100年生きられなきゃ異世界やり直し~俺の異世界生活はラノベみたいにはならないけど、それなりにスローライフを楽しんでいます~

まーくん

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アシオ・シティを開発

道路は続くよどこまでも

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さて道路整備も結構進んでいる。

土魔法を使える人達を集めてアスファルトやコンクリートの作り方を教えたり、ガタイの良い冒険者達にアスファルトの敷き方や鉄筋コンクリートの技術を教えたりしながらの作業って結構面白いんだよ。

夢中でやっていると、技術者がどんどん増えてきた。

今ではその人達が別々に分かれて道路整備を進めているんだ。

同時に20カ所以上で動いているんじゃないかな。

俺はというと、今度はインディアナ神国に招かれて道路整備の技術を教えている。

来月からはジーポン王国にも行く予定だ。

忙しいけど、楽しいから問題ないよね。


道路網の拡大と共に経済も急速に発展してきた。

経済状況が良くなり政治が安定し、国民生活にも余裕が出てくると最近特に感じるんだ。

この世界に来た当初強烈に感じていた妬みや嫉みの感情もかなり減ってきたなって。

最近は危機察知能力を切らなくても王都を歩けるようになったんだよ。

なんか良い方向に向かってるよね。

いやあ活気があって悪意を感じない世界っていいよね。

でも、きっとこんな時はどこかで何かしらの問題が起こっているんじゃないかなぁ。

何度も死んでいる俺の感だけど。


>>>>>>>>>>>>>

「何故なんだ。何故あの土地が豊かになったんだ?

君達はあの土地は不毛で厄介だから、エレクトス王国に押し付けてしまえって言っただろう。

この始末どう着けるんだ!


そうだ、あの土地で銅や鉄が見つかったのであれば、我が国側でも鉱石が採れるのではないのか?」

スワリング共和国大統領ジャインの声が会議室内に響く。


「ジャイン様、わたし達もそう思い、我が国の専門家に調べさせましたが、銅や鉄等の有効な鉱石は発見出来ず、得体の知れない金属らしき物が含まれているのみでした。

あの辺りは昔から流行り病が多く人がほとんど入らない土地でもありますので開発は不可能かと。」

実はこの山中には銅や鉄とは違う鉱石が眠っているお宝の地なのだがこの世界の技術では未だ発見されていない物質なのである。

「では我々もアルマニ領と誼を通じて、恩恵に被ろうではないか。」

「それは良い考えかもしれません。

今のところ、アルマニ領とは騒動を起こしていないはずですから。」


>>>>>>>>>>>>>
インディアナ神国の大神殿にある会議室で俺はスペルさんと談笑している。

「ガハハハハ、いやあヒロシ殿、今回は助かったよ。

この国もそれなりの土木技術は持っているつもりだったが、あのアスファルトとコンクリートってやつは大したもんだな。

アスファルトを道路に敷くだけで、水は溜まらなくなるし埃も立たなくなった。

これまでは定期的に道路の補修が必要だったのに、この調子なら何年も補修なしで済みそうだ。

コンクリートだって、あんなに硬いものは金属以外見たことが無い。

石も硬いがあんなに加工しやすいのは他に無いだろう。

先日、スワリングからの賊に襲撃された村があったが、村の集会所がコンクリート造りだったため、全員が逃げ込んで助かったよ。」

「スワリング共和国に襲われたのですか?」

「いや、向こうは国の関与を否定している。

あくまで賊がやったことになっているんだ。」 

「その言い方をするということは、スペルさんは国の関与を疑っていると?」

「そうだ、実は賊を捕まえたんだが、その中にスワリング教国時代の指揮官が混じっていた。

かなり優秀な奴だったから良く覚えている。

あいつがあんな軽率な真似をするはずがない。

おそらく中央の議員か何かに命令されたのだろうよ。

可哀想に、毒薬を飲んで死んじまった。」

「目的はなんでしょう?」

「さあな、権力闘争か何かに巻き込まれたのか、あるいは何か因縁を吹っかけるための擬装かもな。

昔あったんだよ。

うちの国に侵入して兵装を奪い、それを着て自分の国を襲わせる。

そして因縁を付けて金をたかるんだ。

馬鹿の一つ覚えみたいに昔からの手さ。」

なるほど、今回はその賊に扮した人達が斃されたから未遂に終わったわけだな。

「ヒロシ殿、気をつけるんだぞ。今度はそっちに行くかもな。」

いつにないスペルさんの真剣な言葉に気を引き締めた。

本当気を付けなきゃな。


「ヒロシ~、ヒロシ~、聞こえるか~。」

あっ、ミーアから連絡だ。

「ミーアか?どうした?」

「あのさ~、えーと、「ミーア様、わたしが代わって説明を」…ステファンさんに代わるね。」

「ヒロシ様でしょうか。今お話しさせて頂いてもよろしいでしょうか?」

「ステファンさん、どうしました?」

「実はスワリング共和国から使者が参りまして、友好国関係を結びたいとのことです。

如何致しましょうか?」

横で一緒に聞いていたスペルさんが大きなため息を吐いた。

うちにも来ちゃったよ。
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