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2章 赤ちゃんと孤児とオークキング
第31話 戦い前
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いつオークキングが来るかわからない状態である。明日かもしれないし、今晩かもしれない。
オークキングはオークの大群を引き連れて、ありとあらゆる物を食べ尽くしながらコッチに向かって来ているらしい。噂では木すらも食べながら進んでいるみたい。
俺は美子さんとネネちゃんを連れて、老夫婦のところへ向かった。この国に来た時に色々とお世話になった人達である。困った事があったら頼ってほしい、と言っていたので頼ることにした。
老夫婦の家は、サッカーができるような庭があり、某有名な遊園地のお城のような建物があり、チャイムを押すと年配のメイドさんがお出迎えしてくれた。
老夫婦は、この国で1番大きい商会を経営していた。その商会も、エリクサーを探す旅に出た時に子どもに譲ったらしいけど。
メイドさんにお城まで案内してもらった。
そして老夫婦と久しぶりに会った。
夫人は肌艶もよくなっていて、姿勢も良かった。
もしかしたら美子さんのミルクのおかげかもしれない。
スキル名はわかんないけど、聖母のミルクと勝手に呼ぼう。
聖母のミルクを飲めば肌艶もよくなるのか?
ちなみに、おっぱいを飲んだクロスは魔力量が増えていた。
回復効果はあるのはわかっている。
魔力量が増えるのもわかっている。
そこに肌艶がよくなる効果もあるのかも……。どれだけ彼女のミルクに価値があるんだろう?
それを飲み続けているネネちゃんは大きくなった時、どうなってしまうんだろう?
「あらネネちゃん大きくなったんじゃない?」と夫人に言われる。
毎日一緒にいるから気づかないけど、ネネちゃんは大きくなっているのだ。
俺がスリングを使ってネネちゃんを抱っこしていた。スリングの中でバタバタと彼女は暴れている。元気なマグロを抱えているようだった。
俺は妻と娘を預かって欲しい事を伝えた。
2人は喜んで受け入れてくれた。
老夫婦もオークキングが来る事は知っていた。遠くまで逃げたお金持ちもいる。この国から逃げるには魔物を倒せる用心棒と馬車が必要だった。お金持ち以外は、天災から逃げることが出来ないのだ。
「我々の家には地下にシェルターがあるんだ」と老紳士が自慢するように言った。
よろしくお願いします、と俺は深く頭を下げた。
「あなたはどうするの?」と夫人が尋ねた。
「私は」と俺は言う。
一人称が私になっているのは、目上の者に対して使う一人称である。
「オークキングと戦います」
「バカな事をしちゃダメだ」と老紳士が言う。「君も一緒にシェルターに入りなさい」
「この国で私のパーティが1番オークを狩っているみたいなんです。勇者が来るまで持ち堪えます」
と俺が言う。
言いながらもシェルターに入っても生き残れるんじゃないか? そっちの方がいいんじゃないか? 3人の弟子達も匿ってくれるように老夫婦に言ったらシェルターに入れてくれるんじゃないか?
でもオークキングの群れは色んなモノを食べ尽くしながらコッチに来ているのだ。
この国にオークキングが入って来た時にシェルターが無事かどうかもわからない。
「行ってくるね」と俺は言った。
この言葉が合っているかは、わからない。戦ってくるね、の方がよかったのかもしれない。でも戦わないで済むなら戦いたくないのだ。
「いってらしゃい」と泣きそうな顔で美子さんが言った。
美子さんに渡したネネちゃんの後頭部に俺はキスをする。
「いってきます」と俺は言った。
その数時間後には冒険者達は正門に集まるように指示を受けた。
カンカン、と大きな鐘の音が国中に響きわたる音で鳴っていた。
冒険者達は真っ青な顔で正門に向かっている。冒険者以外の連中は家の中に入り、息を潜めていた。
オークキングがやって来る。
オークキングはオークの大群を引き連れて、ありとあらゆる物を食べ尽くしながらコッチに向かって来ているらしい。噂では木すらも食べながら進んでいるみたい。
俺は美子さんとネネちゃんを連れて、老夫婦のところへ向かった。この国に来た時に色々とお世話になった人達である。困った事があったら頼ってほしい、と言っていたので頼ることにした。
老夫婦の家は、サッカーができるような庭があり、某有名な遊園地のお城のような建物があり、チャイムを押すと年配のメイドさんがお出迎えしてくれた。
老夫婦は、この国で1番大きい商会を経営していた。その商会も、エリクサーを探す旅に出た時に子どもに譲ったらしいけど。
メイドさんにお城まで案内してもらった。
そして老夫婦と久しぶりに会った。
夫人は肌艶もよくなっていて、姿勢も良かった。
もしかしたら美子さんのミルクのおかげかもしれない。
スキル名はわかんないけど、聖母のミルクと勝手に呼ぼう。
聖母のミルクを飲めば肌艶もよくなるのか?
ちなみに、おっぱいを飲んだクロスは魔力量が増えていた。
回復効果はあるのはわかっている。
魔力量が増えるのもわかっている。
そこに肌艶がよくなる効果もあるのかも……。どれだけ彼女のミルクに価値があるんだろう?
それを飲み続けているネネちゃんは大きくなった時、どうなってしまうんだろう?
「あらネネちゃん大きくなったんじゃない?」と夫人に言われる。
毎日一緒にいるから気づかないけど、ネネちゃんは大きくなっているのだ。
俺がスリングを使ってネネちゃんを抱っこしていた。スリングの中でバタバタと彼女は暴れている。元気なマグロを抱えているようだった。
俺は妻と娘を預かって欲しい事を伝えた。
2人は喜んで受け入れてくれた。
老夫婦もオークキングが来る事は知っていた。遠くまで逃げたお金持ちもいる。この国から逃げるには魔物を倒せる用心棒と馬車が必要だった。お金持ち以外は、天災から逃げることが出来ないのだ。
「我々の家には地下にシェルターがあるんだ」と老紳士が自慢するように言った。
よろしくお願いします、と俺は深く頭を下げた。
「あなたはどうするの?」と夫人が尋ねた。
「私は」と俺は言う。
一人称が私になっているのは、目上の者に対して使う一人称である。
「オークキングと戦います」
「バカな事をしちゃダメだ」と老紳士が言う。「君も一緒にシェルターに入りなさい」
「この国で私のパーティが1番オークを狩っているみたいなんです。勇者が来るまで持ち堪えます」
と俺が言う。
言いながらもシェルターに入っても生き残れるんじゃないか? そっちの方がいいんじゃないか? 3人の弟子達も匿ってくれるように老夫婦に言ったらシェルターに入れてくれるんじゃないか?
でもオークキングの群れは色んなモノを食べ尽くしながらコッチに来ているのだ。
この国にオークキングが入って来た時にシェルターが無事かどうかもわからない。
「行ってくるね」と俺は言った。
この言葉が合っているかは、わからない。戦ってくるね、の方がよかったのかもしれない。でも戦わないで済むなら戦いたくないのだ。
「いってらしゃい」と泣きそうな顔で美子さんが言った。
美子さんに渡したネネちゃんの後頭部に俺はキスをする。
「いってきます」と俺は言った。
その数時間後には冒険者達は正門に集まるように指示を受けた。
カンカン、と大きな鐘の音が国中に響きわたる音で鳴っていた。
冒険者達は真っ青な顔で正門に向かっている。冒険者以外の連中は家の中に入り、息を潜めていた。
オークキングがやって来る。
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