1000年前の恋人が忘れられない吸血鬼の話

もちえなが

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レン編 同居人が吸血鬼だった話

好き

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「メイ……!」
「わっ……」

ずっと会いたかった人に駆け寄って抱きつく。
メイがタバコの火を消すと、僕の腰に腕を回した。

「レン、随分元気になったな」
「連絡取れなくて心配したよ!ああよかった!」
「あーごめん。スマホなくしちまった」

初めて腕に抱いたメイは、思ったよりも華奢でとてもいい匂いがする。
ドキドキと心臓がうるさい。

「それは大変だ。紛失届は出した?」
「紛失届?なにそれ」
「もう、あとで僕が出しておくよ」

連絡が取れなくても、病院の場所はわかってたのに、なんで会いに来てくれなかったのかとか。オリアスさんを通して連絡してくれれば良かったのにとか。

色々な恨み言を言いたかったけれど、メイがこの部屋にいるというだけで、もうどうでも良かった。

僕がそんなわがままを言ったって、メイからすれば、ただの同居人で、本来はそんなことをする義理もないのだ。

これ以上は望まない。
この部屋でメイと一緒にいれたらそれでいい。
たとえ、在学期間だけの関係だったとしても。

「メイ……、ま、また貧血なんじゃない?」

入院した期間は二週間。
その間、メイは僕の血を一度も吸ってない。

「僕の血、飲む?」

「……飲む」

腕の中で、メイが僕の首を舐める。
何回もゆっくり舐められて、鋭い八重歯が当てられた。

「あ、ああぁ……はぁ、ん、はぁ」

少しずつ八重歯が入っていって、唇が首に触れる。
血を吸われる脱力感と、舌で舐められる気持ち良さでため息を吐く。

「は、ん……もう、いいの?」
「うん、充分」

牙が抜かれて、また舌で舐められる。
吸血鬼の唾液には止血できる程度の治癒効果があるらしい。

脱力感で抱きしめているメイに少し体重を預ける。
重いだろうにメイはびくともせず支えてくれた。

「メイって、タバコ吸うんだね」
「あぁ、たまに……いやか?」
「ううん、初めて見たから」

本当は、けだるそうにタバコを吸っているメイに欲情した。
白い煙を吐きながら、人差し指と中指でタバコを挟んで吸う横顔の色気が凄まじかった。

「……タバコって、どんな味?」
「ふ、気になる?」

メイが妖しく笑う。
ドクンドクンと心臓が大きく音を立てた。
 
「…うん、気になる」

「いいよ、教えたげる」

メイが僕の頬に手を添えると、そのままキスをした。
唇が触れ、舌が唇を割って入ってくる。

「んっ、んぅっ、は、ん、ん」

舌を絡めて、吸って、なぞって、なぞられて。
きつく抱きしめあって夢中でほろ苦い味を味わった。

「ん、ベッド連れてけよ」
「はぁっ、メイ!」

唇を離すとメイを抱えて自分のベッドに押し倒す。
メイに跨って、震える手でメイの服を脱がしながら、自分の服も乱暴に脱ぎ捨てた。

「案外、いい身体」
 
メイが僕の肌をなぞる。胸からお腹にかけて手のひらでゆっくり撫でると、僕のペニスを掴んだ。

「ぁっ、は、メイ、あぁ、気持ちいい」

手のひらで包むと上下に扱かれる。

「ん、俺のも触って、違うそこじゃない、後ろ」
「はぁ、は、うん、うん、は、は」

メイに導かれて、恐る恐るアナルに指を入れる。
入り口はきゅっときつかったけど、中は温かくて柔らかくてドキドキした。

「あ、あぁっ、そこ、そこ強くして、俺のいいとこ」
「うん、はぁ、ん、メイ、可愛い」

メイの良いところだという箇所を押すと、甘い喘ぎ声をあげてメイが感じている。

可愛い。あぁなんて可愛くて綺麗なんだろう。
 
メイの白い指が僕のペニスを擦って、僕の指でメイが感じてて。
もうそれだけで、イッてしまいそうなほど気持ちが良かった。

「はぁ、あ、メイ、もう、僕、あぁ」
「あんっ、ん、ダメ。イくなら俺の中にして」
 
メイが僕のペニスを掴むとアナルへ導く。
あぁ、メイがエロすぎる。全部夢だったらどうしよう。

「ほら、早くきて、レン」
「ふぅっ、は、メイ、メイ、あぁっ、あ、あ、まっ、あ~~~っ」

どうしよう、入れただけでイッちゃった。
恥ずかしくて、涙があふれる。

「卒業おめでとう、レン」
「あぅっ、うぅ、は、恥ずかしい…!」
 
「まさかこれで終わりじゃないよな?ほら、がんばれ男の子」
「あ、あっ、ふぅぅっ、ん、は、は」

後ろからかかとで尻を蹴られると、引いていた腰が押されて奥を突いてしまう。
メイの膝を抱えて、必死に良いとこを突いた。
メイは自分でペニスを扱きながらひどく感じている。
 
「はぁ、メイ、メイ、あぁ綺麗だ。とっても」
「あぁっ、はぁっ、そう、かよ、はぁっ」

あぁ本当に綺麗だ。こんなに綺麗な人がいるなんてと、メイを見るたびに何度でも思う。

「金色の髪も、興奮すると瞳孔が開いて赤くなる瞳も、陶器みたいな白い肌も、全部全部。
あぁどうしよう。メイが僕のものみたいだ。
嬉しい…。好き、メイが好きだ。好きで好きで堪らない」

ポロポロと涙があふれる。視界が歪んでメイがよく見えないのが残念だった。

「ふ、もう泣くなよ」
「メイ、メイ……」

メイが涙を拭いてくれる。邪魔な涙がなくなって、メイの顔がよく見えた。
 
「俺も好き、レン」

レンが照れたようにはにかむ。
可愛い。あぁこの顔を描きたい。
忘れないように、目に焼き付けておかなきゃ。




 
「これは?」
「自分のす、好きなものって課題で描いたんだ」

壁に立て掛けてあったキャンバスのカバーを取る。

「その、まだ、全然途中だけど……」

初めてメイを見た時の衝撃を忘れない。
あの時――全裸で眠っていたメイを絵にしたいってずっと思っていた。

そして、この絵をメイに見てもらいたかった。

「へー、綺麗だな、この風景画」
「……え?」

「…………あー、違った?」

メイが気まずそうに頭を掻く。
なんだか嫌な予感がした。
 
「メイ、これ何本?」
「……」

メイが僕を見る。
いや視線が微妙に合わない。
メイは、ただ僕の顔のあたりに目を向けているだけだった。

「ねぇ、もしかして……目が見えないの?」
 
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