虐げられた黒髪令嬢は国を滅ぼすことに決めましたとさ

くわっと

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一章 黒髪令嬢の日常

24.他責

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お父様の蹂躙が一区切りつきました。
犬さん達は痛みで地面に横たわっています。
辛そうに、体をひくつかせて、痛みに耐えています。

「やはり、お前は動かないのだな」

お父様は、汚いものを見る目で私を見ます。
私は答えず、沈黙を続けます。

「呪いの黒髪、それはお前が日々虐げられるに十分な理由だ。だが、なぜ反抗しようとしない」

少し憐れむように、お父様は言葉を続けます。

「今だって、どうして動かない。止めようとしない。貴様には自分の意思というものがないのか?ただの人形か?」

お父様は私の髪の毛を掴み、自身と同じ目線に引き上げます。

「もし、お前の髪が突然黒色でなくなったと仮定しよう。例えば、オルコットと同じ金色になったとしよう」

ありもしない仮定を、お父様は語ります。
このお話に、一体何の意味があるのでしょうか。

「だけれど、変わったのは外見だけ。それも髪色だけだ。呪いの印象は溶けても、お前がそれを理由に自身にかけた呪いはそのままだ。臆病で、意思がないという理由はな。だから、きっとお前の状況は変わらない。オルコットに弄ばれ、アデルに虐げられーー」

お父様は、最後の言葉の前に、私を地面に落とします。
正しくは、投げつけました。
鈍痛が、頭に響きます。

「私に見限られる」

吐き捨てるように、言いました。
そして、私に背を向けて扉の方へと歩いていきます。

「つまり、お前は自分に甘いのだ。他責思考なのだ。悪いのは黒髪ではなく、お前自身の心なのだ。私がお前の立場なら、黒髪の呪いの話などに負けず、自分の地位を確立していただろう。自分の力と智慧で、な」

そんな一言を残して、お父様は出ていきました、

部屋には、犬さんたちと私だけになりました。
私は彼らを眺めながら、お父様の言葉の意味を考えました。
自室にあった精神論系の本に、似たようなことが書いてあったことを思い出しました。
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