80 / 132
アシオ・シティを開発
アシオ・シティは大賑わいです
しおりを挟む
ショッピングモールに自警団、商人の往来を守る護衛役の冒険者達。
お陰様で大争奪戦の上、ショッピングモールに入るテナントも無事決まり、後はオープンを待つばかりとなっている。
鉱山も順調に試し堀りを終え、通常の稼働体制に入ったようだ。
気になっていた各業種毎のギルドの組織化もなんとか機能しだしたということで、ひと段落というところだな。
アルマニ・シティの方もイリヤとステファンさんが頑張ってくれているようで、税収もうなぎ登りだ。
上手くいっている。
本当に上手くいっているな。
あまりにも上手くいき過ぎじゃないか?
ビー!ビー!ビー!
「ヒロシ様、宇宙から隕石が落ちてきています。」
念のために広域危機察知を張ってあったのだが、それが異常音を鳴らし、脳内アシスタントさんの焦った声が聞こえる。
やっぱり。
俺は外に出ると上空に特大の火球を作り、それを連続して隕石に発射した。
火球は成層圏を越えて宇宙に出たところで隕石に次々とぶつかり、隕石は粉々になり全て燃え尽きていった。
「ふうー。やっぱりね。」
「ヒロシ様、今のは!」
外で隕石が落ちて来るのを見ていたのだろう。
ランスさんとステファンさん、スタイロンさんが慌てて俺のところにやって来た。
「もう大丈夫だと思いますよ。
なーんか大災害が起こるような気がして対応策を準備していたんです。
とりあえず防げて良かったですよ。
ところで街の皆さんも心配してるんじゃないですか?
アシオ・シティショッピングモールのプレオープンイベントの余興として、俺が用意していたことにしておきませんか。」
「そうですね。何が起こったのか分からない以上、安心は出来ませんが、一般市民に不安を与えるよりは良い考えだと思います。」
「わたしも同意です。」
「俺もそう思うぜ。よし、冒険者達にその内容で街にうわさを流させよう。」
スタイロンさんがギルドに向かってすぐに冒険者達が街に散って行ったようだな。
街中にどよめきが広がり、その後すぐにお祭り騒ぎになってきたから、とりあえずは大丈夫そうだ。
さてと、何があったのか調査しなきゃだな。
>>>>>>>>>>>>>
くそっ、また失敗か。
あの狐ヤロウ、厄介なやつを連れてきたものだ。
運営課のエリートである俺様の唯一の失態をなんとか隠したまま闇に葬り去りたいのに。
運営課でも最近はマリスとかいう落ちこぼれが注目されてきたり、工作課のブルーカラーのやつらまでデカい顔しやがって。
くそっ、くそっ、早くこんな星全滅させて、俺の失態を隠しきってやるんだ。
俺が運営課の一番なんだからな!
>>>>>>>>>>>>>
あの隕石以降、特に問題も無いままショッピングモールはオープンを迎え、アシオ・シティは大賑わいだ。
エレクトス王国と各隣国を繋ぐための中継地としてのアルマニ・シティ、銅や鉄の豊富な埋蔵量とその高い精錬技術を使って高品質で安価な金属製品を生産すると共に、その大きな労働力を維持するだけの大市場を運営しているアシオ・シティ。
この2大都市の発展により、アルマニ領は、この大陸の中で最も裕福で、民が集まる場所となった。
アルマニ領全体には定期馬車が張り巡らされ、エレクトス王国の各領と接続されている。
各領でもそこを基点として領内各地に道路が延長されて、今ではエレクトス王国全体に蜘蛛の巣のような交通網が出来つつある。
アルマニ領へと続く道路があちこちに延びれば、アルマニ領も儲かるし、各領も駅馬車や宿屋を整備して、アルマニ領までの道中を行く旅人が落としてくれるであろうお金に期待しているようだ。
デニス王が各領に入領税を廃止させたことや国営の乗り合い馬車を運行させたことで、旅人の人数が増え、入領税を取る以上にお金が落ちるようになったのも追い風になったんだ。
アルマニ・シティはイリヤとステファンさん、アシオ・シティはランスさんとスタイロンさんがしっかりと見てくれているし、外交面ではセバスさんがいるし…ということで、暇になった俺は、デニス王の要請もあり、道路整備に駆り出されている状況だ。
まぁアスファルトやコンクリートの技術は俺がいちばん知ってるしね。
土魔法でちょちょいとね。
で、デニス王にアルバイト料をねだったんだけど、俺は王族扱いになっているから、無償が当たり前なんだって。
ちょっとトホホだけど、まっいいかってとこ。
仕事はもちろん9時18時の週休2日制だよ。
働き過ぎはイリヤに怒られるもん。
俺と一緒に仕事している人達ももちろん同じ勤務体系。
各領の役人達は始め苦虫を噛み潰したような顔をしていたけど、生産性が落ちるどころか上がったから、だいぶ受け入れられるようになった気がする。
領主が視察に来て、その生産性の高さと労働者のモチベーションの高さに感動して、領全体に週休二日制を取り入れたところもあったよ。
たまにデニス王のところに報告に行くと、様々な情報が入っているみたいで、すごく嬉しそうだ。
ちなみに報告は俺のアルマニの屋敷にある露天風呂ですることになっている。
デニス王のお気に入りみたいだね。
たまに公衆浴場にもお忍びで行ってるみたいだし。
お陰様で大争奪戦の上、ショッピングモールに入るテナントも無事決まり、後はオープンを待つばかりとなっている。
鉱山も順調に試し堀りを終え、通常の稼働体制に入ったようだ。
気になっていた各業種毎のギルドの組織化もなんとか機能しだしたということで、ひと段落というところだな。
アルマニ・シティの方もイリヤとステファンさんが頑張ってくれているようで、税収もうなぎ登りだ。
上手くいっている。
本当に上手くいっているな。
あまりにも上手くいき過ぎじゃないか?
ビー!ビー!ビー!
「ヒロシ様、宇宙から隕石が落ちてきています。」
念のために広域危機察知を張ってあったのだが、それが異常音を鳴らし、脳内アシスタントさんの焦った声が聞こえる。
やっぱり。
俺は外に出ると上空に特大の火球を作り、それを連続して隕石に発射した。
火球は成層圏を越えて宇宙に出たところで隕石に次々とぶつかり、隕石は粉々になり全て燃え尽きていった。
「ふうー。やっぱりね。」
「ヒロシ様、今のは!」
外で隕石が落ちて来るのを見ていたのだろう。
ランスさんとステファンさん、スタイロンさんが慌てて俺のところにやって来た。
「もう大丈夫だと思いますよ。
なーんか大災害が起こるような気がして対応策を準備していたんです。
とりあえず防げて良かったですよ。
ところで街の皆さんも心配してるんじゃないですか?
アシオ・シティショッピングモールのプレオープンイベントの余興として、俺が用意していたことにしておきませんか。」
「そうですね。何が起こったのか分からない以上、安心は出来ませんが、一般市民に不安を与えるよりは良い考えだと思います。」
「わたしも同意です。」
「俺もそう思うぜ。よし、冒険者達にその内容で街にうわさを流させよう。」
スタイロンさんがギルドに向かってすぐに冒険者達が街に散って行ったようだな。
街中にどよめきが広がり、その後すぐにお祭り騒ぎになってきたから、とりあえずは大丈夫そうだ。
さてと、何があったのか調査しなきゃだな。
>>>>>>>>>>>>>
くそっ、また失敗か。
あの狐ヤロウ、厄介なやつを連れてきたものだ。
運営課のエリートである俺様の唯一の失態をなんとか隠したまま闇に葬り去りたいのに。
運営課でも最近はマリスとかいう落ちこぼれが注目されてきたり、工作課のブルーカラーのやつらまでデカい顔しやがって。
くそっ、くそっ、早くこんな星全滅させて、俺の失態を隠しきってやるんだ。
俺が運営課の一番なんだからな!
>>>>>>>>>>>>>
あの隕石以降、特に問題も無いままショッピングモールはオープンを迎え、アシオ・シティは大賑わいだ。
エレクトス王国と各隣国を繋ぐための中継地としてのアルマニ・シティ、銅や鉄の豊富な埋蔵量とその高い精錬技術を使って高品質で安価な金属製品を生産すると共に、その大きな労働力を維持するだけの大市場を運営しているアシオ・シティ。
この2大都市の発展により、アルマニ領は、この大陸の中で最も裕福で、民が集まる場所となった。
アルマニ領全体には定期馬車が張り巡らされ、エレクトス王国の各領と接続されている。
各領でもそこを基点として領内各地に道路が延長されて、今ではエレクトス王国全体に蜘蛛の巣のような交通網が出来つつある。
アルマニ領へと続く道路があちこちに延びれば、アルマニ領も儲かるし、各領も駅馬車や宿屋を整備して、アルマニ領までの道中を行く旅人が落としてくれるであろうお金に期待しているようだ。
デニス王が各領に入領税を廃止させたことや国営の乗り合い馬車を運行させたことで、旅人の人数が増え、入領税を取る以上にお金が落ちるようになったのも追い風になったんだ。
アルマニ・シティはイリヤとステファンさん、アシオ・シティはランスさんとスタイロンさんがしっかりと見てくれているし、外交面ではセバスさんがいるし…ということで、暇になった俺は、デニス王の要請もあり、道路整備に駆り出されている状況だ。
まぁアスファルトやコンクリートの技術は俺がいちばん知ってるしね。
土魔法でちょちょいとね。
で、デニス王にアルバイト料をねだったんだけど、俺は王族扱いになっているから、無償が当たり前なんだって。
ちょっとトホホだけど、まっいいかってとこ。
仕事はもちろん9時18時の週休2日制だよ。
働き過ぎはイリヤに怒られるもん。
俺と一緒に仕事している人達ももちろん同じ勤務体系。
各領の役人達は始め苦虫を噛み潰したような顔をしていたけど、生産性が落ちるどころか上がったから、だいぶ受け入れられるようになった気がする。
領主が視察に来て、その生産性の高さと労働者のモチベーションの高さに感動して、領全体に週休二日制を取り入れたところもあったよ。
たまにデニス王のところに報告に行くと、様々な情報が入っているみたいで、すごく嬉しそうだ。
ちなみに報告は俺のアルマニの屋敷にある露天風呂ですることになっている。
デニス王のお気に入りみたいだね。
たまに公衆浴場にもお忍びで行ってるみたいだし。
1
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる