虐げられた黒髪令嬢は国を滅ぼすことに決めましたとさ

くわっと

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四章 呪いと反乱

85.統計結果

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なるほど、
成る程、
ナルホド。
状況はある程度理解しました。

まとまった数の被験者の状況が必要だったので、時間がかかりました。
けれど、この病に冒される方々の傾向は把握しました。
一見、無秩序に蔓延しているようですが、二つ発見しました。

一つは仕事内容。
動物により近しいお仕事をされている方が多いです。
例えば、動物さんの調教師や屠殺屋さん。日常的に彼らと関わりを持っている方々。併せて、それのご家族さんですね。
稼ぎ頭のお父様を筆頭に、そこから伝染しているようなイメージでしょうか。

二つ目に地域です。
最初の考察では、街の表も裏も、つまりは富める地域も貧しい地域も同様だと思っていました。しかし、こうして患者さんがいる場所を地図に印をつけていくと、偏りが見えます。
それは風の流れです。
風の向かう先、つまりは風下に行くに従って数が増えているのです。
併せて、このマーテルロのお屋敷は街の端っこ、全ての風を受ける場所に位置しています。

私のお父様は、上記の条件を二つとも満たしていました。
だけれど、病になかなか罹患しなかったのは持ち前の体の強さでしょう。
ーーいえ、それは違いますね。
やはり領主のお屋敷ともなれば、衛生管理のグレードが一つ二つ、上位にあったのでしょう。
そして、その差が街の人々との命運を分けたのかもしれません。
まあ、結局ああして惨めなお姿になってしまっては、同じことですけれど。

詰まる所、遅いか早いか、です。
私も安全とは言えません。
条件の二つ目、風下地域であることを満たしているのですから慢心はできません。
今以上に衛生意識を高く持ち、病原菌さんと戦わないといけません。
彼らは感染してしまえば、無差別に平等に襲いかかってきますから。

私が可哀想な過去を持っていようと、
呪われた子と嫌われていようと、
区別容赦なく。
痛みと苦しみを与えてきます。
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