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インディアナ神国で無双
やっぱり鉱山でしたか
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基本的にこの世界には休日という概念が無いのだけれど、この村はあえて土日は休みにしている。
理由は2つ。
1つ目は、貧困を脱却したとはいえ、体力に乏しい今の身体では適度な休みを挟まないと労働生産性が著しく落ちてしまうこと。
2つ目は、人間的な生活をしてもらいたいから。
スワリング教国時代は馬車馬のように働かされ、自分のことを考える余裕も全く無かったようだし、少しは自分の時間を持って将来のことや今の暮らしのことなんかを考えて心を豊かにして欲しいんだ。
俺が来て初めての土曜日は皆んなに戸惑いがあったようだ。
当然だよね。だって休んだことが無い人に休みなさいって言っても何をしていいのかわからない。
もっと言えば指示をもらわないと自分では何も行動出来ない人に自分で考えて行動しなさいってことだからね。
出来なくって当然なんだ。
だから初めての土曜日には運動会をやった。
運動会って言っても自由参加だし、好きな競技に出れば良い。
競技も綱引きや50メートル走、100メートル走、マラソン、玉入れとか簡単なものばかり。
自分達だけでもすぐに始められるものにしたんだ。
当日、予想通りほとんどの村人が開始時間に集まった。
少し誤算だったのは、全員が全部の競技に出ようとしたこと。
慌てて年齢別にしたり、参加競技数をひとり3つまでにしたりした。
それでも自分の競技以外の時に何をしていいのか分からずウロウロする人が目立ったので、応援合戦も競技に加えた。
こちらはいつでも誰でも参加自由。好きなだけ応援してもらう。
応援合戦が白熱してくると、応援されている方も張り切って競技が白熱する。すると応援がヒートアップする。
こんな具合に、夕刻になる頃には皆んな表情を豊かにして楽しんでくれていたようだ。
次の日も自主的に運動会の続きをやっている人達がいたけど、楽しいからだろうか、疲れているようには見えなかったよ。
俺はとっても疲れたけどね。
次の土曜日からは運動会だけでなく、料理教室や編み物の講習会、剣術の講習会なんかをアルマニ・シティの皆んなに協力してもらって開催。
相変わらず運動会をやっている人もいるけど、主婦や女の子達、小さな男の子達なんかはこちらに参加する人も増えた。
まだ趣味にはほど遠いけど、自分のやりたいことを見つけてくれたら、それだけでいいんだよね。
さて焼き肉パーティーの翌日、今日は土曜日だ。
今日も村では運動会やいろんなところでサークル活動が行われている。すっかり定着したその様子を横目にミーアと昨日残しておいた転移の魔方陣に移動する。
「ヒロシーやっぱり臭いね。」
「俺には未だよく分かんないや。
でも、もし銅鉱山だったら危険もあるかもだから、結界の中にいるようにな。」
「はーい。」
ミーアは素直に俺が張った結界の中に入ってきた。
それほど大きいわけじゃないからすぐ近くにミーアがいる。
彼女の息遣いを感じていると、ミーアはいきなり腕を組んできた。
「へへっ、この方が結界から出なくていいでしょ。」
「そ、そうだな。じゃあとっとと鉱山に向かうか。」
「はーい。さあ早く行こ!ヒロシ。」
ご機嫌なミーアに引きずられるように俺達ふたりは、山中を登って行った。
「ふう、この辺りまで来ると俺にも匂いが分かるぞ。」
「今頃?あれっ、ヒロシ、あそこ、あそこの小川って緑っぽくない?」
山から流れて来ている岩の上の小さな水の流れを指差してミーアが声を掛けてきた。
たしかに岩が緑色になっている。
あれってたしか緑青だっけ。
「ご名答です。銅鉱石から滲み出してきているのでしょう。
恐らくこの辺りは銅鉱脈だと思われます。
ご自身で鑑定されてみては如何でしょう。」
俺は脳内アシスタントさんのアドバイスに従い、岩肌を鑑定してみた。
「銅鉱石、品位10パーセント。」
「脳内アシスタントさん、やっぱり銅鉱石だね。
ところで品位10パーセントってなってるけど、これは何?」
「銅が10パーセント含まれているということです。
ちなみにヒロシ様のいた地球では1から2パーセントが普通ですから、同じ大きさの採掘量であれば5から10倍の銅が取れることになります。
一度収納を使って精錬してみて下さい。」
俺は岩の一部を精錬をイメージして収納する。
丸く削られた岩肌からは緑色の水が滲んでいる。
収納の中には純銅と少量の他の金属、そして大量の土砂が入っていた。
「とりあえず土砂は捨ててっと。」
銅も結構取れたし、他にも有用そうな金属がある。
けど、今のこちらの技術じゃ使い道も無ければ精錬も出来ないし。
とりあえず銅だけってことで。
「そうだ、精錬所はどうしよう。」
「エレクトス王国には高い精錬技術があり、精錬設備もあります。
王様に相談されては如何でしょうか。」
そうだな。相談してみよう。
理由は2つ。
1つ目は、貧困を脱却したとはいえ、体力に乏しい今の身体では適度な休みを挟まないと労働生産性が著しく落ちてしまうこと。
2つ目は、人間的な生活をしてもらいたいから。
スワリング教国時代は馬車馬のように働かされ、自分のことを考える余裕も全く無かったようだし、少しは自分の時間を持って将来のことや今の暮らしのことなんかを考えて心を豊かにして欲しいんだ。
俺が来て初めての土曜日は皆んなに戸惑いがあったようだ。
当然だよね。だって休んだことが無い人に休みなさいって言っても何をしていいのかわからない。
もっと言えば指示をもらわないと自分では何も行動出来ない人に自分で考えて行動しなさいってことだからね。
出来なくって当然なんだ。
だから初めての土曜日には運動会をやった。
運動会って言っても自由参加だし、好きな競技に出れば良い。
競技も綱引きや50メートル走、100メートル走、マラソン、玉入れとか簡単なものばかり。
自分達だけでもすぐに始められるものにしたんだ。
当日、予想通りほとんどの村人が開始時間に集まった。
少し誤算だったのは、全員が全部の競技に出ようとしたこと。
慌てて年齢別にしたり、参加競技数をひとり3つまでにしたりした。
それでも自分の競技以外の時に何をしていいのか分からずウロウロする人が目立ったので、応援合戦も競技に加えた。
こちらはいつでも誰でも参加自由。好きなだけ応援してもらう。
応援合戦が白熱してくると、応援されている方も張り切って競技が白熱する。すると応援がヒートアップする。
こんな具合に、夕刻になる頃には皆んな表情を豊かにして楽しんでくれていたようだ。
次の日も自主的に運動会の続きをやっている人達がいたけど、楽しいからだろうか、疲れているようには見えなかったよ。
俺はとっても疲れたけどね。
次の土曜日からは運動会だけでなく、料理教室や編み物の講習会、剣術の講習会なんかをアルマニ・シティの皆んなに協力してもらって開催。
相変わらず運動会をやっている人もいるけど、主婦や女の子達、小さな男の子達なんかはこちらに参加する人も増えた。
まだ趣味にはほど遠いけど、自分のやりたいことを見つけてくれたら、それだけでいいんだよね。
さて焼き肉パーティーの翌日、今日は土曜日だ。
今日も村では運動会やいろんなところでサークル活動が行われている。すっかり定着したその様子を横目にミーアと昨日残しておいた転移の魔方陣に移動する。
「ヒロシーやっぱり臭いね。」
「俺には未だよく分かんないや。
でも、もし銅鉱山だったら危険もあるかもだから、結界の中にいるようにな。」
「はーい。」
ミーアは素直に俺が張った結界の中に入ってきた。
それほど大きいわけじゃないからすぐ近くにミーアがいる。
彼女の息遣いを感じていると、ミーアはいきなり腕を組んできた。
「へへっ、この方が結界から出なくていいでしょ。」
「そ、そうだな。じゃあとっとと鉱山に向かうか。」
「はーい。さあ早く行こ!ヒロシ。」
ご機嫌なミーアに引きずられるように俺達ふたりは、山中を登って行った。
「ふう、この辺りまで来ると俺にも匂いが分かるぞ。」
「今頃?あれっ、ヒロシ、あそこ、あそこの小川って緑っぽくない?」
山から流れて来ている岩の上の小さな水の流れを指差してミーアが声を掛けてきた。
たしかに岩が緑色になっている。
あれってたしか緑青だっけ。
「ご名答です。銅鉱石から滲み出してきているのでしょう。
恐らくこの辺りは銅鉱脈だと思われます。
ご自身で鑑定されてみては如何でしょう。」
俺は脳内アシスタントさんのアドバイスに従い、岩肌を鑑定してみた。
「銅鉱石、品位10パーセント。」
「脳内アシスタントさん、やっぱり銅鉱石だね。
ところで品位10パーセントってなってるけど、これは何?」
「銅が10パーセント含まれているということです。
ちなみにヒロシ様のいた地球では1から2パーセントが普通ですから、同じ大きさの採掘量であれば5から10倍の銅が取れることになります。
一度収納を使って精錬してみて下さい。」
俺は岩の一部を精錬をイメージして収納する。
丸く削られた岩肌からは緑色の水が滲んでいる。
収納の中には純銅と少量の他の金属、そして大量の土砂が入っていた。
「とりあえず土砂は捨ててっと。」
銅も結構取れたし、他にも有用そうな金属がある。
けど、今のこちらの技術じゃ使い道も無ければ精錬も出来ないし。
とりあえず銅だけってことで。
「そうだ、精錬所はどうしよう。」
「エレクトス王国には高い精錬技術があり、精錬設備もあります。
王様に相談されては如何でしょうか。」
そうだな。相談してみよう。
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