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愛と憎しみ、さぁ、どっち?
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彼女はいつも無表情だ。
僕はミステリー小説好きなものの、なかなか謎は解けない……だが、彼女の心を読むほうがもっと難しい。
僕は聞いてみた。
「ねぇ、僕のこと、やっぱり嫌い?」
彼女は一瞬目をパチクリさせたが、やはりつれない感じに見えた。
「私さ……」
彼女はそう言い置いて、続けた。
「怖いんだよね……愛し過ぎるとほんの少しのことによって、愛情が憎しみに変わってしまう気がして。だから、あまり相手の中に踏み込まないで、外野にいたいの」
僕は露骨にへぇーと言った。
「だから、僕や他の男たちが告っても、断ったの?」
彼女は頷いた後、首を横に振った。
僕はどういう意味かと思っていると、彼女は僕の顔をじっと見つめた。
「あなた以外の人たちとは皆んな、深い愛に溺れるのを恐れたから、断ったけど、あなたは違う……私、あなたとなら、何とかなりそうな気がする!愛し合いたい!」
そう言って、彼女は僕に抱き付いた。
驚いたが、嬉しかった。
だが、またもやびっくりした。
「その代わり、もし私を裏切ったら、許さないからね、分かった?」
僕は少し怖くなり、思わず、ハイと頷いた。
やがて、僕には彼女以外に好きな女性が出来てしまった。
その人は彼女とは全く違うタイプで、とにかくいつもニコニコ笑っていて、明るいことこの上なかったのだが、キスはお預けで、投げキッスどまりだった……しかし、僕の気持ちは抑えられなかった。
髪型も彼女は黒髪のショートだが、その人は茶髪のロングで、外見も彼女に比べて、かなり華やかだった……無表情で何を考えているか分からない彼女よりは数段も魅力的に感じた。
そして僕はどうなってもいいと思い、彼女に好きな人が出来たから別れて欲しいと告白した。
相変わらず彼女は無表情だったが、やがて、ため息をついて、言った。
「……そっか、分かったけど、その人、凄く明るくて、私とはかけ離れているのよね?それで、まだキスもしてないのよね?」
僕は何で知ってるんだと驚いたが、いきなり彼女は隠し持っていたナイフで僕の胸を刺した。
ウワッ……やはり彼女は許さなかった……では何故、僕は別れを切り出したのか?許されない、いや、許されないの一言では済まされない、たいへんなことになると頭のどこかにありながら……でも、きっと、彼女なら、許してくれると思ったのか……アッ!!
僕はハッとしたが、仰向けに倒れ、こと切れようとしていた。
目の前に現れたのは、華美な服を着た、いや、華美な服に着替えて、長い茶髪のカツラを着け始めた彼女だった。
彼女はボソボソと言った。
「……だから、愛し過ぎたくは無かった。あなたを好きだったけど、あなたはきっと別の女を好きになるだろうと不安だった。だから、試してみた。私と全く別人を演じて……やっぱりあなたはそっちに心惹かれていってしまった。でも、今の私が素の私……その私を受け入れられないなら、もう無理……ごめんね、さよなら!」
彼女はとどめの一刺しとも言うべく、また、見事、僕のハートを真正面から撃ち抜くがごとく、思い切りナイフで心臓を貫かせた。
そして、ニコニコ笑い、唇を重ねて来た……すると、どうだろう、無表情な彼女とは全くの別人のものであるかのような、華やかな味がした。
僕はミステリー小説好きなものの、なかなか謎は解けない……だが、彼女の心を読むほうがもっと難しい。
僕は聞いてみた。
「ねぇ、僕のこと、やっぱり嫌い?」
彼女は一瞬目をパチクリさせたが、やはりつれない感じに見えた。
「私さ……」
彼女はそう言い置いて、続けた。
「怖いんだよね……愛し過ぎるとほんの少しのことによって、愛情が憎しみに変わってしまう気がして。だから、あまり相手の中に踏み込まないで、外野にいたいの」
僕は露骨にへぇーと言った。
「だから、僕や他の男たちが告っても、断ったの?」
彼女は頷いた後、首を横に振った。
僕はどういう意味かと思っていると、彼女は僕の顔をじっと見つめた。
「あなた以外の人たちとは皆んな、深い愛に溺れるのを恐れたから、断ったけど、あなたは違う……私、あなたとなら、何とかなりそうな気がする!愛し合いたい!」
そう言って、彼女は僕に抱き付いた。
驚いたが、嬉しかった。
だが、またもやびっくりした。
「その代わり、もし私を裏切ったら、許さないからね、分かった?」
僕は少し怖くなり、思わず、ハイと頷いた。
やがて、僕には彼女以外に好きな女性が出来てしまった。
その人は彼女とは全く違うタイプで、とにかくいつもニコニコ笑っていて、明るいことこの上なかったのだが、キスはお預けで、投げキッスどまりだった……しかし、僕の気持ちは抑えられなかった。
髪型も彼女は黒髪のショートだが、その人は茶髪のロングで、外見も彼女に比べて、かなり華やかだった……無表情で何を考えているか分からない彼女よりは数段も魅力的に感じた。
そして僕はどうなってもいいと思い、彼女に好きな人が出来たから別れて欲しいと告白した。
相変わらず彼女は無表情だったが、やがて、ため息をついて、言った。
「……そっか、分かったけど、その人、凄く明るくて、私とはかけ離れているのよね?それで、まだキスもしてないのよね?」
僕は何で知ってるんだと驚いたが、いきなり彼女は隠し持っていたナイフで僕の胸を刺した。
ウワッ……やはり彼女は許さなかった……では何故、僕は別れを切り出したのか?許されない、いや、許されないの一言では済まされない、たいへんなことになると頭のどこかにありながら……でも、きっと、彼女なら、許してくれると思ったのか……アッ!!
僕はハッとしたが、仰向けに倒れ、こと切れようとしていた。
目の前に現れたのは、華美な服を着た、いや、華美な服に着替えて、長い茶髪のカツラを着け始めた彼女だった。
彼女はボソボソと言った。
「……だから、愛し過ぎたくは無かった。あなたを好きだったけど、あなたはきっと別の女を好きになるだろうと不安だった。だから、試してみた。私と全く別人を演じて……やっぱりあなたはそっちに心惹かれていってしまった。でも、今の私が素の私……その私を受け入れられないなら、もう無理……ごめんね、さよなら!」
彼女はとどめの一刺しとも言うべく、また、見事、僕のハートを真正面から撃ち抜くがごとく、思い切りナイフで心臓を貫かせた。
そして、ニコニコ笑い、唇を重ねて来た……すると、どうだろう、無表情な彼女とは全くの別人のものであるかのような、華やかな味がした。
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