守って魔力を増強する――オリジナルのアクセサリだよ」

 なお前回は贈り物に生命を与える試みを行ったが――今回は効能重視だ。
 

「なるほど? なんだかデビルシードらしくはないですね?」
「デビルシードの新商品開発はまた今度。これは個人的な贈り物だからね――いつも付き合ってくれてありがとね、オリビア」

 僕はそう言いながら、オリビアにアクセサリを渡す。
 三日月を模した破邪のアクセサリ――学園の聖女様なら実践演習でも苦戦することはないだろうけど、万が一のときには彼女の身を守ってくれるだろう。


「……!? 受け取れませんよ、そんな国宝品!?」
「またまた大げさな。要らないなら捨てるけど……」
「またそんな言い方して――。そんな言い方されたら、受け取るしか無いじゃないですか……」

 おずおずとアクセサリを受け取るオリビア。
 困惑したように、だけども嬉しさを堪えきれないとばかりに、オリビアはによによと破顔していた。

(喜んでた貰えたなら何よりだね)


「随分と長居しちゃったね……。魔道具作り――せっかく見て貰ったから。何か気になったこととか、聞きたいことはある?」
「あ、それなら――!」

 パッと表情を真面目な顔に切り替えるオリビア。


「はじめの工程で薄くハードを魔力でコーティングしてましたが、それって――――」
「ああ。それはね――」

 時間はすでに深夜。
 それにもかかわらず、目の前に最高の娯楽をぶら下げられて、僕たちの話は無限に弾む。いくらでも話せそうだったが……、


「カイン様、お時間でございます。
 オリビア様もいらっしゃるのです――今日のところは送っていきますから、そろそろお帰り下さい」

 セバスが心配そうな顔で開発室に顔を出し、あえなくお開きとなった。
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