料理人はSランク冒険者よりも強かったそうです。

浮浪人

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料理人で冒険者もやってるお話~冒険編~

料理人は冒険者の暮らしに慣れてないようです。

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カァー、カァー...

クロバトが鳴いている。確かあれは日の入りの時間になると鳴く鳥だって、本に書いてあった。

あー、もうそんな時間か。あれ?おかしいな。俺の記憶が正しければもう5時間ほど正座している気が...。

「いい、これで分かったでしょうね?って、え?もうこんな時間なの?もう、はやく野宿の準備を始めないと。」

いや、どうやら俺の記憶は正しかったらしい。しかし、どうしてラスワンのドラゴンステーキを食べさせただけでこんなに怒ったのだろうか?

まあ、その理由は5時間に渡りじっくりと説明していただきましたがね。まさか、ドラゴンの肉からドラゴンのランク、ドラゴンの種類は勿論。最後の方に至っては彼女の街のギルドマスターの愚痴とか、関係なくね?と、思えるような話まで聞かされた。

もしかして、古くから女性は長話が好きと言うのは、話題が次から次へと出てくるからなのだろうか?まあ、どうでもいいけどね。

俺はすっかり痺れてしまった足でなんとか立ち上がり、野宿の準備を手伝った。まあ、野宿なんて初めてだから見張りをしていただけなんだけどね。

そして、お腹が空いたので、俺は何か料理を作ろうとして気づく。

「あれ?さっき倒したモンスターがいない?」

「何言ってんのよ。あんなモンスターが全身獲得オールドロップする訳ないじゃない。あ、あとご飯なら大丈夫よ。干し肉が有るから。」

そう言い、アリサが俺に向かって何かを投げてくる。俺はそれを両手でキャッチし、それが干し肉であることを確認する。

...え?俺、料理人なんですけど?冒険者では無いとは言えないけど料理人なんですけど?料理を作らないなら俺がいる意味無くね?

「ちょ、ちょっと待って!もしかしたら、俺ってしばらく料理作れない?」

「え?当たり前じゃん。これからは冒険者として生きていくんじゃ無かったっけ?」

いや、言ったよ?確かに言ったんだけどさぁ。いくらなんでも料理が出来なくなるってのは酷すぎない?

しかもこの肉、硬くて味が濃すぎてパサパサして、不味い。

かと言って、この干し肉を料理出来るかと言われても、火は焚き木。鍋、まな板は無いと来た。さすがに難しい。

そうして、食事を済ませた。

「じゃあ寝ましょうか。あ、見張りはいらないから。この魔法道具マジックツールで簡易的な結界を張ったから。
さすがにドラゴンクラスが来たら壊れるけど、さっき戦ったモンスター程度なら破れないから安心してね。」

と言って、アリスとムンドはとっとと寝てしまった。さすが元冒険者。この慣れは経験から来るものなのだろう。

しかしながら俺は昨日まで料理人だった冒険者だ。

プーン。

...ハエうるせえ。

ウォォォン!

ガバッ!キョロキョロ。...あ、結界張ってるんだった。

ガサガサッ!

ガバッ!キョロキョロ。げ、スライム!結界が破れ...。

「寝れるかっ!!」

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