虐げられた黒髪令嬢は国を滅ぼすことに決めましたとさ

くわっと

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一章 黒髪令嬢の日常

14.オルテシアの代償

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みなさん、お久しぶりです。
私の名前はフォルテシア=マーテルロ。
マーテルロ家の長女です。
他の人より髪色がとっても暗いこと以外は、普通に普通なはずの10歳の女の子です。

「あのオルテシアとかいう女、俺をコケにしやがって!」

今私はお兄様に乱暴を受けている真っ最中です。
いつもとは違って、素手はなく鞭や棍棒、ナイフにフォークと色んな道具を贅沢に使っています。

「使用人の分際で、この俺を!」

いつもとは違うタイプの痛み。
刃物系の裂傷は妹様のお相手の時に受けていますが、絶対値としてはお兄様の方が上です。
男の人の力と幼女のソレは別物という事でしょう。
私にとっては辛い限りです、

「俺はマーテルロ家の次期当主だぞ、俺の誘いを断るばかりか、あんなことを」

やはりお兄様は相当に怒っています。
その場を回避すれば大丈夫と油断した私の判断は愚かでした。
これでは、その場で正体を明かしても変わらなかった気さえします。
遅いか早いか、その違い。

「次会ったら容赦しねぇ、ぎたぎたのずたずたにしてやる!」

もう会ってます。
容赦も多分されてないです。
大分私はぎたぎたのずたずただと思います。

いつもより激しかったため、お兄様も疲れたようです。
適当に道具を放り捨てると、その場を後にします。

ふぅ、やっと終わりました。
私は傷だらけの体で、また自室へと戻ります。
古い傷、新しい傷が混じり合い、私の体は妹様の言うところの芸術作品と化しています。
新旧の共演、
赤と黒と紫の調和、とでも言うのでしょうか、
私には芸術的センスというものがないらしいので、よく分かりませんが。

ちなみに顔だけは、未だに傷がありません。
隠せない傷はつけるな、
そのお父様の言葉をちゃんと2人とも守っているからです。
私としては、見えるとこだろうと見えないところだろうと、あまり違いは無いのですけど。
自分の傷なんて、確認しなければどこにあっても同じなのです。

私のことは誰も興味がないし、
私も自身の体に関心はありませんので。
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