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Main story
腕を組む幼馴染と無表情の恋人
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学校での事は思い出したくない。誰もが俺を女がいるのに手を出すクズ、手の早いクズ、手数が多いクズと言う。
民人は見た目通りのチャラ男で、俺は真面目に見えるチャラ男らしい。
今日はとても大人しく、昨日休んだ事もあって、どこかに頭をぶつけて人が変わったんじゃないかという陰口が聞こえて来た。
ある意味正解だった。
「伊千郎、今日はえらく大人しかったな。はなちゃんに全然ちょっかい出さなかったし」
帰り道で民人が顔を近付けて耳元に小さく言って来た。里奈と羽那子に聞かれないようにという配慮だろうか。
そういう気遣いが出来るならもう俺には構わないでほしい。
「もしかしてもうはなちゃんは飽きたか? 朝のご奉仕もさせなくなったか?」
うわぁ、聞きたくねぇなその話。朝起きて上に跨がってた経験から、ただの軽口だと切り捨てられないのが辛い。
「お前の手前俺から手を出す事はしなかったけど、そろそろ頃合いって事だな。
ようやくはなちゃんとデート出来るのか」
「いや、ちょっと待て!」
デートと言ってはいるが、それだけで終わるようには思えない。
羽那子がこのチャラ男の餌食になるのをみすみす見逃す事は出来ない。
一応羽那子にもそれなりに情が沸いている。自分には関係ないからと見て見ぬフリはしたくない。
「んだよ、男にお預けされる趣味はねぇぞ。
まぁいいけど。あんま待たせんなよ、俺はそこまで気が長くねぇぞ」
じゃ、と手を上げて俺達と別れる民人。やっぱ後ろから見ただけでは民人と分からないな。
民人が離れて行った事で、里奈が肩がくっつくくらい距離を詰めて来た。
「やっぱりまだ調子悪いように見えるけど」
でも今の伊千郎の方が好きだな、と続ける里奈。それは良かった。
「あたしはちょっと物足りないかも」
俺の左腕に抱き着いて来る羽那子。いや里奈の目の前でやるのはさすがにダメだろ。
だからといって無理矢理振りほどくような事も出来ない。ガードレールのない小さな道だ、何かの拍子に車に当たってしまうかもしれない。
「離してくれ羽那子」
「え、何で?」
何で、と聞かれても困る。俺には里奈という恋人がいるんだから、他の女と腕を組んで歩くなんておかしいだろ。
それも里奈の目の前で。
「おかしいだろ? 俺とお前はただの幼馴染だ」
「幼馴染にただのも特別だもあるの? あたしはいっくんの幼馴染なんだよ!!」
うわっ、急に声を荒げて来た。いやいやと首を振ってすがりつく。
ここで無理矢理引き剥がしてしまうと、俺だけでなく里奈にも危害を加えるんじゃないだろうか。
そう思わせる羽那子の必死な形相。
「止めなよはなちゃん!」
伊千香が走り寄って来る。その後ろから友達のみっちゃんもついて来た。
ちょうど鉢合わせて形だ。この雰囲気で羽那子と伊千香が顔を合わせるのはマズイ。とても嫌な予感がする。
「お兄ちゃんは何だか分からないけど変わったんだよ、ちゃんと里奈さんの事を考えて向き合おうとしてるんだよ!
はなちゃんもお兄ちゃんから距離を取らないとダメだよ!!」
「嫌だよ! あたしはいっくんの幼馴染なんだよ!? 何で離れる必要があるの!?」
俺から羽那子を引き剥がそうとする伊千香。絶対に離さないぞと力を込めて腕を締め上げて来る羽那子。
里奈はそんな俺達を無表情で見つめている。今何を思っているのか非常に気になるが、巻き込みたくないので里奈から一歩離れる。
正直羽那子の態度が豹変し過ぎて、何が起こるか分からない。里奈だけは、いや伊千香も守らなければ……。
民人は見た目通りのチャラ男で、俺は真面目に見えるチャラ男らしい。
今日はとても大人しく、昨日休んだ事もあって、どこかに頭をぶつけて人が変わったんじゃないかという陰口が聞こえて来た。
ある意味正解だった。
「伊千郎、今日はえらく大人しかったな。はなちゃんに全然ちょっかい出さなかったし」
帰り道で民人が顔を近付けて耳元に小さく言って来た。里奈と羽那子に聞かれないようにという配慮だろうか。
そういう気遣いが出来るならもう俺には構わないでほしい。
「もしかしてもうはなちゃんは飽きたか? 朝のご奉仕もさせなくなったか?」
うわぁ、聞きたくねぇなその話。朝起きて上に跨がってた経験から、ただの軽口だと切り捨てられないのが辛い。
「お前の手前俺から手を出す事はしなかったけど、そろそろ頃合いって事だな。
ようやくはなちゃんとデート出来るのか」
「いや、ちょっと待て!」
デートと言ってはいるが、それだけで終わるようには思えない。
羽那子がこのチャラ男の餌食になるのをみすみす見逃す事は出来ない。
一応羽那子にもそれなりに情が沸いている。自分には関係ないからと見て見ぬフリはしたくない。
「んだよ、男にお預けされる趣味はねぇぞ。
まぁいいけど。あんま待たせんなよ、俺はそこまで気が長くねぇぞ」
じゃ、と手を上げて俺達と別れる民人。やっぱ後ろから見ただけでは民人と分からないな。
民人が離れて行った事で、里奈が肩がくっつくくらい距離を詰めて来た。
「やっぱりまだ調子悪いように見えるけど」
でも今の伊千郎の方が好きだな、と続ける里奈。それは良かった。
「あたしはちょっと物足りないかも」
俺の左腕に抱き着いて来る羽那子。いや里奈の目の前でやるのはさすがにダメだろ。
だからといって無理矢理振りほどくような事も出来ない。ガードレールのない小さな道だ、何かの拍子に車に当たってしまうかもしれない。
「離してくれ羽那子」
「え、何で?」
何で、と聞かれても困る。俺には里奈という恋人がいるんだから、他の女と腕を組んで歩くなんておかしいだろ。
それも里奈の目の前で。
「おかしいだろ? 俺とお前はただの幼馴染だ」
「幼馴染にただのも特別だもあるの? あたしはいっくんの幼馴染なんだよ!!」
うわっ、急に声を荒げて来た。いやいやと首を振ってすがりつく。
ここで無理矢理引き剥がしてしまうと、俺だけでなく里奈にも危害を加えるんじゃないだろうか。
そう思わせる羽那子の必死な形相。
「止めなよはなちゃん!」
伊千香が走り寄って来る。その後ろから友達のみっちゃんもついて来た。
ちょうど鉢合わせて形だ。この雰囲気で羽那子と伊千香が顔を合わせるのはマズイ。とても嫌な予感がする。
「お兄ちゃんは何だか分からないけど変わったんだよ、ちゃんと里奈さんの事を考えて向き合おうとしてるんだよ!
はなちゃんもお兄ちゃんから距離を取らないとダメだよ!!」
「嫌だよ! あたしはいっくんの幼馴染なんだよ!? 何で離れる必要があるの!?」
俺から羽那子を引き剥がそうとする伊千香。絶対に離さないぞと力を込めて腕を締め上げて来る羽那子。
里奈はそんな俺達を無表情で見つめている。今何を思っているのか非常に気になるが、巻き込みたくないので里奈から一歩離れる。
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