推しが尊過ぎてっ!

はるの美羽都

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推し様、ご帰宅

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   私がフローリングで、すやすや眠っていると
 「あの……」
誰かに揺すられ、優しい声がした。はて?誰だっけ。
ここは私の家で、私の部屋。私以外に誰が……と完全に目が覚めた時、思い出した。
そうだ。推し様が私の家へ、1週間ほど居候するんだった!
時既に遅し。まさか『ハンサム・リーマン』(推し様が出演していたアニメ)の抱き枕を抱き締めながら、眠ってしまっていたとは。
不覚だった……
 「はひッ!」
 「あははははは!大丈夫ですか?」
 「ハッ!いえ……推し様、おかえりなさい」
 「推し様……?」
 「あっ」
ギャーーース!私のバカーーー!!
深山さんは推し様だけど!それは間違ってないけど!でも、なんで「推し様」って呼んじゃったかなぁ……
    恥ずかし過ぎて、死ねるレベル。穴があったら、深いところに入りたい……
 「美華さんって、面白いですね」
 「あっ、いや……好きなアニメだったので……」
 「そのアニメ、俺も出てるんですけど……」
知ってますとも!推し様のアニメはす・べ ・て、押さえております!
 「どのキャラが好きなんですか?」
クッ……これは素直に、推し様の演じたキャラを言っていいのだろうか。
 「えっと……」
 「どのキャラでも俺は気にしないので、大丈夫ですよ?」
 「実は……戸上とがみ 翔万しょうまさん、なんです……」
 「えっ!?それって、俺が演じたキャラです!」
 「知ってますよ。好きなんです」
真面目なのに話し方が面白くて、つい笑っちゃうんだけど、いざという時に頼りになる素敵な人で、ほんわかコメディー系。
このアニメは人気で、二期まで放送された。三期も製作されているのかも!?と噂されるほど。
話の舞台は会社で、その推し様の演じた戸上 翔万さんは主人公の上司役。
アニメや漫画を観ていると「こんな素敵な上司、うちにも欲しい~!」ってなる。
心の中で叫んでいます、毎度。
 「嬉しいなぁ……!」
推し様の眩しい笑顔……!クッ……眩し過ぎて最早もはや、見えない。
間近で見る、推し様の笑顔……他のファンに知られたら、私は生きていける気がしない。
これは墓場まで必死で守って、持って行こう……
でも、下手したら人生で一番の自慢として口を滑らせてしまう可能性も。
そうなった場合は、えぇっと……えっと……
 「美華さん?」
 「ハッ!すみません、自分の世界に浸ってました……」
 「ははは!やっぱり、美華さん面白いですね」
笑った顔も神過ぎますです……
泣けるほど最高。控えめに言って、神。
  「そんなに、面白いですか?私……」
  「えぇ!あっ、これは決して馬鹿にしてるとかじゃなくて、褒め言葉なんです!」
 「褒め……言葉?」
 「はい。俺、楽しい人が好きで自分の世界を持っている人だと、更にポイント高いです」
はいはい、はーーい!自分の世界に浸るのが得意な女・小泉 美華です!
もしかして、更にお近づきになれちゃったりする?する?するのかなぁ!?
なーんて思っていたら……
 「あっ、すみません。夜遅くに起こしてしまって……あの、フローリングで寝ると体、痛くなるので布団、使ってください」
 「い、いやいやいや!そんな、そんな!私なんかよりも深山さんが使うべきですよ!私、体丈夫なんで大丈夫ですよ~!明日にでもネットで寝袋、買うんで本当に気にしないでください!」
 「いやいや。いくら体が丈夫って言っても、女性なんだから、ブランケットだけなんてダメですよ」
 「いや、もう本当に大丈夫なんで!気にしないでください!!」
どうしよう。これじゃあ、らちがあかない。
私は推し様に使ってもらいたいのに……!
    すると、推し様は問題発言をされた。
 「えっと、じゃあ……一緒に寝ます?」
 「ぶふぉ!?」
い、いい一緒に寝るだと!?


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