虐げられた黒髪令嬢は国を滅ぼすことに決めましたとさ

くわっと

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一章 黒髪令嬢の日常

20.がぶがぶ

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一斉に飛びかかる犬さんたち。
白いベトベトに絡みつかれている私。
またピンチです!
というか、私の人生は基本ピンチの連続です!

「大丈夫だ、当然だが死にはしない。美味しくいただかれるだけだ」

お父様はそう言い残すと、私に背中を向けます。

「1時間経ったら戻る。それまで、犬たちと仲良くな」

後ろ手を振り、扉を締めます。
ガチャン、と鍵がかかる音。
閉じ込められました。

「犬さん、私は、美味しくないですよ」

調味料まみれの何時ぞやならまだしも、今の私はーーって、まさかこの液体、犬さんたちの好物的な何かなのでしょうか。
匂いも、独特のくせの濃い料理のような香りがします。
試しにペロリと舐めてみると、案外いけました。
たしかに、人が食べても大丈夫なやつみたいです。
差し詰め、これは犬さん向けのドレッシングといったところでしょうか。

「ぐぁあぁっ」

がぶり、
白いベトベトごと、右腕に噛まれました。
感心して分析している場合ではありませんでした。
このままでは犬責めで死んでしまいます。

「ぅううぅう」

がぶり、がぶり
唸りとともに、どんどん噛まれていく私。
甘噛みではなく、本気噛みです。
骨ごといただきます、そんな執念を感じる噛みつきです。

当然、凄い痛いです。
血も出てます。
赤と白のコントラストが出来上がりました。
それに添えることの、犬さんたち。

「きゃんきゃんっ」

がぶがぶ、
小さい子も顎の力は強いです。
髪の毛を引きちぎる勢いです。

このまま全部根元から行けば、呪いもなくなるのかな、と期待してしまいましたが、きっと新しい毛も黒なので変わらないと思います。

なので、早くなんとかして欲しいです。
いや、なんとかなって欲しいです。
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