琥珀の檻
砂漠の王国の離宮「琥珀の間」で、王・ジャファルは、異母弟であるアザルを強引に抱き、自らの所有物であることを誇示していた。踊り子の息子として蔑まれ、日陰の存在として生きてきたアザルにとって、兄は憎悪と恐怖の対象でしかなかった。 しかし、その密事を見つめる影があった。ジャファルの息子であり、次期王位継承者のサリムである。サリムは叔父であるアザルに対し、憧憬を超えた歪な独占欲を抱いていた。 父から子へ。親子二人の狂おしい執着の視線に晒されたアザルは、砂漠の夜よりも深い愛憎の檻に囚われていく。
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